今の”タイミングと目的”を見つめ直すべき

神奈川に来て、SFCに入学して早2ヶ月が経過した。
たまに自分の本来の目的に立ち返らないと、なんとなく過ごしてしましそうなので少しここで振り返ることにする。

当初描いていた、大学院2年間の構想をざっくりと言うと
1年目で、建築設計、デザイン、まちづくりの勉強と並行して古民家改修の研究を行う。
前半部分は大学院の授業や研究会のプロジェクトにおいて行うことだ。
後半部分はかねてより行ってきた古民家を秘密基地にするプロジェクトについてである。ハード・ソフト両面において自らのプロジェクトのプロセスを仮設として、古民家の改修プロセスの研究を行うというものである。
2年目は、古民家改修の研究をもとに新たにプロジェクトを立ち上げることだ。
ここは抽象的だが、このようなスキームを考えていた。

大学院を過ごす目的としては、端的にいうと「建築の可能性を広げること」だ。
2年間で、自らが実感する社会問題や「社会をもっとこうしたい」という想いに対して、建築分野からの取り組みを行える力(=社会に通用する建築のチカラ)をつけることを目的としている。そのために勉強し、研究することが目的だ。いや、目的だった。

実際にこの2ヶ月をどのように過ごしていたのかと言うと、
・SFC慣れ
→ガイダンスとか、プロジェクトとか、研究会とかの慣れ段階が結構かかった
・古民家改修
→メンバーが進学や就職で状況が変わったので体制を整えつつ、実施設計を行い、施工とイベントを分けて計画・準備を行ってきた。そして、ここでは端的に述べるが、残念ながら力及ばず現在の拠点を移らざるを得ない状況になってしまっていて、今後どうするのか、今光を見出している段階である。
・論文骨格決め
→古民家の改修プロセスについての論文で、自分の古民家を秘密基地にするプロジェクトをベースに仮説としてたてて、実施を研究として論文をつくる段取りをしていた。が、現在はそのスケジュールが大きくズレてしまっている。
・宮城県利府町の道づくりプロジェクト
→小林博人研究会に入って初めてのプロジェクト。駅からサッカースタジアムまでの道をデザインするもので、実験で今持ってるベニヤハウスを配置し、ヒアリングを行った。今後のプロジェクト発展の基礎と一つイメージの実感・共有を行うことができた。自分としては、道のデザインが与える影響を実感できたこと、地方自治体の脆弱さを知ることができたのが大きな成果だった。このプロジェクトが続いていくことができるのか、今動いている段階である。
・社会学の勉強
→これはSFCの授業の一つ。社会学の観点から個益と公益のデザインをどのようにしていく必要があるのか、どのような手法があるのか、どのような事例があるのかを学んでいる。これは自分のプロジェクトやデザインに大いに活かすことができ、この場所で学んでいる価値を実感できる授業である。めちゃくちゃちゃんと受けているが、レポート提出は遅れた。相変わらずのポンコツさである。
・建築設計の勉強
→授業のスタジオと、先輩と共に現在行っているコンペがある。やはり自分の中で設計はずっと並行して行っていくものとしてあって、やはり2つもやっていると比重はとても重くなっているが、やはり自分の建築スキルの土台となるものだ。

小さな事は他にちょくちょくやっていたが、大まかにはこのような感じで過ごしてきた。

当初描いていた通りに進んでいるかと言うと、半々だと思う。研究会のプロジェクトでは建築の可能性を広げるためにやってみて、フィードバックを得たところだし、建築に活かせるアカデミックな学習を行い、コンペや設計製図も行っている。
後の半分は、2年間の骨格となる研究の部分。ここが、良くも悪くも当初の予定通りにはいっていない。古民家改修のプロセスの部分は今のプロジェクトの状況から難しくなっている。今後のスケジューリングと目的を見直す必要性を痛感している。これをしっかりと行わないと、なんとなーく研究会のプロジェクトと授業をこなして卒業してしまいそうで怖い。

落合陽一の言葉から自分の実感として残っている言葉がある。

”カネと時間” ではなく ”タイミングと目的”

まず本人の言葉を僕なりに再解釈している部分もあるので、ご了承いただきたい。

学部3年生後期に始めた古民家改修プロジェクトだったから、秘密基地にしようと言う目的を掲げて始めたし、自分では右往左往しながらも納得して自信を持ってプロジェクトを行うことができたし、全く後悔はしていない。
そんな自分ありきで研究計画を立てた結果が今につながっている。
ただ、大学院1年生の現在にまた一から(全くの一からではないが)再構築して同じ目的に向かっていくのはとても違うような気がするのだ。
このままでは、「あの頃はもっとこうー…」と飲みながら愚痴をこぼし、過去の青春にすがりつくおっさんになってしまうのではないかと思う。

「今まで積み上げてきた自分の周りにある要素を以って、今の社会」というタイミングと「今の自分の持つ想い」からなる目的を定めることが必要なんじゃないか。

今は、
それが何なのか
どんな目的で大学院生活を送るのか
どんなプロジェクトをするのか
どんな研究を掲げるのか
どんな事をするのか
などなど、全然決まってないけど、丁寧に見つめ直して考えていきたいなと思う次第である。

そういや、夏休みという何かに熱中できる時期に何をするのかも決まってないな

私はSFCで、もがきながら元気でやってます。
誰かの何かの考えに少しでも役立ったり、励みになればいいな。

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