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ストイックなガイドとの不思議な冒険(ネパールトレッキング)【DAY5-7】|働きながら世界一周

ネパールのポカラから、2泊3日のヒマラヤ山脈を望むトレッキングに行ってきた。

3日間を何かに形容するのであれば、ゼルダの冒険の舞台がそのまま現実になったみたいな世界観だった。広い大地や山々があり、毎日朝日が昇り、日が沈むのを眺め、野草の実を食べ、集落や村があり、そこに暮らす人々の文化を知り、家畜や動物もいて、、、道を歩きながら、ゼルダでこんな雰囲気味わった!と思いながら歩いていた。ゼルダの冒険は、ゲームの世界でただ道を歩いているだけでもワクワクするけど、ネパールも感覚が似ていた。ゲームの世界に形容してワクワクするなんて、不思議な感覚だけど。ゼルダの開発者の人も、きっとネパールのような場所に行ったことがある人に違いない。

残念ながら、大気汚染や天気の影響もあり3日間を通して、ヒマラヤ山脈を拝むことはできなかった。それでもとても気持ちの良い旅だった(最後ポカラからカトマンズの飛行機で、ヒマラヤを見ることができた!)。

そんな3日間の出来事を順番に書いていこうと思う。


1.ダンプスへの道のり、急坂をひたすら登り先制パンチを喰らう

ホテルで朝3時ごろから仕事をした後、9時に今回のガイドの方が迎えに来る。ガイドの方は、Bharatさんというお名前。日に焼けていて、屈強そう。
朝食を食べた後、9時半に出発。

しばらくタクシーに乗り、登山口まで移動する。20分ほど経ったくらいだろうか。どうやら着いたらしく、ガイドさんに連れられるがまま、登山口へ。
日本では時々登山もしていたため、正直余裕だろうとたかを括っていたが、目の前に現れた、急でどこまでも続く石段に面食らう。

登山が始まる

これを登るのか、、、

いつも登山の時に思う、やるしかない精神でガシガシと登り始める。最初は私が先頭で歩いていたが、だんだんと息が上がって、スピードが落ちてくる。

開始10分くらいで、Bharatさんが「荷物持とうか?」と言ってくれた。
ガイドさんも自分の荷物がある前提で、私の10キロ近くあるバックパックを持ってくれるなんて、感謝しかない。素直に甘えることにした。

そこからBharatさんが先頭で、私はなんとか着いていきながらも、歩いて行く。Bharatさんは全然息も上がってないし、毎回余裕の面持ちで上の方で待っていてくれる。

途中から呼吸がしづらくなって、咳が止まらなくなって、胃も気持ち悪くなってきた。

あれ、これは高山病?と思ったけど、聞くところまだ1200mしかないらしい(笑)

おそらく寝不足と、息が上がることにより先ほど食べた朝食が圧迫されたのと、PM2.5のような大気汚染など、色々な要因があったと思う。

日本で登る山だと、空気が澄んでて美味しいと思うけど、なんだかポカラも周辺の山も、全体的に空気が霞んでいるのは気のせいか、、

それでもなんとか力を振り絞って、200mほど登った場所に、ぽつぽつと集落が見え始めた。

2.美しい集落、そしてゲストハウスへ

高地にある、畑や家畜がある集落。
おばあちゃんらしき人が畑仕事をしていたり、子供たちがナマステ〜と人懐こく話しかけてきたり、ヤギや牛や鶏がごはんを食べていたり、自然に笑顔になってしまうような場所だった。

子供がかけよってくる

途中子供が話しかけてきて、Bharatさんに「お菓子ちょうだい!」って言っていた。Bharatさんも快くバックパックからチョコレートをあげていた。

顔見知りでもないはずだけど、集落の人とネパール語で世間話していて、人と人の垣根が少ない場所だと思った。人間関係っていろんなことが難しいけど、もっと気楽で良いのかもしれない。

しばらく楽な道が続いたあと、また上り坂が始まった。背の高い見たことない木がたくさん生えてきて、これもまたゼルダの世界観、、

背の高い木々

途中お水を買った山小屋の店員さんに、どこからきたの?と言われた。日本だよ、おお日本か、何日いるの?7日間だよ、それは短すぎるね、みたいな会話をした。ちなみに、私たちがいま1時間くらいかけて登ってきた急な登り道を、20分で登ると言っていた。現地の人は強者だな。

ネパールの人って観光客に対してかなりオープンに話しかける文化があって、同じようなやりとりを他でもやるけど、皆んな基本は優しい。

だんだん息苦しさもなくなって、登山自体を楽しめるようになってきた。それでも急な坂は続く辛さはあったけど。

畑で仕事をするおばあちゃん

そして、ついにダンプスというエリアの上の方に着いた。ホテルやゲストハウスはポツポツと並んでいて、なだらかな道を歩き続けると、かわいらしいお花が咲き乱れた、ゲストハウスに着いた。
「ここが今日の泊まるところだよ」とBharatさんに言われた。
着いてみたらあっという間だった気がする。10時くらいから登り始めて、着いたのは12時くらい。

ホテルに到着

まずはチェックインをして、部屋に入った。部屋からも丁寧に手入れされたお花や多肉植物たちが見え、その先には大きな空が広がっている。私はすぐにその部屋が気に入った。壁の青いインテリアも可愛い。

泊まる部屋

その後、Bharatさんと、1階の食堂のようなところで、お昼ごはんを食べた。私は炒飯(Fried Rice)、Bharatさんはダルバートを食べた。
観光客向けにダルバートを出されるときはいつもスプーンとフォークを出してくれるけど、Bharatさんは食べ慣れた様子で、手でむしゃむしゃと食べていた。
手で食べるの、初めて生で見たかも。

お昼ご飯

その後、部屋で休憩をした後、周囲の散策に出かけた。
1,600mくらいの高さの場所に、小学校があったり、普通に暮らす人々の家があった。
「本当はここからマナスルだったり、ヒマラヤの有名な山々が見えるんだけどね。やっぱり天気が悪くて見えないね」とBharatさんは言っていた。

散策がてら、Bharatさんのことも色々聞いてみた。年に50回くらい山に登ること。エベレストにも登ったことがあること。エベレストに登ったときに、ベースキャンプに70歳の日本人がいてびっくりしたこと。エベレストは登頂に20日間くらいかかること。5人兄弟で、奥さんと2人の子供がいること、娘さんは最近結婚したこと。

そんなこんなで歩いていたら、大きい水牛に出会った。親子でいて可愛らしかったけど、最終的には食べられてしまうらしい。あとから調べて学んだけど、ネパールは国民の80パーセント以上がヒンドゥー教。ヒンドゥー教では、牛はシヴァ神の乗り物とされており、神聖なものなので、水牛以外の牛肉は食べないんだって。ネパール料理店のメニューには、牛肉を「Buff」って表現しているけど、これは水牛(=Buffalo)のことなのね。

水牛の親子

牛さんの目は優しくて、いろんなことを達観しているような目をしている気がした。

3.デジタルから離れる夜

夜ご飯は、Bharatさんおすすめのチキンダルバートを食べた。それと、ネパールワイン飲む?って言われて、よくわからないけど飲みますって言って出てきたのが、透明のお酒。

ワインだと思っていたけど、ワインじゃないのか、、?
飲んだら、がつんとアルコールとコメのうまみと甘みみたいなものが伝わってくる。
「これ何で作られているの?」と聞いたらやっぱりお米や穀物らしい。
あとから調べると、飲んだのはネパールの焼酎で、ロキシーという。

ダルバートとロキシー

「これを飲むとよく眠れるんだよ」
普段は無口で怖い顔をしているBharatさんだが、お酒が入ると少し饒舌になって楽しそうだった。私も少量もらって、美味しかったので、お代わりをいただいた。私が飲んだのはおちょこサイズ。Bharatさんが飲んでいたのはコップサイズを軽々と2杯くらい飲んでいた。

それから、Bharatさんはかなりのヘビースモーカーで、登山途中も定期的にタバコタイムがある。自然に生きる屈強な山男という感じなのだろうか。
ちなみにホテルの窓から覗いた庭に、マリファナが栽培されていて(初めて見た)、マリファナもやるの?って聞いたらそれはやらないよって言っていた。

左の植物がマリファナ

それから部屋に戻り、シャワーを浴びようとしたのだが、なんとお湯が出ない。山の上だししょうがないかなと思いつつ、さすがに寒いな、、と思い体を流すだけにした。さらに、部屋の中にコンセントはあるのだが、なぜか通電しない。PCもスマホも充電できなくて、困った状況になった。
色々考えたが、こんなに気持ちの良い夜だからこそ、デジタルに頼らず、ストレッチと深呼吸をして、さっさと布団に入って寝ることにした。昨日ポカラで出会ったネパール人ドラマーから電話がかかってきていたけど、充電もなかったので、無視してしまった。

4.次の日、5時間かけてサランコットへ

朝目覚めると、5時だった。昨日の登山の疲れが少し残っているが、自然に目が覚めて、そして、朝日が昇るのを待つ贅沢な朝。

部屋から見る朝日

5時半くらいになると、部屋の窓から朝日が見えて、外のテラスに景色を見に行った。Bharatさんも起きてきて、ちょっとだけマナスルの先っちょが見えるよ、と教えてくれた。最初雲にしか見えなかったけど、たしかに雪が積もった鋭角な形の山が見えた。

鋭角な雪山が少しだけ見えるだろうか、、

朝ごはんは7時半。それまで部屋で仕事をしたり、テラスでゆっくりしたりした。
朝ごはんはスペシャルセットというメニュー名で、ネパールのパンと、オムレツと、野菜と、甘いミルク粥がセットになったボリューミーなものだった。このパンがなかなか美味しい。日本の揚げパンの甘くないバージョンみたいな味。ミルク粥は結構甘いのだけど、これはこれで美味しい。入っているのはお米じゃなくて、オートミールみたいな感じなのかな。

さて、今日は約5時間かけて、25kmの距離を移動し、サランコットの丘という、こちらもヒマラヤ鑑賞スポットを目指す予定。そこまでアップダウンはないけど、距離が長いよ、という話をされていた。

ということで出発して、最初は元来た道を下る。上りが急だったから、当然下りも急で、下りが苦手(転ぶのを想像すると怖い)な私は最初戸惑った。それでも、ところどころ危ないところはBharatさんが手を差し伸べてくれた。途中猿に出会って、あまりにも身軽な移動に私も猿になりたいと思った(笑)

1時間もしないくらい下っただろうか。大きな道路に出て、そこでサランコットへの登山口に移動するバスを待った。そしてバスが来ると、バスはすでに鮨詰め状態。老若男女がバスに乗っていて、その中に無理やり荷物と体を押し込んだ。異国の匂いや空気だけど、日本の満員電車より優しい世界で、悪くない気もする。ちなみに、バスに乗る時、扉の上の枠に思いっきり頭をぶつけた私は、Bharatさんや周囲の乗客の人に笑われた(笑)

移動のバス車内

15分くらいバスに乗ったのち、バスを降りて、また歩きが始まる。今日の道は山道ではなく、車も通れる道路をひたすら長い距離歩くという感じだった。傾斜も大きくないので、きつくはなかったが、ひたすら歩き続ける。

途中山の小売店、および近所のおじさんと雑談したり、
足を怪我した野良犬がずっと同じ道を一緒についてきたり、
Bharatさんが道脇に生えている「スターフルーツ」というベリーを摘んでくれたり、パラグライダーをやっている観光客を見上げたり、長い旅路もあんまり飽きることはなかった。
そして、途中途中で現れるネパールの民家は色鮮やかで、男性も女性も、何をするわけでもなく表に座っている人もいれば、子供たちが賑やかに遊ぶ声が聞こえる。

民家とパラグライダー
色合いが素敵な民家

途中の小売店で、Bharatさんがおごってくれたヨーグルトが濃厚でとっても美味しかった。今まで飲んだヨーグルトの中でベストヨーグルトかもしれない。牛の乳のヨーグルトで、どろどろ濃厚だけどさっぱりしていて飲みやすい。

ヨーグルト

そんなこんなで3時間くらい歩いただろうか。サランコットと書かれた、たくさんのゲストハウスが並ぶ場所についた。昨日のダンプスと比較して、車でもケーブルカーでも来れるらしく、トレッキング以外の観光客も多い。

本日泊まるゲストハウスに着き、部屋を案内してもらう。昨日みたいに景観が良いわけではないけど、部屋のインテリアがとても可愛い。

ゲストハウス
ゲストハウスの部屋

歩いて汗だくだったので、先にシャワーと髪を洗って、そのあとご飯を食べることにした。今回はお湯が出るか、、という期待も虚しく、水しか出なかったので、水で髪を洗った。

その後お昼ご飯を食べた。私は、「Chow Mein」という焼きそば。アジア全体にある料理だけど、ネパールだと少しスパイシーな味付けな気がする。そしてBharatさんは相変わらずダルバート。なんでも1日に2回必ずダルバートを食べるらしい。

お昼ご飯

5.サランコット散策とネパールラストナイト

ご飯の後、サランコットの街を案内してもらった。
サランコットでは、ポカラの湖や街並みが見下ろせるビューポイントと、ヒマラヤ山脈が見渡せるビューポイントがある。
ポカラ側のビューポイントは、湖も見えて、とても綺麗だった。そして、ヒマラヤ山脈は雲に覆われて、全く見えなかった。残念。

ビューポイントに移動するのに、階段の上り下りが結構あった。この2日間のトレッキングで足が棒のようになっていて、「もう階段つらい〜」と内心思っていたが、Bharatさんは何のその。相変わらずのスピードでがしがし進むし、表情1つ変えないから、本当にすごい。

ホテルに戻って、Bharatさんと近所のおじさんとホテルの庭でぼーっとしたり、部屋で一眠りをした。ちなみにネパールでは、誰かわからない近所のおじさんがちょくちょく登場する(笑)

17時ごろに、ホテルのレストランに降りてきて仕事をしていたら、Bharatさんも来て、フルーツとネパール唐揚げと、そして焼酎が提供された(笑)
ごはんは19時だから、それまでゆっくりしてね、とのこと。

仕事しながらつまみながら酒

焼酎は、なぜか私もBharatさんと同じサイズのグラスにアップグレードされていた。しかも飲んだら、「More?」と言ってくるから、困るなあ(笑)結局1杯半くらい飲んだ。ネパール唐揚げは、ソースがカレーで、最高に美味しかった!!
外に出ると、ちょうど日が落ちるタイミングで、夕日を見ながら、酔っ払った体を風に当てると、とても気持ちよかった。どこからともなく、また野良犬がやってきて、一緒に夕日を眺めていた。

そういえば、もうネパール最後の夜。19時ごろに、ダルバートが出てきた。
ふと、Bharatさんの真似をして、手で食べてみようという気持ちになった。それで、フォークやスプーンを端に置き、思い切って利き手の左手でごはんに手を突っ込む。このご飯が結構熱い。ダルスープやカレーも熱々だし、それを平気な顔で食べているBharatさんはやっぱり屈強だ。
「熱くないの?」って言ったら、「全然」って真顔で言っていた(笑)
でも、食べているうちにだんだん手が慣れてきたのか、そもそも料理が冷めてきたのか、平気になってくる。手でとったご飯とカレーを口に運ぶのも少しずつ上達してくると、食べやすさも感じてきた。成長!

手で食べてみる

今回のゲストハウスは家族で経営していて、娘さんが4、5歳くらいだったのだが、おてんばですごく可愛かった。私がカメラで動画を撮っていたら、オリジナルのダンスで映り込んでくれた。こういうネパールの子供たちの目がキラキラしていて、全てに対して楽しそうなのはなんでなんだろうな。環境なのかな。

オリジナルダンス

そして、部屋に戻り、寝る準備。
動画編集をしていたら寝れなくて、1時くらいに就寝。

6.再びポカラの街へ、信仰に触れる貴重な体験

次の日は朝6時から朝ごはんで、6時半に出発の予定。
ポカラまで2時間ほど歩いて下りて、そこからポカラの観光地を回り、ポカラの空港まで送ってもらって13時のカトマンズ行きの飛行機に乗る予定。

トーストとオムレツとまたミルク粥を食べて、コーヒーも飲んでエナジーチャージをして出発。

昨日の下りの道が足に響いていて、すでに前ももが筋肉痛の中、ひたすら下る帰り道がスタートした。道路のようなコンクリートの道も通りつつ、Bharatさんは常に近道を探していて、ショートカットできる急な坂や階段も下りる。無言で淡々と。前ももと膝に響かないように変な歩き方になりながらも、なんとか着いていった。

早い時間だったので、朝日が昇るのを見ながら歩く道はとても美しかった。

朝日に向かって歩く
階段をくだる
犬と朝日

道中ちょくちょく野良犬がいて、ついてくるやつもいれば、吠えて威嚇するやつもいたので、少し怖かった。そんな犬たちをBharatさんは声とジェスチャーで威嚇して、守ってくれた。さすが屈強で頼もしい。

途中1回Bharatさんのタバコ休憩があったが、それ以外はずっと歩いて、8時過ぎくらいには、ポカラの市街地まで戻ってきた。

すでにもう足がガクガクしていて、使い物にならない棒のようだった。

ここから、Bharatさんによるスパルタ市街地観光が始まる(笑)
当初3つくらい回る予定って言っていたけど、結局5つほど案内してくれた。徒歩とタクシーとを組み合わせて行ったが、行く先々のお寺や景勝地には必ずと言って良いほど急な階段があって、普通に歩くのさえ辛い足がさらに悲鳴をあげていた。

それでも、自分では絶対行かないであろうヒンドゥー教のお寺や、洞窟の奥底にある後光が射すスピリチュアルスポットなど、行った場所はどこも素敵だった。

行った場所
①ビンドゥバシニ寺院
高台にあるヒンドゥー教のお寺。お寺は靴を脱いで入らないとだめで、荷物も靴も受付に預けて中に入った。中ではお参りしている人がたくさんいたし、音楽に合わせて踊っている人たちもいて、賑やかだけど神聖な不思議な場所だった。エリア内にティーカをつけてくれる場所があって、Bharatさんは額につけてもらっていた。今更だけど、Bharatさんはヒンドゥー教の信仰者らしい。素早く手慣れた様子でお参りの一通りの儀式のようなものをやっていた。

お参りする人たち、赤い机のところでティーカをつけられる
踊る人たち

また、ヒンドゥー教のいろんな神がそれぞれの場所に祀ってあった。お馴染みのガネーシャやシヴァ神など、初めて見るものも多く新鮮だった。

②SETI RIVER GORGE
セティリバー(別名ミルクリバーと呼ばれる)というポカラの有名な川が見れる場所。山から流れてきた水が同じ場所に集結し、さらに峡谷の下の方まで流れていくのを見ることができる。
ミルクリバーと呼ばれているだけあり、川の色は真っ白。正直綺麗なのか、、と思ってしまったが、調べると石灰成分が多く含まれているらしい。

SETI RIVER

ネパールの人にとっては、これもまた神聖な場所なようで、お参りをしている人たちも何人かいた。

③Gumbha

こちらもお寺。ヒンドゥー教ではなく、仏教系のお寺で、
行った時には僧侶の方々が伝統的な音楽を演奏されており、参拝の方がお参りをしていた。こちらも独特で荘厳な雰囲気。

色とりどりのお寺

最初外から眺めていたが、僧侶の方がとてもフレンドリーで、ぜひ中に入ってお参りをどうぞという。靴の脱いで中に入る。見様見真似でお参りをしていたところ、お香を渡されてもっと前にどうぞ、と言われたので、前に行って改めてお参りをした。

ネパールの伝統楽器かな?

あまり日本人は宗教に馴染みがないけれど、こうやって海外に行くと神や仏様に祈りを捧げることが普通で、体験してみると、祈るという行為の素晴らしさを少し知れた気がする。
帰りにお参りをしたお礼に、バナナとオレンジをもらった。帰りの飛行機で食べたら?とBharatさんに笑って言われた。

④パタレチャンゴ

滝と、奥深い峡谷に水が流れていく姿が見えるスポット。いまは乾季で水が少なく、底を覗かないと水があるのがわからなかったが、雨季になると水位があがり、迫力のある水の流れが見れるらしい。

いまは水が少ない滝

滝を見たあとに、観光地によくある顔はめパネルのネパール民族衣装バージョンがあった。Bharatさんが「撮ってあげる」というので、全部で5種類くらいある顔はめパネル全部の写真を撮ることとなった(笑)

顔はめパネル

⑤グプテシュワール・マハーデヴ洞窟

痛い足を限界まで振り絞って、最後のスポットに行く。
ここが1番の体力の正念場でもあったけど、目的地についたときの感動が大きかった。入り口を入ると色鮮やかな王宮のような建物があり、ヒンドゥー教の神々が装飾されている。

階段を降りていく

そういう施設なのか?と思っていたところ、地下空間に続く階段があった。中に入ると、空気感が変わり、湿度が高い。地面の石も濡れており、まさに洞窟といった感じ。そして、急な階段をひたすら下りる。筋肉痛が辛い。下りた先に、小さなお寺があった。ここにも神を祀っていて、お参りをしている人たちがたくさんいた(お寺は撮影禁止、、)。

洞窟を進む

さらに先を進み、天井の低く長い洞窟を潜り抜ける。そうすると、少し広めの空間に出て、また下りる階段がある。どれだけ奥深くまで進むのか、、と少し不安になっていたところに、急に目の前に光が。

目線の先には、洞窟のわずかながらの割れ目があり、そこから光と緑と、流れ落ちる水を見ることができた。④で見た滝から流れてくる水らしい。とても神秘的で、美しい場所だと思った。足の痛みも足場の悪さもすべて忘れられる、これまでのネパール旅行の集大成のような景色だった。

洞窟の割れ目から後光がさす

7.ダルバートで締めくくり、ポカラの空港→カトマンズへ

さて、Bharatさんによるスパルタ観光が終わり、タクシーでポカラのレイクサイドのレストランへ。この時点でまだ朝の10時半くらい。

とりあえずお昼の時間になるまでラッシーを飲みながら、ソファでゆっくりした。店員さんもフレンドリーで、Bharatさんと雑談したり、私に旅行のことを聞いてきたりした。店員さん何人かで、ネパール語で会話しながら、私の方を見て「スンダリ〜」と言って笑うので、何かと思ったら、ネパール語で「美人」って意味らしい。良い人たちだ(笑)

それから暇だったので、ポカラ初日の夜に出会ったネパールのバンドマンの青年と、Facebook電話をした。3日間の山行を終えて話してみたら、全然そんなに気持ちがないことに気づいた。「会いたい」と言われたけど、会いたいなら会いに来いと思ったし、口だけで行動しない人は嫌いだ(こういうこと言うからよくないのかも苦笑)。

12時ごろに最後のダルバートを食べた。何も考えずにスプーンで食べようとしたら、Bharatさんから「今日は手で食べないの?」と言われた。まあ、そうなるよね(笑)
Bharatさんは最後までスパルタというか、一貫主義というか、とても面白い人だった。ご飯もカレーもダルスープも全部熱々で、火傷しかけながら美味しくいただいた。

ラストダルバート

それから、Bharatさんにお礼のチップを渡して、握手をして、お別れ。空港行きのお迎えタクシーが来て、ポカラ空港に向かった。

ポカラ空港では、天候の影響ですぐ飛行機が遅れるらしいけど、私のときには30分遅れくらいですんだ。カトマンズまで1時間かからないくらいのフライト。途中の窓から、なんと、これまで殆ど見れていなかったヒマラヤの山々が見えた。ここに来てやっと!ネパールの神様たちが味方をしてくれたのかもしれない。

飛行機の窓から見えたヒマラヤの一部

カトマンズ空港について、21時半のフライトまではだいぶ時間があった。カトマンズ空港は基本何もないので、空港の近くのカフェに居座って仕事をした(空港のラウンジに行けばシャワーや電源Wifiがあって快適に過ごせるらしい、プライオリティパスを買っておけばよかったと思ったけど、諦めも大事!)。その後チェックインをして、飛行機搭乗。
インドのデリーで乗り換えて、次の日の朝にはバンコクについている予定だ。

ブッダアイキーホルダーを購入

こうやって、私の記念すべき世界一周旅行の1国目の旅路を終えた。

8.ネパール滞在まとめ

ネパールは、気候や人、自然、動物も含めてとても素晴らしい場所だった。アジアっぽさもあるけど、インドの文化もあるし、やっぱり信仰をすご
く大事にしていることが節々で伝わってきた。

仕事環境も不安な部分はあったけど、ヒマラヤ含め観光大国なので、基本どこでもWifiが使えて安定しているから、不安なく仕事ができた。また治安もあまり危険な地域や深夜に出歩かなければ、そこまで危ないと感じることはなかった。そしてネパール人はみんなフレンドリーで親切。

出会う人みんなに、ネパール滞在7日は短すぎる、と言われたので、ヒマラヤ山脈を拝むリベンジも含めて、また絶対訪れたいと思う。まずは無事に1国目を終えたことに感謝。次のタイも楽しむぞ!

ネパールの通常運転、道路に牛(笑)


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