ユリシーズを読む|012.ナウシカ登場|2021.03.21.

こんにちは。
会社員が隙間時間に『ユリシーズ』という小説を読む、というどこかで聞いたことがあるような記事を書いています。

*『ユリシーズ』とは、ジェイムス・ジョイスという作家による20世紀を代表するとんでもない小説です。
*でもまだ、『ユリシーズ』の前に読んでおくべきというギリシア神話『オデュッセイア』とやらに挑んでいるところです…。

今日のオデュッセイア「ナウシカ登場」

宮崎駿による「風の谷のナウシカ」の主人公、ナウシカの名前の由来は、ギリシア神話に出てくるなんかだった記憶はあったけど、唐突に出てきた。オデュッセイア第6歌。

仙女の島から筏で脱出したけども、ポセイドンの嫌がらせで海で命を落としかけたけども、なんとか無事に陸地に就いたオデュッセウス。
 そこにはパイエケス人の住む国がある。そこの王女がナウシカア。アテネがナウシカアの夢に、友達の姿になりすましてあらわれる。どうして自分の姿ではあらわれないのだろう。

ちなみに、日本だと、実は神様は基本的には畏れ多いもので、慈悲にあふれたような存在とかでは必ずしもない。直接みることとかは禁じられている。なので、仏像とかが入ってきても、日本では神像とかはほとんどつくられなかった。
 でも、ギリシア神話では必ずしもそういうものではないような?ちゃんと調べたほうがよいか。どうして夢に自分の姿を現さないのやら。

さて、ナウシカアは、夢でいわれたように、川に洗濯にいく。そこで洗濯を済ませ、乾くのを待つ間に遊んでると、裸のオデュッセウスが股間を枝で隠して出てくる。股間を枝で隠すのは、絵画とかでの無理矢理の表現かと思ってたら、まさか実際にやるとは、、、。
 そして、オデュッセウスは色々と自分が怪しくない人間でむしろ助けて欲しい状況にあるという旨を話すのですが、そのとき、ナウシカアがあまりに美人なので、それをたとえて

あなたのお姿にも似たなつめ椰子の若木を見たことがありました。
ホメロス『オデュッセイア』上、松平千秋訳、岩波文庫、p.160

という、とんでもないことを口走ります。なつめ椰子。
 立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿はなつめ椰子。
 ギリシアにはもっと繊細な植物はないのでしょうか...。ナウシカアもそのあたりはスルーします。風の谷にもなつめ椰子はなさそうです。
 ナウシカアはオデュッセウスを国に連れて帰ります。道中、「国中の男が結婚を望んでる美貌で姫の私が、外から男を拾って帰ってきたとか思われないようにふるまってください。姫様は国の男に不満があるようだぜ、とか噂されたらとても困るから。」みたいなことをいいます。そんなところで第七歌は終わります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?