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アメリカの山に書いてある大きな文字について(hillside letters)

 アメリカ西海岸を旅してると、山の中腹に大きなアルファベットの文字が書いてあるのをよく見かける。たいてい街の名前の頭文字が書いてあることが多い。その目的や意味などがあるのか疑問だったので調べてみました。

結論

 調べた結果、どうやら大した意味はないらしいことが分かった。ほぼすべて、公的な組織が作った物ではないらしい。
 たぶん、「面白そうだから大きな文字を書いてみようか」みたいな近隣住民の遊び心から始まったものが多いのかなと思う。「ここに私たちはいるぞ、という意思表示だ」と書いてあるサイトもあり、興味深い!

アンテロープキャニオンやホースシューベントの近くにあるPの文字(ペイジの街)
ホースシューベントに入る道の向かい側にあるので、行ったことがある人はきっと見ているハズ。
Wikipediaの位置情報だとこれGoogle Mapだとこの位置です
ホースシューベント、ペイジの街の近くにある。オススメです。

 この文字は hillside letters と呼ばれてるようで、合計で500以上もあり、100年以上経ってるものもあるらしい。ウィキペディア(List of hillside letters)にはリストがあり、個々の文字について地図上の位置も書いてあって、Google mapで航空写真を見ることができる。けっこう面白くて、見てて飽きない!
 場所はアメリカ西部(west side)に集中しているみたい。雨が少ないので文字が残りやすいのかもしれないし、樹で隠れるのが東部に比べて少ないのかもしれないし、単に土地が余ってたり見やすかったり かもしれない。

詳細情報と参考資料など

書籍、Hillside Letters A to Z: A Guide to Hometown Landmarks

2007年出版、ペーパーバック。
著者が4年かけて、山の中腹にある文字の由来などを調査した本。
それぞれの文字について書いた理由が違うので、本ではそのあたりの歴史や論議(たぶん、自分が書いたと主張する人が複数いたり)なども紹介しているらしい。

書籍、Hillside Letters A to Z

本の紹介文から文章を引用します:

These mountain landmarks were created by locals with hometown pride or students full of school spirit. Some letters have been around for a century, many have a story to tell, and all are beloved community icons that boldly declare to all within their viewscape: We are here. This is our place, our school, our home.
(簡単な和訳)
これらの山のランドマークは、地元に誇りを持つ人々や、学校の精神にあふれた学生たちによって作られた。100年の歴史を持つ文字もあれば、語るべき物語のある文字も多数あり、そのすべてが愛すべきコミュニティの象徴である。文字を見たすべての人々に「我々はここにいる。ここが我々の住む場所であり、学校であり、家なのだ。」と高らかに誇示するものだ。

Hillside Letters A to Z: A Guide to Hometown Landmarks より引用

上記の本の紹介のウェブページ。すでに閉鎖されてるみたい。
http://hillsideletters.com/

ウィキペディア、List of hillside letters

The status of many of these symbols are uncertain, due to vagueness in sources.

Wikipedia

と書いてあるように、起源があいまいなものが多いので、状況が良く分からないものが多いらしい。上記の本の内容とも合致する。

ブログみたいなの

これもすでに閉鎖されてた
https://jaredfarmer.net/curios/hillside-letters/

感想

ずっと気になってたので調べてみてスッキリした!
こんど旅する時に Hillside Letters を見つけたら、ウンチクくらいにはなりそうだ。


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