ストレスは敵視するから害になる(ケリー・マクゴニガル)

ストレスは「悪者」であり、なるべくなら感じたくないものです。何事も順風満帆がいいですよね。

しかし、人間社会で生きていればストレスを感じることはゼロにはできません。

・上司とのコミュニケーションが面倒臭い
・会社を辞めたい
・根暗だからコンビニで買い物するのでさえ億劫…

などなど。

テクノロジーや働き方が成熟し、他人と関わる時間が減ったり面倒な雑務をしなくてよくなったりすればストレスは軽減されるのかもしれません。

(そうなれば今度、我々の心は空虚になり面倒事や触れ合いを欲しがるようになるのでしょうけど。)


日本でも比較的有名な心理学者であるケリー・マクゴニガル氏はTEDのスピーチで、ストレスを「悪く思っているから」健康を害し死亡率が高まるという研究を紹介しています。

ストレスを敵だと思っていることで本当に敵になってしまう、という引き寄せの法則みたいな話ですね。

ストレスホルモンの分泌をコントロールしているのは「脳」なので、考え方を変えれば脳が体に出す指令も変わるということでしょうか。

何かに対して不快だとか嫌だと思えば、ストレスホルモンが出たり肉体がこわばったりしますが、「まーたストレスちゃんが僕のところに来たねえ。今度はどう料理してやろうかっ!」とポジティブに考えると、「ストレス症状」と呼ばれるような反応は出ないわけです。


ⅰ.ストレスは敵ではなく重要なサイン

人はストレスを感じることでそれに対する改善策を練って危険を回避できるように作られています。

ストレスは警報なので、なくては困ります。火事なのにサイレンが鳴らなければ、火は燃え広がりますし被害者が増えて大惨事になりますね。

なので、ストレスというのは

・あなたの今の人間関係はあなたに合っていませんよ
・今の仕事を変えたほうがいいですよ
・これから大勢の前でプレゼンするなら酸素の供給量を増やすためにいつもより心臓バクバクさせておきますね

と、エスっ気のある感じで教えてくれる美人秘書のようなものなのです。


ⅱ.ストレス=美人秘書機能

美人かどうかはさておいて、ストレスは秘書のような役割を果たしてくれます。なので、ストレス症状をこのクソと思わずに、逆に可愛がってあげたほうがいいのです。

そして、自分に正直になることですよね。生理的に嫌なことや自分の特性に合ってないことを続けているからストレス症状が出るんです。

じゃあ、素直に方向転換しなよと。頑固になってないで。

美人な秘書がケツを叩いたりつねったりしてくれているわけです。

「ありがとうぅぅ…あぁ」

と言って、自分の収まるべき場所を新しく探しましょう。


ⅲ.ストレスと共存する方法

ケリー・マクゴニガル氏は、スピーチの最後にこう言っています。

「自分にとって意味のあることを求めるほうが不快感を避けようとするよりも健康にはいい。そこで経験するストレスに対応できると自分を信じましょう。」

僕らには以下の2つの選択肢があるということです。

1:ストレスを感じない世界を見つけて収まる
2:多少ストレスがあっても大丈夫なくらい自分にとって意味のある仕事をする

1の場合は「ストレングスファインダーなどの適性検査」などを活用して自分がフィットする場所を見つけていくといいですね。同時に自分の気持ちに正直になることを忘れずに。

2の場合は自分が好きなことややりたいことにとにかく突っ込んでいきましょうということです。

僕個人としては、1の生き方をベースとしつつ2の生き方も取り入れてみるってのがいいと思います。中途半端な答えを出してスミマセン(笑)

1も2もどっちも捨て難いってのが正直なところなんですよね。のんびり1のような人生も良さそうだし、2も刺激がありそうでいい。


ⅳ.敵はストレスではなく己の考え方にあり

まとめます。

みんな、自分の外側に原因や問題を求めたがります。でも、「ストレスというものを自分がどう捉えるか」が重要なわけです。

自分の内面に大きな問題があることを自ら進んで認めたい人はいないと思いますが、「あなたがいま苦しんでいるのはその考え方のせいですよ」ということです。

ストレスは目に見えないので自分自身でも鈍感になりやすいです。他人からするともっとわかりません。周りに観察眼のある人がいないと指摘してもらえません。

なので、日々以下の習慣をとることを心がけてほしいと思います。

・いま考えていることや感じていることを書き出す
・孤独な時間を作り、自分の心の叫びを聞く
・瞑想する
・他人を思いやる(動画内に解説あり)


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