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仮面ライダー大投票はアルファも生き様も役者人生も祝福してくれました|谷口賢志note

『仮面ライダー大投票』なるものが行われ、アマゾンアルファは光栄にも三十一位を頂戴した。欲を言えばもちろん頂点に立ちたかったけれど、常々「ひとりでもいい、誰かにとって最高の仮面ライダーでありたい」と願ってきた身としては、これ以上ない名誉だった。何より、またこうしてアマゾンズとアマゾンアルファ/鷹山仁のことをみんなと語れることが幸せだった。

幼い頃から優等生にも品行方正にも憧れなかった。正確に言うと「なれなかった」が正しい。勉強は出来なかったし、授業にはついていけなかった。ついていく気もなかったが正しい。飛び抜けて運動もできなかったし、先生や大人に褒められる行動が思いつく才能も実行する力もなかった。だけど、人気者になりたかったし、女の子にモテたかったし、なんだか漠然と凄い人間になりたかった。そのために、ただただ目立ちたいがために愚かな行いをしたことなんて何度もある。両親にも学校にも迷惑をかけた。その度に反省し、より反発し、叩き潰され、また反発しと繰り返し、ずっと何かになりたくて、今の自分がある。

十九歳のとき、凄い人間ってのは、いい男のことだと思った。カッコいい男ってのは見た目じゃないこともわかった。頭が良くないとダメだとわかった。器が大きくないとダメだとわかった。ただの不良は不良だけど、信念と哲学のある不良は不良じゃないこともわかった。

世の中には明るく照らされている部分と、影に隠れた暗部がある。その暗部を見捨てずに、「ちゃんと見てるぜ!」と言ってくれる作品が好きになった。ダメなものはダメだけど、悪いことは悪いけど、生きていることはダメでも悪くもないんだと。

勉強が出来なくったって、運動が出来なくったって、何かの才能に秀でてなくたって誰かの為に何かを出来る。悪行をしたことがあったとしても善行は出来る。

ヒモと呼ばれようが、アル中と言われようが、人殺しと罵られようが、世界を、人間を救える。アマゾンズは自分自身の人生と役者人生を祝福してくれた。

品行方正が偉いんじゃない。

不良がカッコいいんじゃない。

信念を持って行動し、自分だけではなく、誰かの為にも生きて、吐いた唾は飲まず、責任を自分で取る。

ありがとう、鷹山仁。

これからも、暗部をしっかりと見つめて、出来ることならば照らしたい。

最後になりましたが、アマゾンアルファに投票してくれたみんなありがとう。みんなが照らしてくれました。これからも共に生きていきましょう。


●出演情報●

映画『文豪ストレイドッグス BEAST』


DisGOONie『MOTHERLAND』


『BANANA FISH』The Stage -後編-


●ファンコミュニティ●

谷口賢志の『独演会』

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