見出し画像

LAKE CX333について

海外では11月くらいからキャンペーンをしてるのは知っていて、入荷してくるのをずっと待ち侘びておりました。CX332のデビューが2016年頃と記憶をしているので約7年ぶりのモデルチェンジとなります。基本的な設計のレベルが高いですし、そもそも本革アッパーの使い心地も含めて長らくモデルチェンジの必要性が無かったとも言えます。ただライバルの会社の設計も大分変わってきて「ここはこうだったらイイな」という点も無かったわけではありません。


数多くのお客様にLAKE CX332を紹介させていただいておりまして「LAKEと言えばサンクスのスズキ」と言って頂けたり遠方から購入に足を運んでくださる方も多数。
サイジング→試着→成形と複数回足を運んでくださる必要があったりもするのに来て頂けるのは誠に光栄な事です。数多く成形をしてきたなかで気づいた点などもありました。
新作は一体どのように進化してきたのか?を見ていこうと思います。

ソールはCX332と同様の硬度係数13

全体的なルックスはCX403に似てきましたね。ソールはCX332と同じ硬度係数13のカーボンソールです。他社のハイエンドシューズとほぼ同じ。CX403は硬度係数15になるのですが、全体的なしなやかさのバランスを取っているのでしょう。
全体的なフィット感に剛性をプラスしたい場合は「ソールスター・ブラック」のようなインソールと併用するのがオススメです。本国サイトの写真を見ていた時は「ああCX403のアッパーを流用したんだな」と勝手思っていましたが完全に新設計です。


完全新設計のしなやかシューズアッパー

写真の上がCX333で下がCX332です。シューズのタンに相当する部分の分割が変わっています。履き口側が巻き込むようなデザインになっています。最近のシューズに多く見られる構造でアッパーの上側が足を包み込むようになっています。ペダリングのアップストロークの時のホールド感が向上しています。このタイプだとタンの合わせ目とBOAワイヤが足の甲に食い込みづらくなるのです。
甲が高いライダーにとってはとても大きなメリットになります。

CX332と比較すると足形はCX403に近く爪先側に少しゆとりのある形状をしています。少しだけ幅広に感じる方もいるかもしれません。爪先の形状は親指側が大きくなっている事もあり日本人の足にとっては合わせやすい形状と言えます。

足当たりが向上したBOAストリングガイド

CX332はBOAワイヤを通すためのガイドが樹脂製でしたが、CX333は布製のガイドに変更されています。CX403も同様のガイドを使用しています。
実はこれが大きなメリットをもたらしています。新設計のアッパーの設計意図は明白です「よりフィット感を向上させよう」と言う意図があり、それを明確に感じます。
樹脂のストリングガイドは丈夫なのですが、どうしてもその部分が硬くなってしまいます。カンガルー革のしなやかさがあるが故に、この部分の硬さが目立つのも事実です。
403から採用されたBOAストリングガイドはよりアッパー全体をしなやかにして靴下のようなフィット感をもたらしてくれます。

特徴的な爪先側のタンの付け方で痛みよサラバ

これは数多くCX332を販売してきたからこそ言えるのですが、CX332の修正作業をしている時には黒いシューズの写真で丸で囲んだ箇所をよく修正します。
と言うよりも樹脂パーツとタンの縫い目があるおかげで、そこの部分の革を伸ばしづらいのです。ストリングガイドの面積割合が増えてしまう女性モデルのシューズの場合はここの修正で苦労していました。どうしても圧迫感を感じてしまうのです。
爪先の革の内側に仕込まれている樹脂パーツは熱を掛ける事である程度修正する事も出来ます。足に対するフィット感を向上させる取り組みが沢山なされています。
CX403とも違うのがタンの付け方でV字状に切り分けられているのですが、332だと横方向にステッチが入って革を伸ばしづらいのを嫌ったのだと感じました。

バイクシューズ選びはサイズ選びが本当に大切なのですが、ポイントとしては「可能な限りギリギリピッタリのサイズを選びたい」なのです。当たったり不快に感じるからサイズを大きくする事を可能な限り避けたいのですが、そう考えると「どのくらいフィット感を出せるか」と言うのがポイントになってきます。
CX333の身上は「軽く!しなやかにフィットするシューズ」なのですが、そこに対するアプローチは革のしなやかさを最大限活かす方向になっています。
CX403はそこに更にソール側の剛性を高めてシューズ全体の剛性を高めるアプローチがされています。CX333のシューズの重量は267gと軽量でフィット感も向上しています。これは人気が出てしまうな!直感しました。

カーボンパーツの採用で土踏まず側の剛性UP&熱成形ヒール

403から採用されたサイド側のカーボンシートにより土踏まず側の剛性がUPしています。土踏まず側は落ち込んでしまうとあまり良い事が無いので、出来れば革が伸びて欲しくない部分です。そこはカーボンシートを入れる事で防いでくれています。
そしてCX241以上に採用されている熱成形ヒールによって踵の成形はバッチリです。使い込んで崩れてきたら再成形できます。革が馴染んできても踵が緩くなってしまっては元も子無いのですが、また再成形して復活させられるのです。これは嬉しい!


シューズ幅の呼び方が変わったので注意!

LAKEのCX333からシューズの幅サイズ表記が変わりました。

CX333「Raceナロー」.    =CX332の「レギュラー」
CX333「Raceレギュラー」=CX332の「ワイド」
CX333「Raceワイド」.     =CX332の「エクストラワイド」

こんな感じの関係性となります。少しややこしいのですがサイズ感なども含めて把握してますのでご安心くださいね。ただ実際のサイジングなどは、是非ご相談ください。

とにかく魅力的なシューズが登場しました。是非ご相談にいらしてくださいね!