木曜日はオヤジのクルマ談義。

だんだん暖かくなってくると、バイクツーリング族と同様にオープンカーを目にする機会も増えますね。真冬にクローズドで走行していてもあまり気付きませんが、いざオープンで走っているクルマはやはり目立ちます。

もともと自動車の起源は屋根のない馬車であり、それに幌 (ソフトトップ) が付き、固い屋根 (ハードトップ) へと発展しましたので、現代のオープンカーは、開放感を楽しむ趣味的なものか、外部へのアピールが必要なパレード用として存続しています。

そのオープンカーの呼び名がいろいろありそうなので、ちょっと検証してみました。
大きく言うと、『もともと普通のボディがあって、それをオープン仕様にしたパターン』と、『最初からオープンカーとして設計したパターン』の２種類があるようですよ。

●ベース車両があってその屋根を外した場合

もともと屋根付きの車両があって、その屋根をなくしたものが『カブリオレ』と『コンバーチブル』と呼ばれています。
例えば、Volkswagen Beetle のオープンカーは The Beetle Cabriolet であり、MINI のオープンカーは MINI Cabriolet。カブリオレ(Cabriolet)はフランス語で、ドイツ語ではカブリオ。
コンバーチブル (convertible) は『変えられる』という意味の英語。屋根のある状態から屋根無しに変えられるという意味ですね。Chevrolet Camaro Convertible等のアメリカ車によく登場します。

大雑把に、ドイツ車やフランス車のオープンカーがカブリオレ、アメ車や英国車がコンバーチブル。同じ車でも販売する地域によって名称を使い分けているメーカーもあって、BMW や Volkswagen では日本や欧州で『カブリオレ』、北米では『コンバーチブル』として販売しているようです。

●オープンカー専用設計の場合

一方でオープンカー専用モデルの場合は、『ロードスター』や『スパイダー』と呼ばれることが多いですね。Mazda Roadster、Fiat 124 Spider、Alfa-Romeo Alpha Spider等。
ただ『ロードスター』は、2ドア2シーターのオープンカーだけを指す名称ではなく、Mercedes Benz SL Roadster のようにハードトップのスポーツタイプの車であったり、Harley-Davidson XL1200CX Roadster等の大型バイクに使われたりもしています（サイトにより Road Starのスペルも多いのですが誤りかと思います）。
イタリア車だけでなくドイツ車でも使われることがあります。例えば Porsche では、スピード重視の仕様を Speedster と呼んでいましたが、水平対向エンジン(Boxer Engine)搭載の Speedster を特に『ボクスター(Boxster)』と名付けて売り出してヒットさせています。

『スパイダー』の方は、先の Fiat や Alfa-Romeo等、イタリア車に多いようです。
イタリアでは『スパイダー』以外に『バルケッタ』と呼ぶパターンもあります。バルケッタは小舟を意味するイタリア語で、小型軽量で屋根がないイメージですね。Fiat Barchetta、Ferrari 550 Barchetta等があります。

上記を別の表現でまとめると、
『カブリオレ』・『コンバーチブル』は『屋根を開けられる車』、
『ロードスター』・『スパイダー』・『バルケッタ』は『屋根を閉められる車』というコンセプトの方向性の違いという風にも理解いただけると思います。

あと、上述モデルの多くが布製の幌を備えているのに対して、折畳み式か脱着式の金属製・FRP製の屋根を持つクルマの場合は、『リトラクタブルハードトップ』、『デタッチャブルハードトップ』、『クーペカブリオレ』と呼ばれたりしています。
これ以上はキリがないのでこの辺で(笑)

あぁ、退職金で人生最後のクルマは、HONDA S660 (生産終了) か CATERHAM SEVEN 170S (軽自動車規格) が欲しい！