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AFCアジアカップ2023 グループリーグ第2節 オマーン対タイ観戦記


はじめに


どうも、きーきあっです。
アジアカップ観戦旅行3日目。この日が実質的な最終日となります。
そして僕にとっては初戦の日本代表の試合と同じくらい、いやある意味それ以上に大事な試合でした。

というわけで今回は、

AFCアジアカップ2023 グループリーグ第2節 オマーン対タイ

の観戦記です。

タイに住み、そしてタイリーグを愛する身としては、タイ代表を応援するのは当然のこと。
そんなタイリーグそしてタイ代表ですが、僕が観始めた頃に比べると格段にレベルがアップしています。

その証拠にチャナティップをはじめ、Jリーグでプレーするタイ人選手が増えてきました。そして彼らがJリーグで得た経験が代表にも反映され始めています。

それともう1つ。代表監督についても日本の影響を受けています。
前回のカタールワールドカップの時には、西野監督が就任しましたし、今回のアジアカップ開幕前には元鹿島アントラーズ監督の石井正忠氏が代表監督に就任しました。

石井さんに関しては、代表の監督に就く前にタイリーグの強豪クラブ、ブリーラム・ユナイテッドの監督を務め、2年連続国内タイトル3冠の偉業を達成しています。
そして満を持して代表監督の座に就いたわけです。

・・・と言いたいところですが、実は彼が代表監督に就くまでには色々ありまして。
ここでその件について詳細は書きませんが、簡単に言うと

「もっとスムーズに監督就任となるはずだった」

ということでしょうか。

そんなタイ代表ですが、1月1日に日本代表と親善試合をし0-5と大敗したものの、前半は0-0で折り返すなどいいところもありました。

そしてアジアカップのGL初戦。キルギス相手に2-0と見事な勝利。
タイ代表がアジアカップのGL初戦に勝利したのはなんと史上初めてだそうで。
これは否が応でも期待しちゃいます。
さて、そんなタイ代表は2戦目にどんな試合をしたのでしょうか。

スタジアムへGO!

この日は最終日ということもあり、ホテルをチェックアウトしてからスタジアムへと向かいました。

しかしキャリーバッグなど大きな荷物はスタジアムの中へ持ち込めません。前回UAEで行われたアジアカップはスタジアムへ持ち込めない荷物を預かってくれるブースはあったのですが、前日他のスタジアムでスタッフに確認したところそれはないと。

そのためホテルで荷物を預かってもらい、ホテル近くのレストランで昼食を済ませ出発することにしました。
ちなみにその時に食べたのはこちらのマトンビリヤニ。値段は日本円にして500円弱。それでいて量は2~3人前あり味も文句なしでした。
こちらがそのビリヤニ。

話を元に戻し、スタジアムへ出発。今回の会場【アブドラ・ビン・ハリファ・スタジアム】へ向かいます。
行き方はメトロのレッドライン、Qatar University駅で下車しそこから無料のシャトルバスに乗ります。
シャトルバスで走ること10分。そこからセキュリティチェックエリアまで歩いて10分ほどです。

と、その前に衝撃の事実が!なんと今回のアジアカップ、試合のチケットを持っているとメトロの1日フリーパスが無料で貰えるんです。

駅に着いて、なにげなくインフォメーション画面を見ていたらこんな案内が出ていたんですよ。

駅のインフォメーションに行って、試合のチケット持っているんだけどフリーパス貰えるの?って聞いたら本当にいただけました。

ちなみに通常価格は6カタール・リヤルなので240円くらい。
まあ大した金額じゃないからいいんですけど、知っていたら初日からずっと無料だったのかと思うと、自分の情弱ぶりに情けなくなります。

その他にもよく見ると、スタジアムへのアクセスとか路線図にもスタジアムの名前が書いてあったりして、めっちゃ親切。3日間利用していてなぜ気付かなかったのだろうか。

何はともあれ最寄り駅であるQatar University駅に到着。

改札を出ると、たくさんのバスが止まっているのですぐに分かります。また運営スタッフの人達も誘導してくれるので心配ありません。

バスの車内はこんな感じ。

バスから降りると、あとはスタジアムまで歩くだけ。昨日のスタジアムはバスを降りてから20分くらい歩きましたが、ここは10分ほどでした。

こちらがセキュリティチェックエリア。ここを抜ければスタジアムの中に入ることができます。

ここで両チームの旗を無料でもらうことができます。
今までのスタジアムは小さい旗と大きい旗両方貰えたのですが、ここはどちらか1つだけと言われてしまいました。

小さい旗は棒が付いて試合後持ち帰るのが面倒なので、棒が付いていない大きめの旗を貰いました。

改めてこちらがアブドラ・ビン・ハリファ・スタジアムです。
今までの会場と違って、こちらは収容人員が1万人ほどと、かなりコンパクトなスタジアムでした。
やはりオマーン対タイというカードだから小さめのスタジアムにしたのでしょうか。まあ、結果的には正解だったんですけどね。

「スタジアムが小さい=観客が少ない」ということで、他のスタジアムにあったスタグルのキッチンカーなんかはありませんでした。
あるのはスタジアム内の売店のみ。

そして大会公式グッズ売り場もスペースは小さく、そして品揃えも少なかったです。

と、ここまでは若干テンションが下がり気味の内容になっていますが、肝心なのは試合内容です。
ということで、最後にスタジアムの地図も貼っておきますね。

いざ、観戦!

今回はカテゴリー1のチケットを購入したのですが、バックスタンド席でした。
スタジアムは大きくなく、且つ専用なので非常に観やすいです。
大きなスタジアムも迫力があっていいですが、こういったコンパクトなスタジアムも好きです。

こちらは地元のクラブのホームスタジアムのようです。

両チームの選手がアップをしています。

さて、ここからはきーきあっ式スタメン紹介(タイ代表バージョン)をお届けします。

まずはGK。23番パティワット。T1(タイの1部リーグ)で首位を走るバンコク・ユナイテッドの守護神です。
代表でも安定したセービングを見せています。

右サイドバックは12番ミケルソン。ノルウェー生まれで現在はデンマークのクラブ、オーデンセでプレーしています。
185cmと体格にも恵まれ、スピードもあり非常にいい選手です。
まだ24歳なのでこれからが楽しみ。

左サイドバックはキャプテンの3番ティーラトン。
Jリーグでもヴィッセルやマリノスでプレーし、マリノス時代にはリーグ優勝時の主力メンバーとして活躍しました。そのため日本のサッカーファンにもよく知られている選手です。マリサポからは「ブンちゃん」の愛称で親しまれていました。
そんなマリサポの皆さんには信じられないかもしれませんが、代表でのプレーになると相手を挑発したり、またラフプレーをしたり、ダーティーなキャラとして他の東南アジア各国のサポーターからはブーイングを浴びることが多いです。結構気が短いというか荒いというか。
そんなティーラトンですが、現在はブリーラム・ユナイテッドでプレーしています。

センターバックは4番エリアス。バリ・ユナイテッド(インドネシア)所属。
196cmの長身を誇るスウェーデン生まれの選手。
フィジカルは強いですが、足元のプレーには若干不安があります。それでも恵まれた体格ですので、ついつい期待しちゃいます。
僕が応援するタールアことポートFCで長年プレーしていましたが、昨シーズンからインドネシアのクラブに移籍しました。なぜインドネシアに移籍したのかはいまだに謎ですが、試合には出ているようなのでまあいいか。

もう1人のセンターバックは17番パンサー。ブリーラム・ユナイテッド所属。
ブリーラムの黄金時代を支えるベテランFW。こちらも192cmの長身です。
この日のタイのセンターバックは2人とも190cm超えと、タイ代表には小柄な選手が多いイメージを持っていると思うのですが、これは意外ですよね。

ボランチは18番ウィーラテップ。ムアントン・ユナイテッド所属。
左足から繰り出す長短のパスが武器の大型ボランチ。
提携している浦和レッズの練習にも参加し、浦和に移籍かと噂にもなりました。
個人的には昨シーズン途中で浦和に移籍したエカニット・パンヤよりも彼が浦和に行くのではと思っていました。
彼はもっと伸びると思ったのですが、イマイチ殻を破りきれない印象なので、なんとか一皮むけてほしいです。

ボランチのもう1枚は25番ピーラドン。ブリーラム・ユナイテッド所属。
いぶし銀という言葉がぴったりのベテラン選手。
派手さはないですが、ポジショニングやボール奪取など本当渋くていい働きをするんです。

右サイドハーフは7番のスパチョーク。コンサドーレ札幌所属。
チャナティップの後釜として加入しましたが、彼ほどの活躍とはいかないものの、それなりにコンササポから評価は得られている模様。
実際彼自身も技術やフィジカル面でレベルアップしていて、代表での試合を観ていても変わったなあと感じます。特にフィジカルコンタクトなんかは強くなりました。
これはチャナティップもそうだったんですが、Jリーグに行くとそこが一番変わる気がします。

左サイドハーフは11番のボーディン。ポートFC所属。
僕が愛するタールアことポートFCのエース。ウネウネと相手を抜くドリブルと左サイドから中にカットインしてのシュートなど、とにかくテクニックに優れています。
いつも書いているタイリーグ観戦記では「天才」と呼んでます。それくらい素晴らしい選手です。ただ、調子の波が激しいのがたまにきず。

トップ下は10番のスパナン。ベルギーのOHルーヴェン所属。
若干21歳で昨シーズン途中にベルギーリーグへ移籍した、タイ代表の次代のエース。スパチョークの弟です。
小柄ながらテクニックとスピードに優れている、典型的なタイ人FWといったタイプ。
GL初戦は1トップとして起用されましたが、この日はトップ下のポジションでプレーしました。
ちなみに元鹿島の三竿健斗とチームメイトです。

1トップは9番スパチャイ。ブリーラム・ユナイテッド所属。
昨シーズンのリーグ得点王。シュート、パス、ポストプレーとオールラウンドプレーヤーです。
タイでトップクラスのFWなのに、なぜか代表に呼ばれる機会が少なかった(本人が断っていた説あり)のですが、今大会は選出され、前節の試合では2ゴールを挙げ期待に応えています。
その前節はトップ下での起用でしたが、この試合は1トップでした。

以上、タイ代表のスタメン紹介でした。

さて、恒例のビッグフラッグが登場した後に、両チームの選手が入場してきました。

オマーンのサポーター。スタンドでビッグフラッグを出したりと今までの中東勢のサポーター同様、熱いサポーターでした。

さあ、キックオフです!

前半に関してはほぼ互角。タイはコーナーキックから4番エリアスのあわやゴールか!?というヘディングシュートがあったり、惜しいシーンがありました。
オマーンも左サイドからのカウンターが鋭く、タイにとって危ないシーンもあったり、ドキドキの展開でした。

しかし、どちらも決定力に欠け、0-0でハーフタイムを迎えました。

互角の展開だった前半でしたが、後半は完全にオマーンペース。
試合中に様々なスタッツがスクリーンに映し出されるのですが、オマーンのボール支配率がどんどん上がってきます。
その数字通り、オマーンの攻撃の時間帯が圧倒的に多く、タイは防戦一方。

それでもタイが必死に守り、結局スコアレスドローで試合終了。
オマーンにとっては痛い引き分け、タイにとってはよく引き分けに持ち込んだという結果になりました。

この日の入場者数は6,340人。
ここまで観てきた3試合はいずれも3万人超えだったことを考えると、この数字は若干寂しく映りますが、それでも1万人収容のスタジアムに6千人強入っているので熱気は十分ありましたよ。

試合の感想なぞ・・・。

FIFAランキングでいうと、試合前の時点でオマーンは74位、タイは113位とタイから見てオマーンは格上。
それにこの試合展開や両チームが置かれている状況を考えると、よく引き分けたなあというのが正直なところ。しかも2戦続けて無失点というのが素晴らしいなと。

オマーンの攻撃は迫力がありましたし、今までだったら絶対に失点していただろうなと思いました。それを考えると本当によく守ったなあと。
まだ石井監督が就任してそれほど日にちは経ってませんが、守備の意識は浸透しつつあるのではないかと思いました。

これで点が取れていれば最高でしたが、負けなかったことを良しとしたいです。

タイ代表でこの日光ったのは、GKのパティワット、センターバックのエリアス、右サイドバックのミケルソン。
スコアレスドローですから必然的に守備の選手の評価が高くなるのは当たり前ですが、本当に頑張りました。
特にエリアス。タールア時代も含めいつもは足元の不安定さ、相手に崩されファウルで止めることが多く、不安な気持ちで観ていることが多かったのですが、この日に関してはほぼ完璧。安心して観ていられました。

さて、次は最終節。相手はサウジアラビアです。
非常に厳しい相手ですが、ただサウジアラビアはこの後行われたキルギス戦で勝利し、決勝トーナメント進出を決めています。そのため3戦目のタイ戦はメンバーを落としてくると予想します。
引き分けでも2位突破、もし負けても大敗しなければグループ3位で突破できる可能性が十分あるので、落ち着いて戦ってほしいです。

ただ懸念点はこの日ティーラトンが1戦目に続いてイエローカードを貰い、そのサウジアラビア戦に出場できないこと。
これは痛いですが、まあ3戦目でイエローを貰って決勝トーナメントに出られないよりはマシだと思うようにします。

というわけで、2大会連続の決勝トーナメント進出に向け、次もしっかり守って勝ち点を得てほしいです。

頑張れ、タイ代表!

以上、きーきあっがお伝えしました。
それではまたまた!



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