変化
朝や夜、窓のない施設に入る。
しばらくそこで過ごした後、外に出ると外の世界は反転してた。
眩しい日差しに焼かれていたことも、月の光で蕩けていたことも、気づかないうちに一瞬で過去に送られてしまう。
体感の話だが。
それが少し怖くて、不気味な感じがするのは自分だけなのだろうか。
実際長い時間が経っているのだが、じわじわと地球の変化を感じるのではなく、感じ始めた時にはもう遅くて変化が終わっている。
例えば、夜。
人で覆い尽くされていた地面が、空気がじわじわと自分だけのものになっていくような気がして、堪らなくなる。
しかし、急に朝。
少し目を離した隙に、全て盗られて無くなってしまう。地球を自分のものと感じるのは少し傲慢かもしれないが、比喩ではなくそう言う気持ちになってしまうのだ。
逆のパターンは少し嬉しいかも。
それでも、不気味さは平等にきてしまう。
それでも、怖さは平等にきてしまう。
自分だけが世界の流れに付いていけてないような、世界の変化を見逃してしまったような。
そんな感じしない?
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