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【お悩み相談 裏回答… 006】[人生案内]どんくさい自分 情けない

 50代の男性会社員。仕事でも家庭でも、自分の存在意義が感じられません。
 自動車会社に入社して27年。ベテランと呼ばれる年代になったのに、ベテランはしないようなミスをたまにやってしまいます。会社の車に乗っての外回りで、交通事故を起こしてしまったことも。自分はどんくさいタイプで、冷静に、と思っても、いざという時に理性的な判断ができません。本当に情けないです。
 そして、妻にこんなことがあったと話しても、話題を変えられてしまいます。自分は、妻が話す仕事の愚痴は、できるだけ気持ちよくなってくれるようにと思って聞いています。自分も妻にそのように聞いてほしいのですが、正論で返されてモヤモヤしたり、話したことを後悔したりします。
 もっと前向きになって、そつなくこなせる人間になりたい。何か方法はありますか。
 (京都・J男)

※本裏回答は、下記に記した方針で勝手に回答した記事となっています。リンク元のサイトとは関係ありません。リンク元サイトの回答に敬意を表した上での、裏回答です。ご了承ください。

特に今回、当方、読売新聞購読していないが故、本回答すら読んでおりません。万が一、全く同じ回答になり、ちっとも裏ではないじゃないか、となった場合は、陳謝いたします…

仕事でも家庭でも、自分の存在意義が感じられない!

なんという奇遇でしょう!
50代で、上記のように感じられている! J男さん、実は、私もなんです…
いやあ、もはや、宿命ですね、人生そんなもんです。それで何が悪いっていうんですか?
どんくさい… 物心着く頃から私もそう言われ続けてきました…

一度、一緒に飲みにいきません?

ベテランとは

と言ってしまっては、元も子もないので、飲みに行ってベロベロになる前に多少お付き合いすると…

まずは、「ベテランと呼ばれる年代になったのにベテランはしないようなミスをたまにやってしまいます。」とのこと。どうも、のっけから、大きな勘違いされているようです。

残念ながら、今時、入社して年月が経てば自動的にベテランになる、という前提自体が幻想です。
さらに、ベテランはミスをしない、というのも、ただの陰謀論です…

つまり、J男さんは、2重の意味で、自分の頭の中で、ファンタジーを作り上げてしまい、その自分が作り上げたファンタジーの中で、勝手に自分に、失格、の烙印を押してしまっているのです。

業界にもよりますが、器用な人、人のまねをするのが得意な人、であれば、入社して5年も過ごせば、ベテラン風を吹かすことなど朝飯前です。
さらに、ベテランがベテランたる所以は、ミスを犯さないことではなく、むしろ、

・ミスを隠蔽すること
・平気な顔をしてミスを他人のせいにすること
・「これはお前のミスだ!」と言われたら「それはFake Newsだ!」と顔を真っ赤にして逆ギレすること
・ミスを面白おかしく酒の肴にすることで部下の気持ちを楽にさせること
・ミスを理由に絶望した様子を見せることで若い社員の同情を引き寄せて優しくしてもらうこと

にあります。

そうやって、ミスをたくさん犯し、その上で、そのミスをことごとく利用できたものだけが、最終的に企業の役員を務めている。
恐らくJ男さんも周囲を少し見渡してみれば気付かれる筈です。

メンタルの鍛錬でチャンスを!

という意味では、悪くないペースでミスをやってしまう、というJ男さんには、むしろ、出世へのチャンスしかない、と思っていて間違いありません!
前向きで、そつのない人生がすぐそこに待っています!

ただ、ミスを犯せば犯すほど、出世する訳ではない、ということも忘れないで下さい。生来の「どんくささ」に加え、同僚を人とも思わぬエゴ、無実の人に濡れ衣を着せて少しも罪悪感を感じない強靭な精神力、なんの根拠もなく黒いものを白と言えるふてぶてしさ、など、日々のメンタルの鍛錬も必要となります。

そうなると、やはり気になるのは、奥様のことを「できるだけ気持ちよくなってくれるようにと思って」、と気遣われている、その優しさです。

ここはメンタルの鍛錬のためにも、心を鬼にしてあえて、逆を行きましょう。

奥さんが仕事の愚痴を漏らされた場合、例えば「今日のランチ、会社の近くの定食屋さんで、タケノコと桜エビの炊き込みご飯を注文したのに、ご飯の中に、桜エビばかりが入っていて、タケノコのかけらも見当たらなかったの… もう死にたい…」とため息をついたとします。ここぞとばかりに、傷口に塩を塗り込むように「2018年から、駿河湾で続く原因不明の不漁により、流通が危ぶまれている中、桜エビが1匹でも入っていただけでもラッキーと思え、この愚か者! タケノコと桜エビを同時に食そうなど、贅沢にも程があるわ、このたわけ者!」と、けんもほろろに突き放すのです。

これを地道に繰り返すうち、奥さんもあなたの愚痴に、理不尽な暴論を繰り返すようになり、今まで感じていた「正論を返されることによるモヤモヤ」はすぐに解消されます。
気づいた頃には、どんな暴論にも、暴論で即座に、そつなく前向きに返すことができるようになり、強靭なメンタルも手に入れ、明るい人生を手に入れることができるでしょう。

存在意義

ところで、あなたは、自分の存在意義についても言及しておられます。
ここで注意したいのは、よくよく人々は、自分の存在意義を、他人の価値観に委ねてしまいがち、という盲点です。

つまり、「ああ、仕事でも、家庭でも、自分がいることによって、なんだか毎日ハプニングが増えちゃって、結果、仕事仲間、家族の結束が強まってるよなぁ。本当、自分の存在って、仕事にも家族にも貢献していることだなぁ…」と、ご自身で肌身の実感を得られていれば、ブレはない。

が、往々にして、人は、「僕の周囲の人たちは、日々『ホント、J男さんがいてくれて、毎日、くだらない話題提供してくれるし、ひどいミス連発してくれるから、私のミスなんか相対的に、帳消しになっちゃって、本当に助かっちゃうわ。』と、給湯室や喫煙室で、口に出して話題にしてくれるくらいに、僕の存在に意義を見出してくれてる!」という形で自分に関する評価を感じたがる。
つまり、他人に「自分のことをこういう風に思って欲しいんだけど、いいですか、いいですよね、なんで、そう思ってくれないんですか?」、とかなり身勝手な期待をしてしまったりするのです。
それを、せめて「私のことを、『King&Princeの7人目のメンバーかと思うくらいジャニーズぽい』て感じて欲しいんですけどよろしいでしょうか?」と口に出していえば伝わるものを、黙って、じーっと奥さんや部下を見ながら、「ね?」などと心の中でつぶやくだけだから、面倒くさくて手に負えない。

そもそも、他人の価値観など多種多様で、意義を見出してもらうポイントなど千差万別。所詮、あなたの周囲の人々がパートナー・同僚・上司に期待しているのは、

・体が大きいので、窓から入ってくる西日を遮ってくれると助かる
・15秒に一回つく深いため息がセクシーで、ずっと聞いていたい
・身長が2メートル超えてて棚の上に置いてある書類を取る時に便利
・麻雀のルールを知ってる癖にめっぽう弱くて、人数調整に最適
・視力が6.0あるので、遠くから部長がやってくるのをすぐに見つけて教えてくれるからありがたいことこの上ない

所詮この程度。つまり、他人が自分の存在に意義を見出してくれてるようになるのを待つには、あまりにも効率が悪すぎる。
となると、やはり、自分の存在意義は、自分で作るしかありません。そうです、存在意義は感じるものではないのです。

今から創作するからには、得意分野で

というわけで、あなたの疑問は、じゃあ、何をベースに、どうやって存在意義を作ればいいのでしょうか… という次のテーマに移ります。

正直、テーマはなんでもいいのですが、手っ取り早く、楽に存在意義を作るには、あなたの得意分野をベースをするのが一番です。幸い、あなたには、下記のような得意分野があります。

・ミスが多い
・どんくさい
・理性的な判断ができない

まずは、あなたが、いかに、これまで数々のミスをしてきたか、どれほど冴えない実績ばかりを産み出してきたか、どれだけ不条理な判断をしてきたか、を27年分洗い出し、それが、いかに社内で突出しているか、を全面的にアピールしましょう。
優秀な同期・後輩とのあからさまな比較もアピールには有効でしょう。

そのうち、社内で、とんでもないミスをやらかしてビクビクしている若手社員、こんな冴えない企画を出してクビにならないかと悩んでる中堅社員、なんら気の利いたジャッジもできずにオロオロしている管理職などから、ひっきりなしに問い合わせが殺到し、いつしか、圧倒的な存在意義を全身で感じることになること、間違いありません!

ご検討をお祈りいたします。

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