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[遠くの記録]20190314-長野・富士見

知らないうちに5回も長野に来ている。富士見で降りるのは確か2回目。何十年も生きてきて、まったく縁もゆかりもなかった場所に3年で5回は人生の中でも信じられないくらい多い。前は原村から南アルプスを見たけど、今回は富士見から南アルプスを眺めた。アウトドア好きな人とか山好きな人だったら、あの南アルプスの風景に対してそれはそれは強い感動が感じられるんだろうなと思った(ちゃんと美しかったしちゃんと感動している。ただあまりアウトドアには思い入れがない)。

駅から仕事の現場まで車で送ってもらって、1970年代によく見た山小屋みたいな場所で話を聞いた。さっき書いたことと矛盾するかもしれないけど、空が高くて広くて、雪景色の山並みは美しくて、ずっと外で空を眺めていたくなるようなすてきな景色だった。

仕事終わり、せっかくなので下諏訪まで行ってカフェと諏訪大社に寄ることにしたのにカフェは定休日だった。初めて下諏訪に来た時点ですでにいつまで続くかという年輩の人ばかりだったお昼を食べた食堂は案の定なくなり、代わりに駅前にあった会社の建物が新しくなっていた。なかなかの寂れようだった駅前(お祭り時期だけはものすごく賑わう)はお店ができたわけでもなくそのままの空気なのに、真新しい建物と出張してくるサラリーマンたちが白く浮かび上がるように空気を変えていた。数年してあの建物が少し煤けたら、今は2層に見える空気もなじんで混ざるのかと考えたりして。でも、これから東京に戻ると思しき人たちが、駅であずさの時間を確かめながら「足湯入って帰る時間あるかな〜」となんとなく楽しそうに話をしていたりしたのはいいなと思った。

せっかくだから諏訪神社に、と思って向かったらものすごい坂だし思ったより距離があるしで行き帰りだけですっかり疲れてしまった。書いてもらった御朱印はとても上手でダイナミックだったけど、対応が今一つだったので余計に疲れた。

何度か来てみて、長野県でも南側だと新宿から一本だし2時間もあれば着くから体感的にはすごく近い。私鉄を細々と乗り継がなければならない家から八王子方面よりは気分が楽。同じ2時間半なら関東近郊を在来線であちこち移動するより、京都まで東海道新幹線1本のほうがずっと早く感じるのと同じ感覚なんだと思う。



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