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DVD完成しました!

DVD完成のご報告

なんでも、やらないよりやってみるものですね。

乳がんが再発し、主治医から余命1年くらいか…と教えてもらった今年の1月。私は妙に肝がすわり終活モード全開になりました。切羽詰まって、というよりは、昂揚感に近いような不思議な感覚が続いています。実際には新しい治療の効果もあり、私の猶予期間は意外に伸びるかもしれませんが…。

そのような中にあって、このDVDの完成は、まるで1冊の自費出版本を編んだかのような大きな達成感・充足感を私に与えてくれました。タイムカプセルのように、輝きを閉じ込めることができた気がして…。これから、遅かれ早かれやってくる試練の時にも、きっと、励ましや慰めとなって私を支えてくれるに違いありません。

「なかなか、ここまで〈やりたい〉を実行できる人はいないんじゃないかな」って驚かれます。でも、ミラクルな展開に誰よりびっくりしているのは私。身に余るとびきりのギフトをいただいてしまいました。感謝の気持ちでいっぱいです。

なお、より詳しい経緯は、noteの「別の扉(企画する私)」に、「別の扉(後編) 2023年2月7日」「Seventh Heaven 2023年2月14日」という表題で掲載しましたので、ご興味があれば読んでいただけると嬉しいです。

題名のきっかけは、インドのオーガニック珈琲豆の銘柄

以下の文章は、DVDに添えた挨拶文になります。

IN SEVENTH HEAVEN


[Eiji Nakayama presents]

Eiji Nakayama with Friends
中山英二(bass)/ 石渡雅裕(piano)/ 井上 優(drums)

Program:
1. Topaz Eyes
2. トーク: Seventh Heaven誕生をめぐって  中山英二・神山朝子
3. Seventh Heaven
4. トーク:中山英二・石渡雅裕・井上 優・神山朝子
5. Hush A Bye

収録ライブは「良い音源を残したい」というアーティストの情熱に圧倒されました。演奏が終わった瞬間、涙が溢れてしまいました。


中山英二さん


石渡雅弘さん


井上優さん

新曲「Seventh Heaven」 が収められたライブバージョンDVD
『IN SEVENTH HEAVEN』をお手に取っていただきありがとうございます。

このDVDは、ジャズベーシストの中山英二さんのプロデュースと全面的なお力添えにより完成することができました。
夢が結実しようとする時には、思いもかけないダイナミックな展開があるものだと実感し、私はずっとワクワクしていました。このプロジェクトに関わってくださる方々の温かいお気持ちに触れるたびに感動していました。大袈裟に聞こえるかもしれませんが、私にとっては、地味な人生に咲いた一輪の奇跡の花のようなDVDなのです。

タイトルには、これ以上の喜びはない幸せな心情を込めました。
心からの感謝を込めて『IN SEVENTH HEAVEN』をあなたへお届けします。

収録のためのライブは、2023年4月6日(木)熊谷の jazzcafe SPACE1497を貸しきって行われました。中山英二さん(bass)、石渡雅裕さん(piano)と井上 優さん(drums)。小鹿野町より収録・DVD制作の高岸友行さん、斉藤 朗さんがお集まりくださいました。ママさんは特製チキンカレーと、鶴田栗原珈琲焙煎所のセブンスヘブンブレンドを振る舞ってくださいました。

ライブの観客は私1人(!!)

素晴らしく熱いこのライブをDVDという形に残し、大切なあなたに視聴していただけることを本当に嬉しく思っています。生の迫力をぜひお楽しみくださいませ。

中山英二さんとのトーク。中山さんは音楽にかける真摯な思いも語ってくださいました。


楽曲の間にはトークも収録していただきました。Seventh Heaven誕生にまつわる話…なぜ中山さんに作曲をしてほしかったのか…曲作りへの思い…これからの活動のことなど…。短い時間にたくさんの思いを伝えるのは難しいことでしたが、中山さんのリードのおかげで、いまの気持ちを率直に語ることができた気がします。

「ベースを弾く天使」湯澤宏行さん


ジャケットデザインは「ベースを弾く天使」というテーマで、画家の湯澤宏行さんにお願いしました。楽器と無心に遊ぶ天使…音の響きに耳を澄ます無垢な瞳…柔らかな肌の質感…。天上の音楽が聴こえそうな天使が誕生しました。

ライブにしろ、ジャケットデザインにしろ、初めから意図していたことではありませんでした。これらの驚きの連鎖は、中山さんの人間力と新曲の持つ力が引き寄せてくれたミラクルのような気がしています。

思い返せば「セブンスヘブンという題名で曲を書いていただけませんか?」と中山さんにお願いしたのは、今年の1月26日のこと。

トークの中でも触れましたが、その頃私は、がんになってから初めて、余命を、自分に起こった現実として受け止めようとしていました。
私は2年前から乳がんの標準治療を続けてきましたが、2022年の暮れに偶然、腎臓にも腫瘍が見つかり、続いて乳がんの再発が確定しました。腎細胞癌(原発)は2月に部分摘出手術をしましたが、3月には胸椎に骨転移の可能性が高い病変も見つかりました。4月からは「エンハーツ」という抗がん剤で延命治療を始めるとともに、早期緩和ケアの訪問看護を受けています。

病と共存しながら、人生の猶予期間を私らしく生きるためにどうしたらいいのだろう?
誰とどんなふうに生きたいのだろう?
何をやりたいのだろう?
と考えるようになりましたが…。
でも「明快な答え」なんてなかなか見いだせません。揺らぎながら、迷いながら日々を過ごしています。

そんな揺らぐ日々の中で、直感に従って行動を起こしたことがいくつかありました。
ひとつは「note」というSNSに「ツムギアルバム」という名で投稿を始めたことです。
もうひとつは、整体師としての活動に区切りをつけると同時に、新しい扉を開くような気持ちで中山さんに作曲をお願いしたことです。それから、ホームコンサートやイベントの企画を可能な限り続けていこうと思い直しました。7月にはイケコさんのライブを主催します。

7/11のイケコライブ。アンコールでは一緒に踊ってしまいました!

私を内側から突き動かすその原動力はなんなのでしょう?

自分ではよくわかりませんが、私という存在の証をこの世の片隅に遺したい…のかもしれません。
たくさんのかけがえのない人と共に生きてきた、これからも大切な人と共に生きたいと思っている、その確かな手応えを実感したい…のかもしれません。
もっと単純に、楽しそうな声のする明るい方へ向かって手探りで進んでいるだけかも…。

そのような意味で、このDVDをご覧くださったあなたには「朝ちゃん、なんだか幸せそう」と、なんとなく安心していただけるのではないでしょうか。そうであったらいい…と願っています。

末筆になりましたが、お健やかに末永くご活躍くださいますようお祈りしております。
2023年6月吉日
心からの感謝を込めて 神山朝子


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