伊藤螺子

いとうねじと読む。会社員をやりながらたまに小説などを書く。 著作は『オクターバー・ガー…

伊藤螺子

いとうねじと読む。会社員をやりながらたまに小説などを書く。 著作は『オクターバー・ガール』『まほうびんぼう』(ともに徳間書店、たぶん品切)。最近は批評系同人誌『ビンダー』『F』に短編を寄稿したりしている。 連絡や各種ご依頼はitoneji@gメール.comまで。

マガジン

  • 日記

    日記です。気が向くと増えます。向かなくなると止まります。

  • 毎日書くやつ

    ルールは以下。 ・書く時間は1時間以内。 ・書く分量は原稿用紙1枚分以上。 ・書く頻度は毎日。 ・書く道具はスマホ。 ・書く内容はなんでもいい。

  • アメリカンゴシックイベントまとめノート

    8/23の”After Hours”というイベントで行われた、アメリカンゴシックについてのトーク内容をまとめました。

最近の記事

2024年4月前半の日記

・ずいぶん久しぶりに、平均して7時くらいに会社を出られる暮らしに戻りつつあるかもしれないと、かすかな希望を抱いていますが、気分はうっすらと憂鬱にとらわれた日々を送っています。  楽しいことはしばしばあるのになんだろうこの下塗りのようにキャンバス全体を曇らせる鬱屈は、と考えてたんですが、わりとシンプルに未来への希望とか目標を見失ってるからっぽいですね。  世界の状況は絶望するに十二分に足るありさまで、昨日より今日が良い世界になるとはこれっぽっちも思えない。(そんな中で少しでも世

    • 2023年度が終わるところの日記

       こちらではお久しぶりです。気づけば昨年冬の文フリ以来のnoteのようです。  この間何があったかといえば、伊藤活動的にはほぼ一切何もなく、本名活動的にはそれなりにいろんなことがありました。起きたことのほとんどが本名の領域で発生しているため、何を書こうにもプライベート赤裸々日記になってしまうので大して書くことがありません。  目立って書けることといえば、14年一緒に暮らしている老猫が年末年始で生死の境をさまよい、なんとか奇跡的な回復を遂げたものの介護生活に突入したくらいでし

      • 2023年11月前半の日記

        ・前の日記からずいぶん間が空いた。その間それはもういろいろとあり、今もいろいろとあるのだけど、そもそも生きているだけでいろいろあるものではある。 ・11/11(土)は文学フリマ東京に行きました。  旧作をまとめた短編集のプロトタイプを雑に作ってβ版として売ろうかとも思っていたけどそれすらも断念、どうにか寄稿した『ビンダー vol.8 特集|宮崎駿』を委託販売させてもらうことで格好をつける形に。  その委託分の受け取りも、我がホテルニューオバケが第一展示場、ビンダー発行元のク

        • 2023年8月上旬の日記

          ・8/4.5の一泊で弾丸広島観戦ツアーに行ってきた。昼出発して夕方ズムスタ着いて広島巨人戦見て翌日宮島行って夕方帰る、という最高に慌ただしい旅程。  チケ代の10倍を超える交通費を支払って一夜の夢を味わいに行くのが東京在住カープファンの宿命である。しかもひとりで行けばよいものを、うっかり勢いで家族3人分チケット取ってしまった。妻はギリギリまで「……やっぱひとりで行ってくれば?」とためらい、自分もそのためらいを払拭しきれずどうにかLCCでなんとかならんかなどとモダモダしていたら

        2024年4月前半の日記

        マガジン

        • 日記
          32本
        • 毎日書くやつ
          99本
        • アメリカンゴシックイベントまとめノート
          2本

        記事

          2023年7月の日記

          ・7月が終わろうとしているなんて、と書いたところで、こんな暑い季節早く過ぎ去っていただいてまったく差し支えないということに気づく。人間の生きていける気温ではない。この星は少しずつ、でも明らかに人間の住みよい環境であることをやめつつある。こないだ30℃くらいで「涼しいな」って思いましたからね。 ・「鶴丸さんの分身」を寄稿した『代わりに読む人』の打ち上げに参加しました。ほぼ全員初対面で緊張したけど楽しかった。  松尾模糊さんに褒めていただいて嬉しかった。オススメいただいたジェフ

          2023年7月の日記

          2023年6月の日記

          ・管理職になるという特大のババを引いてしばらく経ちましたが、徐々に管理職っぽいめんどくさ業務が増えてきて順調にいやんなってきました。今までもヒラ社員なのに実質的に管理職のやるレベルの仕事を散々させられてきたので、立場が追いついてきて少しはマシになるかと思ってたら、やっぱり元々やってなかった仕事も付いてくるのよね。偉い人対応業務とか聞いてるだけの会議とか。  さいきんの憂鬱の原因は、やはり上記の流れで人生の方向性がより定まってきたことによるのかもしれない。会社でのキャリアパスは

          2023年6月の日記

          2023年5月ごろの日記

          ・ずいぶん間が空いてしまった。  書いていない間にもいろいろなことがあり、ある程度の量の下書きがこの裏にひっそり保管されているけども、もう出す時期を過ぎてしまったのでそのままお蔵入りだと思う。  下書き。今の暮らしが、ずっと何かの下書きであるような気がしてきている。そうして下書きのまま、完成されずに終わっていくような気もする。 ・ともあれまずは先日の文学フリマ東京について軽く。  今回は新作も何もないどころか、ブース申し込みを忘れたまま申込期限が過ぎ去るという始末だったのだ

          2023年5月ごろの日記

          2023年3月中旬の日記

          ・この世に生まれる前に引かされる、いつどこで生まれるかガチャがあるとして、20世紀末の日本というのはどう考えてもSSRランクの引きなわけですけど、それでも人それぞれにしんどさは山ほどあるものであって、地獄というものはほんとに相対的であるなあ。 ・最近はほとんど服のことしか考えていません。なんだろうこのモード、過去にあまり通り過ぎた経験がないので自分でもよくわからない。読んでるものもほとんど服関係。今になって『チープ・シック』とか読んでる。  しかし古着って書籍のかたちでまと

          2023年3月中旬の日記

          2023年2月末〜3月頭の日記

          ・ドンブラザーズが終わってしまった。  この一年で触れた中で最も面白いコンテンツだったと言っても過言じゃない……まさか最初はそんな思いを後々抱くことになるとはまったく予想できない混沌ぶりだったのにね……。  キャストの演技が次第にこなれてきて完全に役そのものにしか見えなくなってくるのも一年続く番組の醍醐味だけども、今作は毎回とんでもないとっ散らかりかたをするのに、要所要所をめちゃくちゃキッチリ締めてくるせいでうっかり一貫した流れが見えてしまう、という恐るべき脚本術に踊らされ続

          2023年2月末〜3月頭の日記

          2023年2月中旬の日記

          ・仕事。仕事仕事仕事。仕事のことばかり考えている。仕事してないときでも仕事のことばかり考えていることに気づく。余計なことをほとんど考えられないままだいぶ長い時間が過ぎた。KIRINJI「雑務」みたいな書き出しだがまったくもってエンターテインメントではない。  業界が崩れていく時ほど仕事は増える。沈みかけの船と同じだ。水をどんどんバケツでかき出さなきゃならない。かき出してもかき出しても水は底の穴からどんどん入ってくる。体は疲れ、感覚はどんどん鈍くなっていき、そのくせいらいらはつ

          2023年2月中旬の日記

          2023年2月前半の日記

          ・日記をきちんと書こうと思って、時間がないまま日々は流れ、書きたいことばかり溜まってさらに書けないまま2月も半ばを迎えようとしているので、あきらめて直近のことを書くことにします。 ・そう思ったとたんに何書けばいいかわからなくなるのなんででしょうね。つまびらかにできない個人情報と、それを包みこむかわり映えしないのっぺりした日々がただあるのみに思える。人生の解像度が低い。 ・さいきん飲みに行く機会を増やしているのが変化といえば変化。オミクロン対応含むワクチン4回接種した上で年

          2023年2月前半の日記

          2022年1月コロナ療養中〜復帰後の日記

          ・コロナから無事に復帰しました。  療養中にも日記書いてたんですが、読んだ本の感想書ききれないまま止まってしまった。今後、感想文は加筆して別の記事としてまとめようかなとも思います。ただとりあえずアップしないと先に進めないのでそのまま出します。 **************** ・コロナで自宅の書斎的な部屋にひとりマットレスを敷いて軟禁生活を送っております。  幸いにして症状はだいぶおさまり、濃厚接触家族は検査結果セーフ。妻は朝昼晩と「受験勉強がんばりんさいや」という一言とと

          2022年1月コロナ療養中〜復帰後の日記

          2023年1月頭の日記

          ・明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。  新年早々コロナに感染しました。ろくでもない幕開けです。なんとかこれまで逃げてきたけどついに捕まってしまった。症状は軽いけどタチの悪い風邪レベルではあり、体調悪いことには変わりなし。  数ヶ月前にチケット取ってたEXTC(=XTCの元メンバーのテリー・チェンバースがXTCの曲を演奏するバンド。現メンバー許諾済)のライブも行けなくなってしまってがっくり。これもう今世で見る機会ないでしょうね……。いやでもソールドアウ

          2023年1月頭の日記

          2022.12月末の日記

          ・少し前から私はすあまの良さに気づいている。バーバパパの切り身としか思えぬあのもんにりした見た目と食感、そもそも満点が80点だけど赤点にも絶対ならないようなブレの少ない安心感。あんこが得意でない人間が日常食として和菓子を摂取するのに最も適したものがこれなのではないか。  たいていスーパーで買うのだけど、和菓子屋で本気のものを買ったらどんな具合なのだろうか。すあまを看板にしてる和菓子屋って寡聞にして知らないのですが。 ・クリスマスを過ぎて体調がようやく少しマシになってきた。熱

          2022.12月末の日記

          2022.12.22ごろの日記

          ・喉痛からの発熱で、こりゃついにきたかと発熱外来に行ってその場で検査してもらったら、コロナもインフルも陰性で宇宙猫みたいな顔になりました。今この状況でそんなことある?  ただ最近全く同じようなぶっ倒れ方をした先輩に連絡してたら「過労だよ。神様が休めと仰せだ」と言われて妙に納得する。  今年は本当にきつい一年だった……。世の中の情勢がろくでもない方向に転げ落ちていくなか、暴風で吹き飛ばないようひたすら掘っ立て小屋を養生するような仕事に追われていた。  体は悲鳴を上げ、感性はすり

          2022.12.22ごろの日記

          強い気持ち・強い愛

          ・斜線堂有紀『楽園とは探偵の不在なり』読了。面白かった。探偵と殺人事件とトリックに興味がないのでミステリ(特に本格・新本格)はふだんあまり読まないのだけど、こういう特殊設定ミステリはたまに読みたくなる。  2人殺したらその場で天使に地獄へ引きずりこまれる世界、という設定が絶妙です。この法則がいきなり持ち込まれた世界は、「1人なら殺していい」「どうせ地獄行きならまとめてたくさん殺す」という方向へ人心が向かってしまうのはそうだよね……。  で、今作は「1人なら殺していい」の方が「

          強い気持ち・強い愛