見出し画像

幸せの抽象化。

「人生において、貴方が重要だと思うものを一つ選べ」と言われたら何と答えますか。
どういった答えにせよ、この問いにその人となりが表れる気がします。

読者の皆様にも一旦ここでこの問いについて考えてみてほしいです。








僕はこれに、「他人」と答えます。
人間の悩みのすべては人間関係、という言葉もありますが、それと同時に人間の幸せは人間関係に生まれるものですから。

感情はどこに生まれるか。
それは頭でも胸でもない。
感情は人と人との間に生まれるものだと思っています。
喜びも悲しみも、人ひとりでは生まれない。
更にはその感情に名前を付けようとも思わない。
そもそも言葉が生まれるのも他人がいるからこそ、なのだと。
言葉から服から何から何まで全て。

ある人はこれに「還る場所」と答えました。
アーティストの知り合いは「色」と。

「水」や「空気」と答えるのもありっちゃありです。
物質主義な人間として捉えることもできる。
まあでも「人生で」と聞いてるので、そういうことじゃないんだけどな…という想いはあります。


こういった自分が何を大事に思うか。というのは考えてみると凄く面白いです。
表題に踏み込みますが、この何を大事に思うのか一つ選ぶという思考は、「不要を省いていく」という”捨象(しゃしょう)”の作業を繰り返し、残ったひとつを選び出す”抽象化”の作業です。

こういった抽象化の作業というのは自分が「不幸だと思わない」ために物凄く大事な作業なんだと僕は信じています。
何を幸せだと感じられるかという抽象化。
それだけあれば貴方は幸せだからです。

例えば「他人」と答えた僕。
友人や家族、見知らぬ人も全部含めた他人に囲まれていれさえばいい。
そうすると捨象した部分はどうでもいいんだと分かる。

自分が今住んでいる国だってどうでもいい。
食だってまあそんなに気にならない。
留学していて辛い時でも、周りに友達がいる、日本には家族や友達が待っている、これから友達になりうる見知らぬ人はどこにいたっている。
その事実だけで「自分幸せじゃん」となる訳です。

現代は本当に色々な情報が溢れています。
辟易するほどに。
友達がどこどこに行っただとか、誰々が車を買っただとか、年収がいくらだとか。
でもこういったことってほとんどの人間にとってはどうでもよい部分なんですよね。
いの一番に捨象されるもの。
もっと大事なものが絶対にある。

まあでも確かにそういったものってあれば嬉しいものだし、いずれは欲しいものだったりはします。
ただ優先順位の話です。
人によってはこれらが一番になる人もいるかとは思います。
そしたらそれを全力で追うべきなのかと。

自分にとって何が大事なのかを考える。
きっと人生がもっとシンプルで生きやすいものになると思いますよ。

こんなことを書いていて、多分「無人島に何を持っていくか」っていう質問は本当はこういうことを自問自答するための問いだったんだろうなって思います。
「火」だとか「ナイフ」だとか。
「帰るためのボート」なんてトンチが生まれてきてしまって、発問者はガッカリしてるんじゃないかな。
そういうことじゃないんだよ…って。
無人島脱出系の番組が話題になっちゃったからなのかなあ。笑


なんて色々書いてみましたが、皆さんのこの問いに対する答えを聞いてみたいです。
コメントか、匿名なら質問箱で教えてくれると嬉しいです。
質問箱にくださったらXの方でコメント返しをしようかな。

開設時何通かあった質問も、最近は閑古鳥が大合唱してて喧しいので、気軽に質問も受け付けているので是非ともお願いします!

この記事が参加している募集

スキしてみて

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?