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部屋と観劇レポと勝負下着と誕生日と手品と感謝カルバン・クラインと私|谷口賢志note

「観劇レポ」と「勝負下着」は繋がっていると思っている。

あくまで、役者目線の、谷口賢志の感性の話。

まず僕の、「観劇レポ」の認識は、「舞台作品の内容や感想を、詳細に、ネタバレを含めて、不特定多数に向けて発表しているもの」だ。

だから個人的な意見として観劇レポは、「千穐楽以降に発信してください!」だし、もし公演期間中に発信したいなら、「ネタバレは一切無しで発信してくれたら嬉しいです!」だ。

それはやっぱり、手品をやる方としては、何してみんなを驚かすのか、何が起きてみんなに楽しんでもらうのかを、先に言ってほしくないなー!と言う、ごく当たり前な感情だ。

そして演劇特有の、「その日、その時、その空間を共有した人にのみ届けられる大切なもの」という感情だ。

例えばあなたが、愛する人の誕生日のために、気合を入れて「勝負下着」でその人に会いにいったとしよう。

その後、もしその愛する相手が、誕生日会のことを次のようにSNSで発信したらどう思うだろうか?

相手1「愛する人が誕生日を素敵に祝ってくれてびっくりして幸せだった!」

相手2「愛する○○が、誕生日を勝負下着で祝ってくれてびっくりして幸せだった!」

相手3「愛する○○(○○歳)が、誕生日(○月○日)を○○柄で○○色の○○の高級勝負下着を気合いを入れて履いてきてびっくりして祝ってくれてびっくりして幸せだった!」

どうだろう?どれも「誕生日を祝ってくれてびっくりして幸せだった!」を伝える言葉なんだけど、1.2.3と下に行くにつれて、詳細を伝える文にはなっているが、何やらおいコラ感が増して、なんだかバラされてるとは思わないだろうか?誕生日を祝ってくれた喜びを誰かに伝えたいのであれば、驚きを他の誰かに楽しんでもらいたいならば、もっと色々な書き方があるはずなのに・・・と思わないだろうか?

演劇の観劇レポも同じだと僕は思っている。

もちろん、誕生日に勝負下着を履く人間であることを不特定多数に発表してもらいたい人もいるかもしれないし、下着の色や形やブランドなんかの詳細を発表してもらいたい人もいるかもしれない。あらかじめ勝負下着で来ることを知りたい人も、あらかじめサプライズを知りたい人もいるかも知れない。でも、僕なら「君の為に勝負下着で行ったんだからバラさないでよ〜」となる。

役者目線から是非の線引きを叩きつけるのはとても難しい。なぜなら、「観に来てくれてることが最高に幸せで心よりありがとう」だからだ。しかも、観劇レポは何度も観ないと書けないだろうから、より一層の深謝だ。

だからこそ、僕が届けた勝負下着をどう受け止めて、その想いをどうしようが、僕に制限する権利はない。観てくれた人たちそれぞれの人間性に委ねるしかない。あなたは僕の勝負下着サプライズをどうしますか?心にしまいますか?詳細まで公表しますか?って。

喜びや楽しさを書いて伝えてくれることはとても嬉しい。だけど大切な部分を晒されるのはすこし悲しい。というのが僕の本音だ。もちろん任せるしかないけれど。

僕が言えることは、3つ。

ひとつ目。僕の好きな相手が勝負下着で誕生日を祝ってくれたら、相手の気持ちを無視して、自分勝手にそのことを誰か他の人に言うことはしない。

そして、ふたつ目。

日々の応援、感想、普及活動には心より感謝。ただ、「今日の日替わりも楽しかったです!」も実は「日替わりがある」というネタバレだったりするから気をつけて!詳細な観劇レポは千穐楽後にしよう!僕も読むから!悪口書いてないかチェックするから!そして何より演劇を観てくれてありがとう!大感謝!

そして、最後に。

僕の勝負下着は、カルバン・クラインだ。


●出演情報●

舞台『RUST RAIN FISH』



●ファンコミュニティ●

谷口賢志の『独演会』



今日も1日を彩ろう。

谷口賢志


いつもサポートありがとうございます。余す所なく血肉に変えて、彩りを返せるよう精進します。心より深謝。