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この店が繁盛する理由とは?

FROM ボブ・バーグ

私の著書『THE GO-GIVER(あたえる人があたえられる)』の中で、あるホットドッグスタンドで働くエルネスト・イアフレートという人物を紹介している。

この話の中で、ホットドッグ自体に特別な意味はない。多少味や見た目の違いはあるかもしれないが、私が伝えたいのはそのようなことではないのだ。ただ…

この売り手が選ばれる理由…


エルネストからホットドッグを買った人たちは、それ以上の価値を受け取ることになった。というのも、エルネストはホットドッグを販売することにより、「楽しい雰囲気」を作り出したからだ。

彼は、子どもたちや家族連れを楽しませながらホットドッグを売ったのだ。そしてお客様の名前を、決して忘れなかった。そうしているうちに、彼の店に通い詰める人たちが増えて、彼の評判はますます広まっていった。ついにはビジネスの重役たちも、彼のホットドッグ店で昼食をとるようになったのだ。

ホットドッグやソフトドリンク、ちょっとしたお菓子。それらの価格はほんの数百円だろう。しかし、人々がそこから受け取った「価値」はそれ以上のものだった。それがエルネスト自身の利益にもつながったのだ。

重要なのは、価格以上の価値?


噂が噂を呼び、口コミで新たな顧客を獲得し続け、彼はさらに多くの人々に価値を提供し続けた。そう、他では得られないような特別な価値だ。彼はたくさんのお金を稼ぎ、最高級レストランのオーナーにまでなった。

もちろん、そのレストランでの食事の価格は、ホットドッグとは比べ物にならないものだ。だが、彼のレストランではお客さんが何を頼んでも、支払った価格以上の「価値」を得ることができた。

例えばスタッフの挨拶、着席までの誘導、注文の取り方、料理の提供のしかた…その場のあらゆる雰囲気と料理のすばらしさが、見事に調和しているのだ。

このレストランでは、全てのお客様がこういったすばらしい体験をすることができる。そして毎日、昼も夜も、大勢の人にそうしたすばらしい”体験価値”与えることで、彼は最終的に巨額の富を得ることとなった。

価値は2つに分けられる


さて、「価格」は有限である。一方で「価値」は無限だ。現実的に金銭価値を考えても、概念的に体験価値を考えても、私たちは考え方次第で無限の価値を生み出せる可能性を持っている。

それから、価値についてもう少し補足しておこう。実は、価値というのは「内的価値」と「外的価値」の2つに分けることができる。

内的価値というのは、商品を買ってもらうことで相手が自然と受け取る価値のことだ。一方で、外的価値とは相手に対して”あなたが"与えることができる価値のことである。

あなたもご存知の通り、今の時代商品やサービスを比べても、正直言ってほとんど差はない。こうした状況では、何かしらの方法で差別化を図らなければ、他の多くの商品に埋もれてしまうのだ。

商品が優れているだけでは売れない?


また、仮にあなたが売っている商品がライバルの商品より優れていたとしても、お客様がそのことを理解しているとは限らない。だから、私たちが扱う商品の「内的価値」と、あなた自身が顧客に与えられる「外的価値」を組み合わせて考える必要があるのだ。そしてなぜそれが価格に見合うのか、なぜ競合よりも優れているのか上手に伝えなければならない。

こうしたことを踏まえ、価値と価格の違いを理解すれば、商品やサービスを売る時に「安く売らなければいけない」なんてこともなくなるだろう。それどころか、もっと高い価格で商品やサービスを売ることだってできるはずだ。

どうだろう、大きな意識改革になるのではないだろうか?

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