x-アプリ & Walkman からの完全移行

2023/1/8に加筆

前章

高校生だった10年ほど前から、現在までずっとWalkmanユーザーだった。けれど、使ってきたWalkmanは古くなってきて、Blootooth機能ないし、スマホと2台持ちなんか大変だし、ということで、今さらながらWalkmanからiPhoneに音源を完全移行することにした。

ちょちょいと検索すればわかることだが、10年前のWalkmanの音源を他のアプリや機器に移すのは意外と骨が折れる。x-アプリで購入した曲は、oma形式の著作権がかかっていることが多いし、CDから取り込んだものでも著作権なしのoma形式になっていて、変換が必要だったりする。

著作権付きomaを扱えるアプリの配布はSONY公式でも終了したらしく、今いろいろしなければ、一生Walkmanから音源を移せなくなりそうだったので、この正月に気合を入れて全てiTunesに移行した。

音源は完全移行できたので、もうやることはないだろうが、かなり骨が折れたので、誰かの役に立てばいいと思い書く。

今回移行したデータ (合計 2500曲・14GBほど)
・ x-アプリでダウンロードした曲: 著作権保護つき(.oma)
・x-アプリでダウンロードした曲: 著作権なし(.oma)
・ CDから取り込んだ曲: 著作権なし(.oma)
・ CDから取り込んだ曲: 著作権なし(.3gp)
・ WalkmanにMacから直接移動した曲

データ移行の手順

以下、自分が実際に行った手順を少し整理して順に記していく。

移行手順
1. x-アプリをバックアップ・復元(必要があれば)
2. Media Go・Music Center for PCインストール
3. x-アプリでダウンロードした曲: 著作権保護つき(.oma)の移行
4. x-アプリでダウンロードした曲: 著作権なし(.oma)の移行
5. CDから取り込んだ曲: 著作権なし(.oma)の移行
6. CDから取り込んだ曲: 著作権なし(.3gp)の移行
7. WalkmanにMacから直接移動した曲

1. x-アプリをバックアップ・復元(必要があれば)

全ての手順を行うには時間がかかるので、なるべく新しいコンピュータを使用することを推奨する。著作権保護された曲データは、普通のデータのようにコピーするだけでは、他のコンピュータで使用することができない。x-アプリが提供するバッ
クアップツールを使用する必要がある。

※ 復元するときのアプリの挙動が少しおかしかったので、移行は慎重に。時間を気にしないのであれば、現行のマシーンのまま移行作業をした方が安全かもしれない。

x-アプリのバックアップ
Sony公式のサポートページが健在なので、これを参考にハードディスクにバックアップを取った。
参考:[x-アプリ] データをバックアップ/復元する方法

x-アプリのインストール
新しいコンピュータにまずはx-アプリをダウンロードする。Sony公式からのアプリケーションの配布は終了しているので、全世界のWebページをアーカイブしてくれているウェイバックマシーンのページから過去のSonyのページにいき、ダウンロードする。
ダウンロード: ダウンロード | x-アプリ | 音楽のソフトウェア | サポート・お問い合わせ | ソニー(Wayback Machine)
参考: https://kororin.net/x-appli-download/

x-アプリの復元
再び、Sony公式のサポートページを参考にx-アプリのデータを復元する。初めにやった時は復元の際のインターネット認証に失敗して、復元できなかった。x-アプリの配布は終わっているので、もしや、できないのか、、、と思い2回目のトライをしたら成功した。ラッキー。
参考:[x-アプリ] データをバックアップ/復元する方法

データが復元できたら、準備完了。次のステップへ。

2. Media Go・Music Center for PCのインストール

Sonyから出てるx-アプリの現在の後継はMusic Center for Musicだが、なんとなく小回りが効かなそうだったりするので、Media Goも同時にインストールした。この先の作業は主にMusic Center for PCで、一部Media Goで行った。Music Center for PCもMedia Goも同じような機能があるので以降適宜読み替えてもらえればと思う。

Music Center for PCのダウンロードはSony公式サイトから。
ダウンロード:Music Center for PC

Media Goはx-アプリと同じく配布が終了しているが、ネットで探すと何個か出てくる。
参考:https://ja.vessoft.com/software/windows/download/mediago

ダウンロード・インストールが完了したら次のステップへ

3. x-アプリでダウンロードした曲: 著作権保護つき(.oma)の移行

この作業が一番時間がかかった。
著作権保護つきの楽曲データの移行は、CD-Rを使ってのみしかできない。手順としてはCD-Rに曲データを書き込み → CD-Rから楽曲を取り込みと、一度物理ディスクを挟む必要がある。加えて、CDに書き込んだ時点で楽曲情報が失われてしまうため、再度付け直す必要がある。手動でつけるのは骨が折れるので、x-アプリの後継であるMusic Center for PCにCDとして取り込み、12音解析機能を使って曲情報を再度取得した。
朗報なのは、CD-Rをいちいち焼くという手間をかけずに、仮想ディスクとしてコンピュータに認識させる方法があることだ。この方法ならば、コンピュータの容量が許す限り、CD-Rを焼くことができる。エコ。
なお、あくまでCD-Rなので、上限約700MBという制約は消えない。何度も書き出し、読み込みを繰り返す必要はある。(僕の場合は25枚分くらいやった)

このあたりの方法は、以下のサイトが大いに参考になった。やはり、なんとか移行しようと頑張ってる人は世の中にいる。
参考:x-アプリからの引っ越し(いまさら感)

3.1. Virtual CDのインストール
仮想CD-Rを作るアプリケーションをインストールしていく。公式サイトからデモバージョンをダウンロード・インストール。30日の無料トライアル。
ダウンロード: The Virtual CD download area

3.2. Virtual CDで仮想CD-Rを作成
インストール後、再起動。
右下のタスクバーに表示されるVirtual CDメニューからStarterを起動。Insert Virtual Blank > Run the Blank Media Wizard を選択。Create a で CD-Rを選択し、ファイルの名前を「CD01」のようなわかりやすいものに変更。Insert In でドライブを選択しておくと、作成後そのままCDに挿入してくれる。Createで仮想CD-Rが作成される。
後からドライブにCD-Rを割り当てる際はタスクバーのメニューからEmpty Virtual CD > Insertで挿入するCD-Rを選択する。
参考:Virtual CD Complete Manual (p.172 ~)

3.3. x-アプリからCDに書き込み
右下のタスクバーに表示されるVirtual CDメニューから作成した仮想CD-Rを挿入し、通常のCD書き込み手順で進める。

3.4. Music Center for PCにCDを取り込み
上記の仮想CD-Rを挿入し、通常のCD取り込み手順で行う。

3.5. 12音解析を使用して曲情報を取得
iTunes等で直接CDを読み込んでも良いが、iTunesには曲情報を自動で検索する機能がないので、Music Center for PCに取り込み、取り込んだ曲のリスト上で右クリックから12音解析を行い、曲情報を付加する。

この状態で、曲と曲情報が自由にコピーできるデータになっているので、iTunesなりで、CDデータが保存されている場所を読み込めば、著作権保護つき(.oma)の移行は完了だ。

4. x-アプリでダウンロードした曲: 著作権なし(.oma)の移行

著作権なし(.oma)データは自由にコピーできる。Media Goに読み込んで右クリックからmp3に変換した。(Music Center for PCだと一括変換がかけられるらしい)
参考:
Music Center for PCATRACファイルを一括変換する
「Media Go」で、音楽ファイルのフォーマットを変換する方法を知りたい。

上記3.と同様に、この状態で、曲と曲情報が自由にコピーできるデータになっているので、iTunesなりで、データが保存されている場所を読み込めば、移行は完了だ。

5. CDから取り込んだ曲: 著作権なし(.oma)の移行

データとしては、4と変わらないので、Media Goに読み込んで右クリックからmp3に変換した。

6. CDから取り込んだ曲: 著作権なし(.3gp)の移行

4.,5. の方法と同様にmp3に変換することもできるが、変換による音質の劣化を避けたかったので、別の方法を取った。iTunesでは3pgを読み込むことはできないが、同様の構造を持ったm4aを取り込むことができる。従って、拡張子の3pgをm4aに書き換えることで、iTunesに読み込むことができるのだが、その際に曲情報の多くが失われてしまう。
ここでは、Media Goの外側で3pgをm4aに拡張子を変更し、再度曲情報を書き込む方法を紹介する。

6.1. 拡張子の変更
MacユーザーなのでFinder上で3pgの拡張子を持ったファイルを検索し、一括で拡張子を変更し、Windowsにデータを移した。
参考:ファイルの拡張子は一括で変更できます。MacのFinderで
Windowsでもできるらしい
参考:【Windows11も対応】ファイルの拡張子を一括で変更する方法

6.2. Media Goに取り込み
フォルダを指定してMedia Goに取り込む

6.3. 曲情報の取得
x-アプリで取り込んだCDデータであれば、大方取り込むだけで曲情報を引き継げるかと思う。曲情報が思うように取得できない場合は右クリックから12音解析等を使って取得する。

6.4. 曲情報の書き込み
右クリックから「ファイルへのプロパティの書き込み」を選択。少し時間がかかるが、これでiTunesでも曲情報が読めるようになる。

7. WalkmanにMacから直接移動した曲

MacからWalkmanに曲を直接入れた場合は、x-アプリ側には反映されていない。Macの中に曲データがまだ残っていれば酔いが、残っていない場合はWalkmanから取り出す必要がある。
WalkmanをUSBでコンピュータに接続し、Finderで Walkmanのストレージを表示したあと、MUSICのフォルダに入っているデータをコンピュータにコピーする。

iTunesなりで、データが保存されている場所を読み込めば、移行は完全移行の完了だ!!!

おわりに

これで、Walkmanからの完全移行が完了した。なんだかんだ丸4日くらいかかっている。iTunesに比べてSony製アプリは、曲情報取得にはかなり強そうだ。しかし、著作権保護かかったデータの取り出し方法がCDに書くことしかないんだよなあああ。。。時代。。という感じ。
ストリーミング全盛のこの時代に、昔ダウンロードした曲をそのまま聴いている人がどのくらいいるかは分からないが、この記事が(僕のように)x-アプリ&昔のWalkmanに囚われている人の解放の一助となれば幸いだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?