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就職して3日目に母親が亡くなった話【変わったこと】

前回までの記事はこちら↓


今回は母親が亡くなっていろいろな角度からやってきた変化について書きたいと思います。


変わったこと①:家族の関係

今回の母親の死は、私たち家族にとっては国際政治でいうところのソ連崩壊レベルのレジームチェンジでした。これまでは、母親の(「明るい北朝鮮」的な)強い権力で、親族の秩序は保たれていました。しかし、母親が亡くなってから、各々が好き勝手な主張をはじめ、7つの価値観、6つの習慣、5つの(所有する土地の)境界線、4つの言語(方言)、3人の人間(私、父親、母親の姉)、2つの世帯(私と父は同居、母親の姉は我が家から近いところに在住)、1つの「家」を擁するモザイク一族は崩壊しました。祖父が亡くなる前から火種があった相続問題が思いやられます。

変わったこと➁:結婚するときに相手に求める価値観

前までは結婚するとしたら金銭感覚やイデオロギー趣向、キャリアに関する考え方が一致する人で、安定した職がある人、かつ、DVモラハラその他コンプラ違反のない人だといいなと考えていましたが、ここに新たに「万が一の時に安楽死を許可してくれる人」が加わりました。もちろん、最期の最期までできるだけ長く一緒にいたいと考えるのも愛情だとは思います。しかし、私は自戒の念も込めて、それよりも「本当に相手の求めていることができる人か」を重視したいと思いました。

耐え難い苦痛で苦しんでいると、ストレスもたまって相手にあたってしまう気もしなくはないですし、その状況では誰かがいたとしても苦しい状況から抜け出すにはどうするかしか考えられなくなってしまうので、愛情を相手に表現している場合ではなくなると思いました。そこで、大変おこがましいこととは承知しておりますが、「万が一の時に安楽死を許可してくれる人」を条件に加えさせていただきたいと思います

変わったこと③:安楽死について

これについてはもともと賛成論者でしたが、賛成の度合いがさらに強くなりました。苦痛を感じながら100歳まで生きるよりも、やりたいことをすべてやり切って29歳や30歳で死ねる人生なら後者の方がいいと思っています。

もちろん、1日でも長く生きるというのも1つの正解だとは思っています。ただ、まるで資格試験や受験のための勉強、スポーツの大会に勝つための努力のように苦しんだ先に幸せが待っているのではなく、死しか待っていないのなら何のために生きているのだろうと私は思うのです。この話もなかなかに論争を呼びますし、答えのない話だとは思いますが、母親が1年近く苦しんだ末に亡くなったのを見ると賛成せざるを得ないのです。

変わったこと④:やりたいことをいつやるか

これについては、以前は打算的に何か物事をする時にこのタイミングでやろう、このタイミングはいやだな、これは先延ばしにしよう…とやっていましたが、今回の件を通じていつやるか今(ryとなりました

人生は何が起こるか不確実です。そのため、やりたいことは確実に状況が見えている今やるしかないと思うようになりました。

やりたいことは1日でも早く取り組んで損はないと思います。例えば、3年間同じ会社に勤めないと…なんて新卒さんもたくさんいらっしゃいますが、その会社に3年いました、さあ転職だ!と動き出すころには死んでいるかもしれません

かくいう私も、IELTSスコアへの不安や推薦状問題、その後の転職などの問題で、一瞬MBAを24年秋入学にしようかなという考えましたが、今回のことがあってからいや、23年秋入学にせねばいけないと心を決めることができました。もちろん、この決断に関して、いくら面接の時に話したとはいえ新卒2年目の9月から行くなんて、その後のキャリアにマイナスになるのではないかなどの声も上がりました。

ですが、人生は不確実なのでやりたいことは今やるしかないという信念のもと意思を変えるつもりはありません。(転職エージェントを使って就活をしていた時に「むしろ入社2年目で渡航して帰国すればギリ第2新卒狙えるから!」とアドバイザーさんから言われたよ!というのはさておき)

変わったこと⑤:生活面について

家事の役割分担は思っているよりも大変だなと感じております。世の中には兼業主婦の方や1人暮らしの方は大勢いらっしゃいますが、働きながらこれまで母がやってくれていた家事を全部父と分担してやるのは労働だ…これ無賃か…と思っています。これも、これからの人生を考えると、慣れなければならないと思い、新人研修の一環だと思って頑張っています。

まとめ:いろいろ変わってつらいときもあるけれど、前向きになれることもちゃんとあるよ!

ということです。この先、仮にも間違って結婚・出産したときに実母がいないので育児問題、そもそもすでに介護問題、相続問題などシニアのような問題が山積みですが、これらも全て人生経験を豊かにしてくれるものと信じて乗り越えたいと思います。また、MBA出願関連問題も目の前にありますが、それも1つ1つ解決していきたいと思います。推薦状の完成を心待ちにしつつ、今出願するしかない!やりたいことは1日でも早く!の精神で英国のビジネススクールに出願したいと思います。

母親は鎮静をかけられる前の最期の会話で「犯罪じゃなければ、世間体よりもやりたいことをやりたいときにやりなさい」と言っていたので、今年の9月末には世界ランクがどうこうよりも、本当にプログラム内容として自分が面白いと思って選んだスクール5校に出願します。

この記事の読者の皆様におかれましても、やりたいことは今やってやるの精神で、楽しいと思えることをやってください

母親に思うところはいろいろありますが、あの激動の57年半ほどの人生のうちの25年3か月6日間を共にすることができてよかったです。あの狂気がなければ今の人生はなかったと思います。

もちろん、母の日のような母親を想起させるイベントや初任給の使い道、ファーストキャリアの最初の日々、時期的に桜が咲くたびに今回の一連の出来事を思い出すことでしょう。それでも、今回のことがなければ一生つながることのなかったであろうTwitterの新規FFの皆さん、今の会社の人事の担当の皆さん、母親の死をきっかけに交流を再開した幼~高までお世話になった教会の皆さんと母の知り合いの皆さんとのご縁を大切にしつつ、前に進んでいこうと思います。

この記事をご覧になっているかどうかはわかりませんが、生前母がお世話になったすべての方々にこの場を借りてお礼申し上げます。皆様のおかげで、短い人生ではありましたが、母は楽しく過ごせたと思います。

最後に、めちゃくちゃ下手な素人の文章ですが、終活やこれから同じような経験をするであろう方々の参考文献としてお役に立てればと思っております。

ここから先はお花料ゾーンということで、有料ゾーンになっております。今回もまた故人にゆかりのある画像を載せておきました。いただいたお金は今後の記念会にありがたく使わせていただきます。

それでは。

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