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気管支鏡 4. [総論編] 気道の解剖と気管支鏡の仕組み(全20問)

はじめに

総論の第一章は、外科医らしく、まずは気道の解剖から。

[マクロ]

咽頭と喉頭の違い、言えますか?

気管の手術は中々ないですが、DLTの留置位置のの確認や、情報が限られる術中の気管支鏡の枝の確認に、役立ちます。

気管膜様部の縦走襞はどこに向かうか?気管軟骨が飛石になっているのはどこからか?中葉枝は?少ないメルクマールを明確に記憶しておく事が、スピードと安全性を担保します。

[ミクロ]

うかつに気管支鏡の最中に「ここの粘膜に」とか、「粘膜下を這っている病変」とか言って、「粘膜じゃない、上皮だ」と、なぜか無駄にドヤ顔で指導医に言われないように、気管支鏡検査における「層」の表現をきっちり覚えておきましょう。(私はどうでもいいと思ってしまうのですが)

気管支の分岐は、TBLB、VAL-MAPや複雑区域切除で枝読み技術の経験を積めば積むほど、むしろMinorな気管支分岐も「あぁ、そっちのパターンね」となってしまって、メジャーどころを忘れてしまいそうになるのは私だけでしょうか?

と言う事で、これを機に復習を。

*穴埋め問題形式のチェックリストです。詳細な解説はありません。
成書などでご確認ください。
初めの1冊として、気管支鏡テキスト 第3版(医学書院)がオススメです。

*CTでのリンパ節・肺区域解剖は基本的ですし、穴埋めに図を作るのは今回は時間がないので省略させて頂きます。

日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡専門医試験ガイドラインでは、下記の範囲に含まれます。

Ⅲ.気道の解剖と正常気管支鏡所見

  1. 気道の解剖と正常気管支鏡所見

  2. 気管支鏡検査に必要なCT解剖と基礎知識

Ⅰ.気管支鏡と取り扱い

  1. 軟性気管支鏡の構造と機能
    A.医療機器を使用する際の基本的な事項 B.気管支鏡検査のための器具

  2. 硬性気管支鏡に関する知識と取り扱い


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[マクロ解剖]

Q1. 咽頭と喉頭の違いは?

A.
大雑把には
咽頭(Pharynx):食べ物の通り道
喉頭(Larynx):空気の通り道
*咽頭
⇒上咽頭:鼻腔の後ろ側
⇒中咽頭:舌の後ろ
⇒下咽頭:食道の手前
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Q2. 喉頭を3つに分けると?

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