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お見舞いのプロ

特技といえることは思いつかないが、強いて言えば入院している人にちょっとした必要なものを差し入れるのが得意かもしれない。自分の入院歴が3回あるから? でもそのうちの2回は10代で整形外科入院時の話である。

3月に母が入院した。時節柄、家族も面会に入れない。そこで考えて小さな箱にお見舞いを色々詰め込んで郵送した。気持ちが安らぐような本2冊。タオルハンカチ。メモ用紙とボールペン。輪ゴム、クリップ、ビニール袋みたいな日用品をコンパクトにまとめて。ご飯に飽きてくる頃かな、とちょっとした美味しいふりかけも。最後におまけで小さい飴の袋も1つ入れた。思いがけず早く退院出来ることになって、一部はそのまま持ち帰った様子。短期間で済んで本当に良かった。

父の姉が、お見舞いのプロだった。何度もの祖母の入院で慣れていたとはいえ、彼女が繰り出す技はいつも凄かった。「そうそう、こういうものが欲しかったの!」と必ず驚かされた。その伯母も今はもう亡い。生涯独身だった伯母だが、その辺りに関しては私が受け継いでも良いかもしれない。そんなことを、今想っている。

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