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ひっくり返すとビジネスになる


弁証法とは、

一見両立しないような
二つの命題を統合的に解消することです。

ある物体を見て、

Aさんは「三角形」といい、
Bさんは「円」だという。

物体は「円すい」なのですが、

ヨコから見るか
上から見るかによって意見が分かれました。

どちらが正しいかどうか
を考えるのではなく、

それぞれが
どの視点から話をしているのかという

本質を見極める思考を持つ意義
ことを指摘したのがヘーゼルの弁証法です。

真理にいたるまでの方法論
ということですね。

三角形であるという意見(テーゼ)
が出され、

テーゼと反対の、
円という意見(アンチテーゼ)
が提示される。

最後にテーゼとアンチテーゼの矛盾を
統合する形で

円すい、という
解決案(ジンテーゼ)が示されます。

そして歴史をひもといていくと、
ありとあらゆる分野で

この弁証法的アプローチが
とられていることに気づかされます。


■以下インターネットより抜粋。

芸術は自然科学と異なり、連続的な発展をたどるよりも断絶によって創造的に飛躍する。この発展形式は非連続の連続なのである。神は倒されなければならない。ピカソの権威が新しい芸術家によって打倒されることは芸術史の要請である。全世界において、未だにそれがなし遂げられていないということ、そこにこそ現代芸術の不幸な停滞があり、最大の危機があるのだ。

太陽の塔で知られる
岡本太郎さんは、

ピカソに真っ向勝負を挑みました。

従来の価値観に対するアンチテーゼを描くことで、
ジンテーゼを模索しました。

岡本太郎2


男性に頼らない生き方、
これからの女性はこうあるべきだという

アンチテーゼを掲げて、

女性がもっと自由に、
自分の服を自分で選べる

という価値観を世の中に提示したのは
シャネルです。

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絵本を分業制にしたり、
全ページ無料公開を実施したり、

シンプルで丸くてやわらかいタッチ
という常識に疑問を持ち、

よりリアルで繊細な、
絵画のようなデザインで勝負したのは

西野亮廣さんです。

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そして言うまでもありませんが、

アンチテーゼに人々は熱狂し、
ビジネスになりました。


■サッカーもしかり。

イングランドで息吹いたフットボールは、
1872年に国際マッチ開催にいたり、

イングランドに対峙する
スコットランドが

パスサッカー」という
強烈なアンチテーゼを展開し、

屈強なフィジカルとランアンドダッシュで
突進するイングランド相手にドローを演じました。

以後10試合で7勝を記録することになる
スコティッシュスタイルは、

ヨーロッパ各地に広がり、

オーストリアやハンガリーに
一時代をもたらしました。

その後オランダに波及して、

かの有名なクライフが
トータルフットボールを確立したのは周知の事実。

その哲学は脈々と受け継がれ、

バルセロナvsレアル・マドリード
に代表される

フットボールビジネスに進化しました。


あらゆる強豪クラブと
名将と呼ばれる監督たちが

対抗策(アンチテーゼ)
を見いだすために知恵を絞り、テーゼが開発され、

両者を融合するような
ジンテーゼに練り上げられるという歴史の繰り返し。

弁証法は
一大ビジネスになりうるのです。


■20年以上前でしょうか?

元サッカー選手の
中田英寿さんが、

メディアの誤報?に業を煮やして
ブログを開設。

自分のことは自分で発信する

という、当時において画期的で
斬新な表現方法を私たちに示してくれました。

情報化社会の進展により、

情報が爆発的に増えて
処理に困る私たちに対して、

より手軽な
ツイッターという媒体が誕生、人気を博し、

そして今はclubhouseという
音声メディアが活況を呈しています。

文字を読む→もっと手軽に読みたい
→読むのも億劫→音声で。

テーゼ、アンチテーゼ、
そしてジンテーゼと、

直線的ではなくらせん的に発展。
「進化・発展」「復古・復活」が同時に起きる。


非効率ゆえに一時的に
衰退したかのように見えたラジオが、

別の形態(clubhouse)をとって
社会に発展的に復活してくる。

これも間違いなく
大きなビジネスになるでしょう。

そしてこの考え方を意識していると、
いろいろな具体的アイデアが浮かんできそう。

仕事、人生、勉強だって同じ。

今の常識を疑って、
あえて壊すようなアンチテーゼを考えてみると、

あたらしい世界が
おぼろげながら見えてくるかもしれません。


今日も最後まで読んでくれて
ありがとうございました。

それではまた明日。
おつかれっした!




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