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冬を超えて春を迎えるように 大事なきみを傷つけたくないと ひとり決心するんじゃなくて 傷つけることもあるだろう 傷つけられることもあるだろう きみとは それを乗り越えたいと思った

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      セックスした後の、自分の顔の赤らみがすきだ。

      • 仲のいい友達が2人、空港まで一緒に来てくれた。ガラスの向こうで私を見送る笑顔にもう一度触れたいなと思いながら搭乗口に向かった。 ぼんやりとした頭で窓側の席に乗り込む。気付けば機体は既に高度を上げ、シートベルトサインは消えていた。 初めての街だった。晩秋といえども九州の地にはそぐわぬほどの冷気が、日本の南端から北上してきた私の首元を通り過ぎ、鳥肌が立っていた。 ライブ会場には開演時間ちょうどに到着した。既に入り口のすぐ目の前まで観客がぱんぱんに入り、それぞれがこれから始ま

        • なにかをきっかけに 心はもう疲弊して擦り切れてしまった 音がして 全部溢れてしまった 鼻をかむ音が廊下に響いて わたしはわたしを蔑み恨む そして次の日目が覚めると 何もなかったかのように 笑顔で幸せそうにしている

          しあわせ

          幸せになってなんていわないで、きみに幸せにしてほしかったのに。きみと幸せになりたかったのに。

          しあわせ

          のび

          ころころとした、小さい、クリーム色の毛の塊が 何もわからぬまま、親も知らぬまま、赤子のまま うちに運ばれて、やっとリラックスした頃 寝転がったその足がきゅっと、のびた。 のび太。柴犬とゴールデンレトリバーの雑種。 平岸のペットショップのお正月セールと称した売れ残り。 絶対にお世話ちゃんとすると誓ったのに、 ママに任せてばっかりだった。 いつまでもおばかなまま、おばかな私と一緒に育った。 そして16の歳をとった。 もっとして欲しかったこともあったろうけどさ あんたもたいそ

          不思議な話

          胸が痛いと、指の先まで痛い 悲しい時ばかりここにくるから ここは悲しみの掃き溜め しょうがない。なんかで終わらせないでよ 何度も私たち立ち直ってきたように見えたけど 崩れるたびに気持ちは離れていたの分かってた 大好きだよと、送信ボタンの矢印押したくなる きみのイメチェン、ほんとはすきじゃない 前の君が好きだった くるくるした髪の毛とメガネが好きよ 自信なく優しいところが好きよ マックデマルコ大好きな君が好き ロシア人のテクノは柄じゃないでしょ でもそれは私の角膜すり

          不思議な話

          かれがきた

          ひとり、ガストで和風明太パスタを食べた。レモンサワーも頼んだ。そんなこと、わたしはしない。 でも気付けばそうしていた。 家にはいたくなかったし、 マンチだってのもあるけれど 気づけば別れることが決まっていて、 家を出る準備をしていた。 段ボールをもらってこないといけない。 私たちはコロナという名の、誰もが嫌う菌のおかげで出会い、コロナの去り際と共に消えていく恋。 しつけのなっていない隣の席の子供が食事に飽きて自由にソファーの上を下を行ったり来たりする。 その終わりが

          かれがきた

          こわい、ころな

          コーヒーを飲んだり日記を書いたりして たまに飲み物や食事を運んでテーブルを片付けたりして今日の仕事は終わった。 30分早く退勤したけれど、ちゃんと時間まで私がそこにいたかのようにタイムカードを切ってくれるキッチンのおじさんがいる。 まん防が発令されて、お店はひまになった。 昼働いてる店も、夜働いてる店もだ。 以前のように汗をかきながら走り回るようにお客さんの元へ飛んでいくこともない。楽になった。 みんな、コロナにかかりたくないから外出を控えている、世界中がそうみたいだ

          こわい、ころな

          けんか

          けんかをして ひとり家で時間を過ごし わたしはなんで彼といるんだろうか あんなに不器用で言葉足らずの 彼のなにが良くって あんなに気分屋で決心の揺らぐ 彼のなにが好きで?と そして最悪なことまで考える わたし、友達もここにあまりいないし 家もないからほら 彼にしがみついてるんじゃないの? 外は晴れていて 夕方のオレンジ色が窓に刺しているのに 梅雨の重い雨が屋根に当たっているような そんなこころでドーナツ食べた ギターを弾いて 9時前に布団に潜った 朝起きて、となりに眠る

          木になりたい 心揺さぶられず 感情に身体を弄ばれず 水を吸って 伸びてゆく 木になりたい 光を求め 時に他の養分になり そっと立っている 木にはなれない わたしがここにいる 空を見つめている 容易に心が揺れるけど 木になったつもりで 穏やかに ここでじっと君の帰りを待とう

          かわいさ

          今日、かわいい人のインスタをみて かなしくなった わたしはかわいくないから かわいいひとは、そのかわいさを認識していて チャーミングに振る舞うんだろう わたしは結局、最後には選ばれない もっと自分のこと いいじゃん〜って思いたいけども 人と比べると 全然よくないじゃ〜んって思う そして悲しくなって 暗い気持ちになって 優しくなれなくなるのだ きみひとり、そのひとりに かわいいと思ってもらえればいいのだけど それすらも無理だ この文章書いてる途中で 彼からビデオ通話

          かわいさ

          そんなこと言われても

          とてもだいすき ずっと一緒にいるんだから そんなこといつも思わなくなっても普通なのに わたしはなんでか 嫌なところを見ても 腹が立って叫びたくなっても 好きのメーターは増すばかりで それについてなんだかとても悲観的になり 飛び出してしまう 愛は重いか きみに向き合う器量がなかっただけだ それだけのことだ

          そんなこと言われても

          こころがちぎれそうに ねむれない 寝息を立てるきみのあつい手を握っている 行かないでと心から思う 行かないでほしい お願いだからと 声に出してみる きっと叶わないんだけど

          東武練馬駅

          梅雨の終わりに差し掛かった蒸し暑い午後のことだった。 前日の夜更かしで昼過ぎに目を覚ました私は気だるい体を持ち上げてキッチンへ向かった。前日に多く茹ですぎたそうめんを啜って携帯を確認すると、開きたくもないメッセージが何十件も溜まっている。私は返事をするのがとにかく苦手だ。相手からの内容を確認し、文章を考えてから送信するという全行程が不得意なのだ。たいてい、その工程の途中のどこかで嫌気がさしてやめてしまう。 「仕事ができる人間はとにかく返信が早いって、エンリケ(有名キャバ嬢

          東武練馬駅

          だめだった

          タイにいたとき。  あの頃のことを最近よく思い出す 思い出しては後悔が募って、居た堪れない気持ちになる。私は若く、すべてを甘く見ていた 大学を出てすぐにタイへ飛んで就職したけれど わたしは仕事を舐め腐って生きていた 誠意も情熱もなく、ただそこに居て いかにやりたくないことをやらないか、 いかに言い訳を探すかばかりしていた だから、誰からも好かれることはなかった 悪口も多く言われ職場では仲間外れにされたが それは、ごく当然のことだった そして、いまさら思う 過去を変え

          だめだった