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窓ぎわのトットちゃんFinal(読書録)

続 窓ぎわのトットちゃんを読んだので、まとめようとおもう。

窓ぎわのトットちゃん自体は、小学生の頃読んで、トモエ学園の活動や教育理念に惹かれ、教員を目指す直接的な要因のうちの1つになった本だ。

頭の中でトモエを描き、トットちゃんの波瀾万丈に満ちた、楽しい日々を想像しながら何度も、何度も読んだ。

そして、教員になったら、子どもたちが一人一人のびのびと育っていってほしいと思っていた。

そのような前編とは異なり、この本はトモエのことはほとんどない。トットちゃんが大好きな小林先生の話も、数か所しか出てこなかった。

かわりにあったのは戦争の話。これがメイントピックだが、昔の人はとてもたくましいということがとても分かる。特にトットちゃんのお母さんが印象的だ。疎開した先で生計を立てるために仕入れ、売りさばく経路を確保し、また、得意を活かしてマルチに活躍する。環境適応力がとてつもなく高い。

たくましいのは、トットちゃんにも言える。終盤のNHKオーディオから入社後の奮闘はもちろん、疎開先で線路の上を歩いた際、臨時列車が来た時に咄嗟に線路の枕木にぶら下がり、やり過ごしたというのだからそれはそれは驚いた。トットちゃんらしいと言えばそうかもしれないが、今の子どもや私でもきついだろう。火事場の馬鹿力はなめてはいけない。

手元に置いておくかについては、戦時中の人の考え、生活がリアルにある点から惹かれるが、個人的には前作よりはインスピレーションが小さかったため、機会があったらまた読もう。

トットちゃんへ
途中上からみたいに語ってしまってすみません。ですが、私の中ではトットちゃんの物語も、今の黒柳徹子も好きです。私の中では瀬戸内寂聴と曾祖母並んで不滅の人という印象でした。瀬戸内さんも曾祖母ももういませんが、黒柳さん、トットちゃんはいつまでも元気でいてください。徹子の部屋のOPを味わいながら私もトモエ学園について考えていきます。

『続 窓ぎわのトットちゃん』(黒柳 徹子)|講談社BOOK倶楽部 (kodansha.co.jp)


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