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タイ文字の読み方のルール~กินข้าวหรือยัง キンカォ・ルヤン(ご飯食べた?)のหรือ(ル)はどのように発音するか

Q:「หรือ」はなぜ4声の「rɯ́」で読むのか


กินข้าวหรือยังคะ kin khâao rɯ́ yaŋ khá
キン・カーオ・ルヤン・カァ
(もうご飯を食べましたか?)

この「ルヤン」について、「หรือ ル」の部分の発音が短母音で、声調が4声なのはなぜでしょうか?


A:5声が4声になることがたまにある

ご質問ありがとうございます!

タイ語には、つづりと発音が
一致しないことがたまにあります。


今回の「หรือ ル」は、声調が
5声から4声に変わるケース

じつは、日常語の中にも、
5→4」になるケースはけっこうあります


代表的なのは、

ฉัน シャン(私)
เขา カォ(彼・彼女)
ไหม マィ(~ですか?)

などです。


これらは、いずれも高子音(ฉ, ข, ห)なので、
つづり通りの発音なら、5声(ǎ)です。


ฉัน shǎn
เขา khǎo
ไหม mǎi

と、このように読むのが、
本来のルールなのですが、、

しかし、実際の会話では、
そうとも限らない
というのが、今回のテーマです。


上記3つの単語は、タイの日常会話では、
じつは、ほぼほぼ「4声」で発音されます。


4声は、高く上がる音(↗)なので、
発音記号は、次のようになります。

ฉัน shán
เขา kháo
ไหม mái


ここで重要なのは、、

つづりは5声でも、
実際の発音は4声
ということです。


つまり、

テキストに「~ไหม?」と書いてあったとき、それを「mái」と読んでも、間違いではない、ということです。
むしろそのほうが自然


こうなると、「じゃあ、つづりも4声で良くね?」という考えも、当然出てきます。


そのため、SNSなどでは、
つづりを実際の発音のほうに寄せて、

ชั้น shán
เค้า kháo
มั้ย mái

と、書いたりすることもよくあります。


มั้ย のほうがむしろメイン


特に、「มั้ย mái」に関しては、
かなり使用頻度が高く、

普段の生活ではむしろ、
「มั้ย mái」のほうが
がメインになりつつあります。

そのため、うちの講座でも、疑問文の「マイ?」については、
「มั้ย mái」のほうを推奨している、というわけです。


以上をまとめると、、

書き言葉では、正式なつづりと発音は、5声の「ไหม mǎi」であるが、

実際の会話では、ไหมは、4声のmáiと発音されることが多い。

そのため、つづりも、4声の「มั้ย mái」のほうがよく使用される。

つづりの区別としては、「ไหม」は正式な書き言葉で、「มั้ย」は話し言葉。

ということです。


はい、少し前置きが長くなりましたが、

今回の質問、「หรือยัง ルーヤン」や
「หรือเปล่า ループラーォ」も、
これと同じケースなのです。


つづり通りの発音は、

หรือ rɯ̌ɯ
ยัง yaŋ
เปล่า plàao

なので、

หรือ ยัง rɯ̌ɯ yaŋ
หรือ เปล่า rɯ̌ɯ plàao

「ルー・ヤン」、「ルー・プラーォ」と読むのが、正しい発音です。


しかし、これまた、
実際の発音は、、

หรือ ยัง 
rɯ́ yaŋ

หรือ เปล่า
rɯ́ pàao

「ルッヤン」「ルッパーォ」
になります。


つまり、

つづりは5声だけど、
日常会話では4声になる、
というパターンです。

また、หรือについては、
声調が「5→4」になるだけでなく、
発音も短くなって、「rɯ́」になります。


これはおそらく、

「ルッヤン」とか「ルッパーォ」のように、「ル」は前に軽く添えられるだけなので、
音が短くなったんじゃないかな、と思います。


ここで、冒頭のご質問、

入門講座の発音記号で、
หรือ ยัง の読みが
rɯ́ yaŋ 「ルッヤン」
になっているのは、このためです。


そして、先ほどの「mái」のときと同じように、
「หรือ ยัง」「หรือ เปล่า」にも、
話し言葉用のつづりが、あります。

รึ ยัง rɯ́ yaŋ
รึ ป่าว rɯ́ pàao

これで、「ルッヤン」「ルッパーォ」と発音します。


ป่าว に至っては、元の เปล่า からだいぶ形が変わっているので、要注意です。

これは、「二重子音のL/Rはよく脱落する」というルールが適用されているからです。


plàaoからLが抜けて、pàaoになり、
そして、タイ文字のつづりほうも、
เปล่า から ล の文字が抜けて、
ป่าว(pàao)になった

ということです。


ここで重要なのは、、

タイ文字のテキストで、
หรือเปล่าと書いてあっても、
รึป่าวと書いてあっても、

普段の生活でこれを読むときは、
「rɯ́ pàao」になる

ということです。


以上が、

「タイ語の特定の単語では、
 5声が4声になりやすい」

という現象です。


【まとめ】


では最後に、今回のフレーズをもう一度おさらいしておきましょう。

★ つづりが5声なのに発音が4声になるケース

ฉัน shán(私)
เขา kháo(彼・彼女)
ไหม mái(~ですか?)
หรือ ยัง rɯ́ yaŋ(もう~しましたか?)
หรือ เปล่า rɯ́ pàao(~なんですか?)

★ つづりも4声に変わるケース

ชั้น shán(私)
เค้า kháo(彼・彼女)
มั้ย mái(~ですか?)
รึ ยัง rɯ́ yaŋ(もう~しましたか?)
รึ ป่าว rɯ́ pàao(~なんですか?)

特に、「มั้ย mái」と「รึป่าว rɯ́ pàao」は、SNSなどでよく使用される

実際のところ、
この辺の発音は、
けっこうあいまいです。


「どのケースがどの発音になるのか」
と考えてしまうとキリがないので、

そういうもの」として、
流しておくのが良いと思います。


とりあえず、
今回登場した5つの単語、

ฉัน shán
เขา kháo
มั้ย mái
รึ ยัง rɯ́ yaŋ
รึ ป่าว rɯ́ pàao

この5つは、実際の会話でも、4声で発音したほうがネイティブっぽくなりますので、ぜひ、練習してみてください。

以上、よろしくお願いします!


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