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【くすぐりを目撃した話①】

これは高校1年生の頃の話だ。

僕の友達に岩田くんという子がいた。
彼は、色白で爽やかイケメンという感じだった。

僕が高校で一番最初にできた友達でもあった。
僕は彼をくすぐりたかった。いつも機会を狙っていた。
どんな顔で笑うんだろう。どこが弱いんだろう。

授業を受けている時も彼の背後を見ながらそんなことばかり考えていた。

そして休み時間の時だった。

彼は僕の膝を枕替わりにして寝ていた。

すると別の友人Aが来た。

友人A「岩田!あの秘密教えろよ」
岩田「やだ!絶対に教えない!」

何の話しだろうと思い、僕はずっと聞いていた。

友人A「どうしても教えないなら、身体に聞くしかないな」
彼はそう言って、岩田くんに向けて手をこちょこちょよジャスチャーして見せた。

僕はドキっとした。
ひょっとしてこれから岩田くんがくすぐられるのだろうか?

そして岩田くんもそれを感じ取ったようだった。
身体をビクっと反応させた。

岩田「やだやだやだ!!それは絶対やだ!!」
大声で叫ぶように言った。

その岩田くんの反応を見て、友人Aはニヤっと意地悪そうな笑みを浮かべていた。

友人A「いやだねww」

そして友人Aは岩田くんの脇腹へ手を伸ばした。

岩田くんは「キャッハ」と今まで一度も聞いたことないような甲高い声を上げて、身体を大きく揺れ動かした。

一瞬脇腹に手を伸ばされただけでこの反応。
きっとまだ脇腹には触れていなかったと思う。
それでこの反応。
やはり思った通り、岩田くんはすごくくすぐったがりのようだった。

僕は内心すごく興奮していた。
彼が身体中をくすぐり廻されて、くすぐったく顔をくしゃくしゃにして笑い悶える姿が見たい!!

心の中で友人Aを応援した!
早くくすぐれ!岩田くんも抵抗するな!潔くくすぐられろ!!

岩田「やだやだやだって言ってるじゃん!!くすぐりはダメ!!!」

友人A「だったら、あれがなんだったか言えよ」

岩田「だから、それは言えないの~。」

友人A「じゃあくすぐる」

友人Aはそう言ってまた岩田くんの脇腹へ手を伸ばした。

岩田くんはまた大声を上げくすぐったそうに身体をくねくねさせた。
しかし、友人Aの手は止まらなかった。
ガードされても、右手、左手を巧みに動かして、岩田くんの脇腹をくすぐろうとくねくねさせていた。

しかし、岩田くんも抵抗を止めなかった。
岩田くんも手や足や全身を使ってくすぐられないように必死に抵抗した。

その必死に抵抗している姿、それでも友人Aの手が脇腹に振れそうになり身体がくすぐったく反応している岩田くんの表情や声、全てが最高だった。

もっと見てたい。もっと見たい。
だけど、欲を言えばやっぱり岩田くんが抵抗できないようになって全身をくすぐられているところが見たい。

だから僕は心の中で友人Aを応援した。頑張れ!もっとくすぐれ!

しかし、その希望に反して岩田くんが優勢に立ってしまった!

岩田「はい。両手掴んだからこれでもうくすぐれないよ~」

岩田くんは友人Aの両手を掴んでいた。

友人A「・・・」

これで友人はもう岩田くんの脇腹に手を伸ばす事はできない。

僕は落胆した。

あぁ、これでもう終わりなのかな・・・。


しかし、予想に反して、友人Aは笑みを浮かべた。

友人A「ねぇ、〇〇くん、ちょっと岩田をくすぐりたいから協力して」

そういって一番近くにいた別の友人Bを呼んだ。

岩田「それ卑怯だよ!!」

友人A「卑怯じゃないよ。」

僕は心の中で歓喜を上げた。

二人から全身をくすぐられる岩田くんが見れるかもしれない。

僕も友人Aも岩田くんも、もう一人の友人Bの返答を待った。

そして、出た答えが

友人B「ちょっと待って」

友人Bは別の何かをしていて今は動けないようだった。

岩田「はい!残念でした」

岩田くんは意地悪そうに言った。

しかし、友人Aもニタニタと笑みを浮かべた。

友人A「ちょっと待って、だからね。絶対この後思いっきりくすぐってやるから覚悟しとけよ」

岩田「でももう休み時間も終わるもんね」

そう言って僕も友人Aも時計を見た。
確かに残りあと3分くらいだった。

早くしてくれ!僕は友人Bも見て心の中でそう言った。
すると友人Aも同じように思っていたようだった。

友人A「お願い!早くして!今しかないから」

しかし友人Bは何も答えなかった。

岩田「残念でした。はい。もう終わろうね」

友人Aは必至に岩田くんの手を離そうとした。
しかし、岩田くんももうくすぐられまいと、強く友人Aの手を握って離さなかった。

岩田「もう絶対にくすぐられないよ~」

岩田くんはもうくすぐられる事はないと確信したようでそう言った。

僕は少し落胆をしていた。
このまま終わってしまうのだろうか・・・。

その時だった。

友人B「お待たせ!!」

そう言って、友人Bが近づいてきた。

それを見て岩田くんは叫んだ。


岩田「あぁぁぁぁぁぁ!!いい!!いい!!来なくて良い!!」

その反応を見て、友人Aはニタニタとした。

友人A「これから処刑してやるからな」

友人Bは二人の体制を見て言った。

友人B「何すれば良いの」

友人A「岩田の脇腹をおもいっきりくすぐって」

友人B「分かった!!!」

そして友人Bの手が岩田くんの脇腹へ伸びた。

岩田くんは大声を上げた。

岩田「やだやだやだ!!いやぁぁぁ!!きゃっはっはっは~」

岩田くんの手は友人Aの手を掴んでいるので、抵抗はできなかった。
ガラ空きになっている脇腹を容赦なくくすぐられていた。

岩田くんは顔をくしゃくしゃにして苦しそうに笑っていた。

そして、友人Bの容赦なくくすぐる手からなんとか逃れようと身体を動かし、友人Aを掴んでいた手を離して友人Bの手を掴もうとする。

そのせいで、友人Aも手を自由に動かせるようになり、友人Aの手も岩田くんの脇腹へ伸びた。

二人から、合計4本の手が容赦なく、岩田くんの脇腹をこちょこちょとくすぐった。

岩田くんはもう自分の力ではどうでもできず、ただ笑いながら懇願するしかなかった。

岩田「ごめんなさい~~~~~!!ぎゃっはっは~お願い!!苦しい!!やめて~」

しかし、その悲願の叫びも空しく、彼らの手は止まらない。


友人A「ほら、もっと笑えよ!!」

そう言って岩田くんの脇腹だけではなく、脇の下、足の裏、首まで手が伸びていた。

彼が全身をくすぐられている!

僕が見たかった光景が今、広がっていた。

僕はしっかりと目を開け、彼がくすぐられている姿、くすぐったがっているくしゃくしゃの顔を目に焼き付けた。

最高だ!!ずっと見ていたい!!
僕はそう思った。

しかも、そんな様子が僕の膝の上で行われているのだ。僕は一番良い特等席で、岩田くんがくすぐられている姿を見る事が出来ていた。

岩田「お願い!!〇〇!助けて!!!」
ついに彼は僕に助けを求めてきた。

何度も僕の名前を叫ぶ。

しかし、こんな素晴らしい光景を一番望んでいたのは僕なのだ。
高校に入学して岩田くんと出会ってから二か月。毎日、この光景を見れる日を心待ちにしていた。

そんな僕が、なぜ、自分から岩田くんがくすぐられないように助けないといけないのか!!

僕はそれには答えず言った。

僕「僕もくすぐるよ」

そういって、僕は岩田くんの首に手を伸ばした。

岩田くんは更に声を上げた

岩田「やだ!!お願い!!やめてぇぇぇ~~!!!きゃっはっは~くすぐったい!!もうダメ!!!!」

岩田くんの脇腹、脇の下、首、足の裏全てを今、三人、合計6本の手でくすぐっている。
全身からくすぐったい思いが伝わっているのだろう。

岩田くんは顔をくしゃくしゃにして泣き叫んでいた。

岩田「ごめんなさい!!もうお願い!!本当に死ぬ!!もう死ぬ!!!やめてぇぇぇぇ~!!!」

しかし容赦なく、岩田くんの身体を全身をくすぐられていた。


この状態が一生続けば良いのに。
すごく最高の時間が流れていた。


しかし、時間は着実に過ぎていた。幸せな時間は長くは続かない。

チャイムが鳴った。

みんなが席に付き出す。

岩田「はい。もうチャイム鳴ったから終わり!!終わり!!終わり!!」

岩田くんは笑いながら言っていた。

僕は落胆した。
もう終わりなのかな。こんな光景見れる機会そうそうないのに。

すると友人Aは言った。

友人A「先生来るまで良いだろ!」

そう言って、友人はくすぐりの手を止めなかった。

僕は心の中でガッツポーズをした!!!
もっとくすぐったさを与えたい。もっと岩田くんの身体をくすぐっていたい。

僕ももうすぐ終わってしまうのだから、
せめて最上級のくすぐったさを与えられるように、指一本一本を巧みに動かして岩田くんの首筋をくすぐった。

岩田「あぁぁぁぁ!!長い!!本当に死ぬ!!お願い!!もうやめてぇぇぇぇ!!」

きっと岩田くんは3分くらいくすぐられていたことだろう。
もっと見ていたかった。
だけど、先生はついに来てしまった。

僕たちは反射的に一瞬でくすぐるのをやめて、席へ付く。

岩田くんも息をはぁはぁ整えながら顔を真っ赤にして席へ付こうとする。

そして、席に付く前に僕の方へ来てこう言った


岩田「あぁ、くすぐったかった。助けてくれよ!!」

そう言って僕に額に汗を滲ませて顔を真っ赤にして困った顔を見せた。

その表情含めて最高だった。

僕はその日、この光景で3回オカズにした。

その事を今でも覚えている。




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