僕はきっと寒いことに慣れたんだ

いや、嘘嘘。
すんません。めっちゃ嘘つきました。

だって今日もめっちゃ暑かったのにまだボアのアウター着てたし、コーデュロイパンツ履いてたし。
じわじわと滲む汗を感じながらも着替えなかったし。

去年の今ごろ、人生で一番の悲しみが来て、どうしようもない感情になって、自分の心の中に隠れてたんです。
でも居心地が悪くて悪くて。熱出たり、ご飯食べれなかったり、白い立方体をぼーっと眺めるように人と話してたりしてました。

そんなこともあったなって思えるほどには、じわじわと心の中から脱獄を進めて、今はもう空気清浄機被ってるくらい心地いい空気を吸ってたんです。
今までもってたアナログのスイッチなんていらないくらいな感じでした。

それでも、あーもうあの時期には戻れないんだって、苦しい時間は好きじゃないけど大切な時間だって思ってますので。

凍てつく寒さとか、痛さ。
倍暗い夜、倍重い心。
暖かい服、冷めかけの脳内。
自分の中では忘れてはいないつもりでいました。

でも違いました。ボアのアウターとかまだ着てるせいですかね。冬に慣れたと思ってましたが、夏を引きずってたのか、夏を先取りしてたのか、とにかく冬越して夏が来ていただけだったんです。

人生を四季で考えてみると、夏か冬しかないように思えます。春のような新鮮な穏やかさだったり、秋のような切なくてほろ苦い季節だったり、あまり感じなかったです。飛び越えちゃうんですね、季節。
二季です。


久しぶり、冬。

一年ぶりにこの季節がやってきて、どうしようもない季節だなって懐かしくなったよ。でもやっぱり敵わないね、一人ではどうしたらいいか分からなくなって、人肌が恋しくなる。仕組まれた罠だったとしても、それでもいいと思ってしまうね。

またね、夏。

多分またすぐに会えると思うけど、ちょっとだけ離れるね。寂しいけど、寂しくないよ。冬は夏のこと大好きだし、僕もそこに乗せられてしまうから。だからまたその季節になった時はたくさんブッ刺してね。

二季ともこれからもよろしく。春と秋も、また機会があったらよろしくね。

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