マガジンのカバー画像

フタバノコト

4
福島県双葉郡富岡町は、2011年の東日本大震災と福島第一原子力発電所の事故により全町避難となり住むことが出来なくなった町です。 私も住んでいたことがある場所です。 その土地に関… もっと読む
運営しているクリエイター

記事一覧

春の焦燥感。

やはり毎年この時期は落ち着かない。 夜の森に桜の写真を撮りに行きたくてたまらない。 去年一区切りつけて、今年からは自重しようと思っていたが、無理だ。 桜の咲き具合を読んでソワソワしている。ありがたいことに年々この時期も仕事が入るようになってしまった(←)ことで、ここぞのタイミングでは動けない。 今日(4/7)、満開だとSNSで見た。 行くとしたら、明日か明後日。 明日は雨予報だったのに今(深夜1時)見たら、快晴になっている。 でも、もう明日は諦めた。 明後日、 ピーク

あの時、富岡町から避難した名もなき一人の町民の私が映画『Fukushima50』を見た感想を書いてみる

2020年3月11日。しばらく前から悩んでいた。この日、見ることに意味があるんじゃないか。 『Fukushima50』 イチエフの原発事故を題材にした物語で、富岡町でもロケが行われた映画だ。 でもきっと泣いてしまうだろう。映画館で声を上げて泣いてしまうかもしれない。でも平日だからそんなに人もいないか?でも、万が一、パニックの発作が起きたら? 当日の朝まで悩んでいたけれど、穏やかな天気も手伝って、午前中に15:10上映回の予約を入れた。予約を入れたからには見るしかない。

有料
350

バリケードが開いた日はバリケードが増えた日だとまざまざと見せつけられた

2020/3/10午前6時 富岡町の帰還困難区域の一部が先行解除された。 朝のニュースで"その瞬間"の様子が流れているのを私は自宅で見ていた。 もちろん、現地に駆け付けた知人たちもFACEBOOKにその様子を投稿していた。 しとしとと雨が降る日で、気圧の影響かずっと頭痛がしていた。 いわき市の自宅から北上すること1時間半。雨と霧と潮で真っ白な視界の国道6号線。私はどこへ向かっているのだろうか? いつもの場所にバリケードが無くなっていた。 2011年3月12日

再生

2020.3.10 ドライブカメラー避難指示一部解除ー富岡町夜ノ森駅周辺

2020.3.10 この日朝6時、富岡町夜ノ森駅周辺の避難指示が一部先行解除されました。雨の降る午後に車で通った動画です。3:03で、カメラが倒れますので音に注意してください。びっくりします。カメラが倒れたあとに右回りにUターンしました。そこがFukushima50の桜並木の通りです。 いつもの場所にバリケードが無くなって通れるようになった代わりに、さらにそれ以上のバリケードが立って、なんだかいたたまれなかった。 たくさんの家とかお店が解体されてて知らない町みたい。 解除は嬉しい。 電車も嬉しい。 便利さ(都心から仙台までのアクセス)と復興(何をもっていうかは知らん)と引き換えに、目を瞑らないといけない場所は、我々が1番よくわかっているし耐えている。