見出し画像

猫又の滝

猫又の滝 平安時代を生きた陰陽師


 田辺市龍神村と中辺路町の境にある笠塔山には、妖怪が棲み、旅人を驚かせた。
 無人の馬場を夜な夜な人の乗っていない白い馬が駆け抜ける。
 木偶茶屋という人形芝居小屋が現れ、にぎやかに芝居を演じるなど奇怪な出来事が続いていた。

 見かねた安倍晴明は調伏の祈祷を行った。
 妖怪は、怒り狂って大雨を降らせた。
 晴明は杖を柱、笠を屋根としてお堂を造り、護摩を焚いて三日三晩祈祷して妖怪を滝壺に閉じ込めた。岩に梵字を刻み、「文字が消えるまで、滝壺から出ることを許さぬ」と言ったという。

 ところで、猫又がでてくるわけでなく、猫でもまたげる小さな滝というのが由来という。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?