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【氾濫がもたらす豊かさとは@静岡県】

とある日のこと。研究者の先生方にお誘いいただき、静岡の遊水池にお邪魔しました。

「遊水池」という場所を初めて見たのですが、洪水の時に川の氾濫を一時的に受け止める土地があるようなのです。
いつか洪水が起こるので、建物を建てたり、畑にするといった場の使い方はしませんが、いざという時に暴れる川の水を受け止めてくれます。
さらに、土壌が撹乱しないと生えない植物たちがいて、洪水によって土が混ざって種が発芽して生えてきます。それらは絶滅危惧種などに指定されていることもあり、氾濫が減った現代では貴重な生態系を見ることができます。

そう、ここはまさに天然の植物園でした!
ダムなどで強制的に治水するのではなく、自然とポジティブに共存し、活かし合っている。


そこでも行われている野焼きも面白くて、冬に火を計画的に放つと草の芽は土に守られて残り、木の芽は焼かれて灰となるので、人が暮らしやすい野原を保つことができるのだそうです。
環境は守る、放っておくだけではダメで、活用するなどして程よく人の手が入ることで多様性も増します。

こちらの遊水池も、野焼きをした後のエリアには、青々と草が伸びていました。
すごく美味しいものや辛いものなど、面白い薬草もいっぱい見つけました!


手に持っているのはマツバゼリです◎
すごく清らかな香りが立つ野草で、お吸い物の吸口に使ってみたくなりました。


植物の力を給ぶ、得る。
私たちは、北海道から沖縄までリサーチに出掛け、根付いた薬草文化と出会い、薬草茶などの商品を提案する伝統茶{tabel}を2014年より始めました。
おいしさと慈しみ、作り手や風土の魅力をお届けします。

2018年に講座シリーズ「薬草大学NORM」を開校。同年に著書「薬草のちから(晶文社)」を発刊し、ロングセラーとなる。


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