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怒りを終わらせる10の方法

新型コロナや2020東京オリンピックなど、どうも色んな先行きが見えない今日この頃。そのせいか、ささいな事でも怒りがふつふつと湧いてくる、なんてことはありませんか?

ゆるゆるとタイ仏教を学ぶ中、去年タイのホーム・プロムオンさんに教えていただいた対人関係の「怒りを終わらせる10の方法」が効果抜群だったので、ここでお伝えしたくなりました。

(😄タイ仏教翻訳家の浦崎雅代さんのご主人、いつもニコニコ笑顔の
 ホーム・プロムオン先生)

何か人から嫌なことを言われたり、ニュースを見て「ムカッ」ときたり、その怒りがなかなか収まらないとき。この10項目をひとつずつ、考えていきます。


1 自分が「怒る人」になってしまうと、どんなデメリット(よくない面)があるかを考える

・例えば、知人によくない印象を与える、怒って他のことに不注意になってしまって仕事にミスがでたりつまづいてケガをしたりする、頭や胃が痛くなる、など。


2 「怒り」のデメリットを考える

・よく眠れなくなる、人相が悪くなる、悪夢を見るなど
・また、小さな怒りが発展して大変な罪をおかす(例:人を殺す)こともあるので、小さな怒りも侮ってはいけない。


3 その人(自分が怒りを抱いている人)のいいところを考える

・怒っている時は、相手が完全な悪人に思えてしまう。しかし、どの人も、100パーセント悪いところばかりではない。状況・条件などにより、よい事を行っている場合もあるので、それを考えてみる。例えば、強盗殺人をした大悪人だが、手下には面倒見がよいボスや子煩悩な父親であったなど。


4 「私が怒ってしまえば、喧嘩の相手は喜ぶ」ということを思い出す

・私が怒ってしまうと、私自身が苦しむことになる。つまり、喧嘩の相手は、私を苦しめたい、という望み・目的を持っているので、私自身が怒って心に苦しみを負うと、それは喧嘩相手の「思うつぼ」であることを思い出す。
(私たちが怒って苦しめば相手の思い通り。私たちが怒らず、苦しまなければ、相手はがっかりする)


5 業(行動→結果)の法則を考える

・自分の行動(心の動きも含めて)は、自分自身に結果をもたらす。怒ることは、「自分自身」によくない結果をもたらす。


6 仏陀を傷つけようとした人々に、仏陀が打ち勝ったという話を思い出す

・お釈迦様を傷つけようとした人々に対して、お釈迦様がどのように考えて、克服したかを思い出す。


7  輪廻の中ではだれもが親戚であることを考える

・「詳細に、そして広い視点で観察していけば、だれもが回りの人や生きものやものに助けられたり関係しあっている存在である」と考えること。


8  慈悲の11のメリットを考える

・安眠、快適な目覚め、悪い夢をみない、人に愛される、人以外(動物やほかの生命)に愛される、天上界の神に守られる、外界の脅威に害されない、心がすぐに整う、顔が明るくなる、悟りに達しなくても死後は人間界や天上界に生まれ変わる


9 人は(世の中の)「一部分」であることを考える

・怒っている時は、その相手の言動により、自分の人生が100パーセント地獄になったような気分になっている。しかし、一歩ひいて考えてみると、相手は世界の中の一部分であり、そんな一部分に対する「怒り」によって、すべてを地獄とみてしまうのは錯覚。


10 3種類の布施を行う

・よき物をあげる、よき教え(法・ダルマ)を教えてあげる、許してあげる。


感想・メモ

瞑想(心が勝手に動き出していかないようにするトレーニング)を行うことと並行して、この「考え方」をおりにふれ読み返していると、だんだんと「怒り」に心が囚われてしまうことが減ってきました。

以前は「怒ることは人間の権利」「ストレス発散の場」みたいに捉えていたこともありましたが、自分の「怒り」が起きる過程・条件や、その結果として表れてくる苦しい気持ちを観察したりするうちに、この10箇条にあるように、「怒り続けると色々自分によくないことが起きる」ことを実感できるようなりました。

私の場合、特に、1の「怒る人になったときのデメリット」、2「怒りのデメリット」、8「慈悲のメリット」を考えることが分かりやすく、効果的でした。

そうすると「不満」が発展して「怒り」が心のなかに湧いてきても、「あ、この先に進んでしまうと、自分が辛くなる」と徐々に思い出せるようになり、怒りの炎が燃えさかる前に消火でき、結果として感情にぐるぐる囚われたり自分の外側に怒りを出してしまうことが大きく減りました。

怒りが減ると、ほんとうに楽です(ごはんも美味しくなります💗)。

仏教的には他にも色々な心のトレーニングがあるので、またどんどん実践していきたいと思います🥰

最後まで読んでくださって、ありがとうございました!

【備考】
①上の内容は、タイ仏教の重鎮、パユットー師のご本を参考にご説明いただいた内容を元に、まとめなおした内容です。
パユットー師のご本『怒りを追い払う方法』は無料でダウンロードが可能(タイ語・英語 2か国語版)です🙏
英語のタイトル:
P. A. Payutto (Somdet Phra Buddhaghosacariya) "How To Dispel Anger"
                    PDFのダウンロードはこちら

②誤字脱字他、誤り、その他お気づきの点などございましたら、ご指摘いただけると幸いです。

③2021年5月20日追記:参考文献を浦崎雅代さんからお教えいただき、書籍名、URLなどを追記いたしました。😄これから原本も読んでみます!また、追加情報、修正など随時加えていくかもしれませんので、お楽しみにお待ちくださいませ🙏


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