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将棋の研究

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2018年5月の記事一覧

[将棋]ソフトを用いた終盤の検討

詰将棋エンジンと通常探索の信用度詰将棋エンジンは原理的に1スレッドでしか動かない。
また連続王手でないmateを読み切ることはできない。
そのため浅い探索では(といっても20手クラスのmateも平気で読み切るが)
時に100スレッドを超える通常探索が圧勝する。
しかし少し深くなると王手以外を読む通常探索では詰みを発見できなくなる。
詰将棋エンジンでは長時間読ませれば多少は深く読めるが、
持ち駒6枚

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[将棋]ソフトと終盤の基礎知識

終盤での評価値将棋ソフトが評価値1000点を示すというのは、
同じ棋力同士なら勝率84%ぐらいの優勢ということになっているが、
中盤と終盤では大きく性質が異なる。
中盤では複数の候補手のどれを指しても優勢ということがありえるが、
終盤では正解手以外は評価値が一気に落ちるということが多い。
終盤は細い断崖絶壁の道を歩くようなもの。
ミスは即負けに直結するのだ。
逆に終盤で何指しても良さそうなら300

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[将棋]ソフトの序盤と中盤の現状

今の将棋ソフトって強いですよね。
序盤・中盤・終盤スキがないよね。

ですが、ソフトが満遍なく強くなってきたかというとそうではない。
極端に書くとこういう現状だ。
「序盤?悪くならないように指しとけばいいんだよ、オレ中盤強いから」
「終盤?中盤で中押し勝ちにするから終盤適当でも勝てるよ」
なぜこうなるかというと対局に勝つことを目的としたとき
中盤以外を強くしようというインセンティブは働かないからだ

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