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"ステイホーム"で納税 自動車税、固定資産税を控えた今、スマホ決済比較~請求書支払い関連(1of2) ユーザ目線編~

※2020年6月1日: "注意"の項目を追記しました

はじめに

最近話題になっているスマホ決済サービス。PayPayやLINE Payなど色々なサービスが有るかと思います。
これらのサービスで皆様が思い浮かべるものとして「コード決済」と呼ばれるQRコードを店舗で読み取ってもらったり、自分でQRコードを読み取り金額を入力して支払いを行うといったものかと思います。
そんなスマホ決済サービスの中でもいわゆる請求書(払込票)と呼ばれるバーコードが印字されている用紙をコンビニや銀行などに持っていかなくても家にいながら支払いができてしまう請求書支払いサービスが今流行っています。
まさにコロナウイルス(COVID-19)が騒がれて「ステイホーム」な今だからこそ威力を発揮するサービスではないでしょうか?
今月来月と自動車税や固定資産税の支払いを控えている方が多いかと思うので、これらのサービスをご自宅にいながら、スマホ決済サービスで支払うとしたらどういったものが良さそうなのか?ということをここでは比較してみたいと思います。

主な請求書(払込票)支払いサービス

PayPayやLINE Payやau PAYのアプリを見てみると、請求書を読み取るサービスがあることがわかります。今回はここについてフォーカスしてみようと思います。スマホ決済事業者の主力であるコード決済についてはまた改めて機会があれば取り上げたいとおもいますが、こちらについてはいろいろな情報サイトやブログやNoteでも取り上げられているかとおもいますので色々なサイトをご覧いただければ理解が深まるかと思います。

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主な支払いサービスとしては、
PayPay(PayPay請求書払い)、LINE Pay(LINE Pay 請求書払い)、au PAY(au PAY(請求書支払い))があります。他にもサービスはPayBなどサービスはありますがここでは省略します。
これらの3サービスについて順をおって説明していきたいと思います。

PayPay(PayPay請求書払い)

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スマホ決済サービスPayPayが提供しているPayPay請求書払いです。
PayPay残高を用いての決済(残高決済)となります。
こちらの公式サイトにもある通り払込票を読み込むスタイルです。
PayPay請求書払いを使っての支払いの場合、事前にチャージをしてから支払いをすることで、税金でも最大300,000円/回までの納付が可能で0.5-1.5%のPayPayボーナスでの還元(最大7,500円相当/回、15,000円相当/期間)を受けられるのが特徴です。
対応自治体一覧はこちらによると452の地方公共団体に対応しているそうです。これらのリストに「自動車税」や「軽自動車税」や「固定資産税」などと記載されている自治体のお住いの方は還元を受けられるチャンスがあります。

LINE Pay(LINE Pay 請求書支払い)

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メッセージングアプリLINEが展開しているLINE Payで提供されているのがLINE Pay 請求書支払いです。
こちらの公式ブログにもあります通り、PayPay請求書払い同様に払込票を読み込んでいくスタイルです。
LINE Pay 請求書支払いを使っての支払いの場合、LINE Payの提携クレジットカードであるVisa LINE PayクレジットカードをLINE Payアカウント上に登録をした上でチャージ&ペイという支払い手段(=クレジットカードに請求が行く事前チャージが不要なスタイル)を選択して支払いをする前提で、税金でも
最大300,000円/回の納付が可能で1-3%のLINEポイントでの還元を受けられるのが特徴です。
対応自治体一覧は2020年5月1日時点でこちらに掲載されている地方公共団体に対応しているそうです。目視になってしまうので数え間違えがあったら申し訳ないですが、数えてみたところ367地方公共団体に対応しているようです。
これらのリストに「自動車税」や「軽自動車税」や「固定資産税」などと記載されている自治体のお住いの方は還元を受けられるチャンスがあります。
注意点としましてはVisa LINE Payクレジットカードで支払いをする場合は、50,000円以下の納付であれば一律3%還元ですが、LINE Pay 請求書支払いを使っての納付の場合は最大300,000円までの納付が可能で還元率は1-3%となるようです。1-3%の還元率はLINEが提供しているポイントプログラム「ポイントクラブ」で定められているランクに基づくようです。

au PAY(au PAY(請求書支払い))

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通信キャリアのKDDIが提供しているスマホ決済サービスau PAYで提供されているのがau PAY 請求書支払いです。
こちらの公式サイトにもあります通り、PayPay請求書払いやLINE Pay 請求書支払い同様に払込票を読み込んでいくスタイルです。
au PAY 請求書支払いを使っての支払いの場合、事前にチャージをしてから支払いをすることで、
200円につき1ポイントの還元を受けられるのが特徴です。
対応自治体一覧は本日時点ではまだ8団体と寂しいです。そしてまだ税金などの自治体には対応していないようなので、今年の自動車税や固定資産税での納付方法としての利用はできないようです。
来年以降これらのリストに「自動車税」や「軽自動車税」や「固定資産税」などと記載されている自治体のお住いの方は還元を受けられるチャンスがあります。

どこが使いやすい?

独断と偏見になりますが使いやすさについても考えてみたいと思います。

使える自治体対応数

納付シーズンでもあるので税金で使える自治体数について気になるところ。そこでPayPay請求書払いとLINE Pay 請求書支払いの2種類のサービスが使える自治体数を比較してみます。

PayPay請求書払いの自治体対応数

公式サイト掲載の一覧を参考に、税料関連、水道料金として2種類に分けてカウントしてみます。
全体で452公共団体、このうち水道料金のみを取り扱っている自治体数は30自治体、水道も税料金も取り扱っている自治体は261自治体、税料金のみ取り扱っている自治体は191自治体のようです。

LINE Pay 請求書支払いの自治体対応数

公式ブログ掲載の一覧を参考に、税料関連、水道料金として2種類に分けてカウントしてみます。
全体で2020年5月1日現在、367公共団体に対応しているようです。このうち水道料金のみを取り扱っている自治体数は36自治体、水道も税料金も取り扱っている自治体は158自治体、税料金のみ取り扱っている自治体は173自治体のようです。

対応自治体数はPayPay請求書払いの方が多い

以上から対応自治体数を比較したところ、PayPay請求書払いのほうが対応自治体数が多いことがわかります。

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ロイヤリティプログラム 還元の比較

この手のスマホ決済事業者の提供するサービスにつきものなのはポイント還元ではないでしょうか?ここでは各サービスの還元に関することについて各社のロイヤリティプログラムも含めて触れたいと思います。

ポンタ還元になったau PAY、PayPayステップで還元率が変わるPayPay、クレカ登録前提で還元率が変わるLINE Pay

ここではau PAY(請求書払い), PayPay請求書払い, LINE Pay 請求書支払いのそれぞれのロイヤリティプログラムにも少し触れながらポイント還元施策についてお話したいと思います。

Ponta対応で利用可能範囲が広がったau PAY

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まずはau PAYについてです。au PAY(請求書払い)は2020年5月21日よりポンタとの統合が実施されました。これにより今まで還元されていた「au Walletポイント」から「ポンタ」という大手ポイントサービス返還に生まれ変わりました。
基本的なポイント還元率としては200円につき1ポンタポイントつまり還元率0.5%となります。還元されたポイントはポンタとして全国のローソンなど様々な店舗で支払い用に使えるだけでなく携帯キャリアとしてauをお使いの方はauの電話料金へ充当することも可能です。前述の通り本日時点では税料金に対応していないのが残念なポイントです。これからに期待したいところです。

支払可能自治体も多くロイヤリティユーザ狙いのPayPay

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次にPayPayについてです。PayPayは100億円還元などたくさんの還元を行っていることで覚えている方も多いかと思います。2020年4月よりPayPayは PayPay STEPという新たに創設したロイヤリティプログラムに則り還元率をあげていくこになりました。前月の利用状況に応じて0.5-1.5%還元となるので、最大でau PAYに比べ最大1-3倍の還元率となります。
ただ、還元率の達成条件はなかなかハードルが高いものとなります。

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このように利用金額が多くかつ決済回数も多くしないと高還元率を維持することが難しいプログラムとなります。PayPay請求書払だけでは1.5%のランクに到達することは難しいです。

提携クレジットカード発行前提で高還元率のLINE Pay

最後にLINE Payについてです。LINE Pay 請求書支払い自体は2018年からサービスを開始しており、ココで取り上げているどの決済サービスよりも歴史が長いです。そんなLINE Payですがポイント還元制度が2020年5月より従来のマイカラー制度からポイントクラブに変更をしております。前月までの6ヶ月のLINEポイントの獲得した状況および同社発行のVisa LINE Payクレジットカード発行前提で、1-3%のポイント還元率となるので、au PAYに比べ2-6倍、PayPayに比べ2-6倍の還元率となります。また、会員ランクによってもらえるクーポンの枚数も異なります。Visa LINE Payクレジットカード発行前提での付与になるので、Visa LINE Payクレジットカードを発行していなかったりLINE Payアカウントへの登録をしていなかったりチャージ&ペイでの支払いをしていないユーザはマイランクがたとえプラチナであっても還元率が0%となるので要注意です。
ちなみに公式ブログによると以下のような条件で会員ランクが決まるようです。

過去6か月間のLINEポイント獲得数に応じてランクが変動します。
▼ランクアップ条件は下記になります▼
【5000ポイント】→プラチナ
【500ポイント】→ゴールド
【100ポイント】→シルバー
【0ポイント】→レギュラー

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このようにVisa LINE Payクレジットカードを保持すれば最低でも1%のポイント還元率をとなります。またVisa LINE Payクレジットカードでの決済の場合上限50,000円までの税金納付で3%ポイント付与(最大1,500LINEポイント)になるようなのでプラチナランク未満の方はVisa LINE Payクレジットカードでお支払いするほうが還元率が高くなるということになります。
また、一手間かかりますが溜まったLINEポイントをLINE証券を経由することで現金化が可能です。自社サービスでの消費を促す他サービスに比べこのような用途の選択肢を用意していることはLINE Payの最大の強みなのではないか?と個人的には思っております。

各社還元比較まとめ

キャンペーンを考慮しないでベースの還元率だけでみると、クレジットカードを発行できる人はLINE Pay、クレジットカードを発行したくない、発行できない人はPayPay、ポンタ経済圏の方はau PAYという棲み分けができそうです。還元率をまとめると以下のような形になります

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各社異なる上限額とチャージ方法

ここではサービスを使う上での上限額やチャージ金額について比較したいと思います。

250,000円上限のau PAY(請求書払)、300,000円まで取り扱い可能なPayPay請求書払い、税料金のみ300,000円まで取り扱い可能なLINE Pay 請求書支払い

タイトルの通りです。au PAY(請求書払)はこちらによると、支払い上限額は250,000円までのようです。税料金には対応していませんが対応後も250,000円が上限であると思われます。
PayPay請求書払いは、公式サイトでは上限額についての記述が見つからなかったのですが2020年6月1日よりLINE Pay 請求書支払いとともにサービス対応予定の東京都の発表では300,000円と記載があります。

4 対象税目
固定資産税・都市計画税(23区内)、固定資産税(償却資産)(23区内)、不動産取得税、個人事業税、自動車税種別割等
※納付書一枚あたりの合計金額が30万円までの納付書(バーコード印字があるもの)に限ります。
出典: 東京都https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2020/05/15/03.html

LINE Pay 請求書支払いの上限額は公式ブログによるとPayPay請求書払いと同じく税料金のみ300,000円のようです。ただしそれ以外の水道料金やNHKや電気ガスといった公共料金、民間事業者に対しては49,999円が上限のようです。

事前にチャージ必須のau PAY請求書払 & PayPay請求書支払、事前チャージが必須ではないLINE Pay 請求書支払い

au PAY請求書払は、事前にクレジットカードなどを使って事前に納付金額以上のチャージが必要なっております。PayPayも同様に事前にチャージをすることが必要になっている中で、LINE Pay 請求書支払いはVisa LINE Payクレジットカードを使ったチャージ&ペイでの支払いに限りクレジットカードによる後払いが可能です。つまり納付時に現金をチャージしていなくても納付が可能であるということになります。

注意(2020年6月1日追記)

最後に注意点として一点。コンビニや金融機関に行く必要なく支払いができるこれらのサービスですが、実際に窓口やレジでの支払いではないため、領収印は押されません。そのため、ご自分で支払いをした日付を記入して管理する必要があります。各スマホ決済アプリの決済履歴の項目から参照はできるので、そちらで管理しても良いかもしれません。画像はLINE Pay 請求書支払いで東京都 都税(自動車税)を実際に支払ったときの決済完了画面と決済履歴画面です。

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まとめ

ここまではユーザ目線による各サービスの比較をしてきました。各サービスの比較表は以下の通りです。

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この通り、対応自治体数は僅差でPayPayのほうが多いですが事前チャージが不要であることと、提携のクレジットカードを発行し納付時に活用することで高還元率が実現可能なLINE Pay 請求書支払いが納税時には最適なサービスなのではないか?と思います。
もちろんこれは私の個人的な感覚なので、重きをおいている点は皆様異なるので皆様なりに最適なスマホ決済サービスを見つけてください。

ここまでは、ユーザ目線で書いてみました。次からはもう少しプロダクトとしての観点でもこちらについて続きを書いてみたいと思います。

長文にも関わらずお読みいただきありがとうございました。

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