見出し画像

Hometown

毎月第2週の週末は、旧職場に出張している。今回は、このご時世に東京を横断して旧職場まで移動して良いものか、悩み深かった。事前に関係各所に連絡を入れ通達を待ったが、果たして連絡は来ず。直前になって元上司に直接電話連絡したところ「来て欲しいが出来れば車で・・・」と言われた。まあ、確かにね。自分にも長距離を電車移動する勇気(蛮勇)はちょっとない。問題は今、自分が電車通勤の人間であることだ。自宅に車はない。慌ててレンタカーを手配する。中〜長距離運転は久しぶり。ドキドキする。

研修先の仕事を終え、夕暮れの高速で一路東へ。道路も空いている。緊張も徐々におさまってくる。そのうちに、何だか見慣れたルートであることに気がつく。あれ? この道、よく知ってるけど、なんで?? ・・・しばらくして、約10年前に研修参加のため通いつめたルートだと想い出す。走ってみるまですっかり忘れていた。

よく知っている道を走り続ける。一般道におりて、山道をひた走る。気分はただいま、だ。実家のある場所、学生時代を過ごした第2の故郷に次いで、ここは確実に自分の第3の故郷である。安全運転を心がける。この道を旧職場に向かえることが、ただたまらなく嬉しい。旧職場に対して、何らかの形で役に立ちたい。エンジンの回転数の様に、気持ちもまたあがっていく。着いたら海風で至極寒かったけれど。あたたまった心でドアを開ける。仕事で来ているはずなのに、気分は本当に「ただいま」なのだった。この場所とつながり続けていられることに、ただただ感謝している。刺激と勇気と愛と学びを貰い続けている。だからこそ。月1の遠征はつづくのだった。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?