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入社半年のエンジニアから見たカミナシの特徴

はじめまして、カミナシでソフトウェアエンジニアをしている、内田淳博です。今年(2023)の5月にカミナシに入社して、半年が経ったところです。
私は飽きっぽい人間なのですが、そんな自分が今も楽しく仕事しているくらい、刺激的な毎日を過ごしています。
カミナシのエンジニアのnote 発信はあまりないようなので、今回は(半年経ってますが)入社エントリの位置付けで、ソフトウェアエンジニア視点でカミナシについて感じたことを書いてみます。

私の背景を一行でお話しすると、新卒でSaaS のwebクラウド会計システムで開発保守を2年、初の転職でカミナシにきています。
社会人エンジニアとしての経験はおそらく社内でも一番短く、価値創出に奮闘してます。

中のエンジニアから見たカミナシの特徴

主観で 2つに絞ってあげます。

  • 本当に価値のあるものを作るため、一次情報を取りにいく

  • 全てはオーナーシップ

この他にも会社の雰囲気や開発環境、メンバーの技術力など、自慢したいことはありますが、他社との差分を文章で伝えるのは難しいので、カジュアル面談等で聞いて、判断していただければと思います。

本当に価値のあるものを作るため、一次情報を取りにいく

価値のあるプロダクトを作ることは、多くの会社でバリューに掲げられていると思います。
それは事業を成功させるために最も大事なことです。
一方で、「顧客が本当に欲しかったもの」を見極め、作ることは非常に難しいはずです。

価値を見極める一つの鍵は一次情報です。
自分ではない誰かの視点で理解された情報は、細部が切り落とされた情報になります。
顧客の課題を正確に、高い解像度で理解するために、一次情報を取りにいかない手はありません。
私は安宅さんの『イシューからはじめよ』という本が好きなのですが、その中のカラムでも一次情報の大切さが触れられています。

カミナシには現場ドリブンというバリューがあります。
実際にプロダクトが使われている工場など、”現場” までエンジニアも足を運び、ユーザーと会話します。
環境も整っていて、当たり前に、カジュアルに現場に赴きます。

カミナシのバリューの一つ:現場ドリブン

どんな人が、どんな服装で、どんな部屋で、どんな端末で、プロダクトを使っているのか。
その人はどういう考え方をするのか、部屋の温度や騒音はどうか。
これらは、一次情報なくしては理解できません。

例えば、管理者の方から伺っていた「伝えているはずの情報がうまく伝わっていない」という課題を深掘りするために現場に行ったところ、部屋が広くて声が届いていないことが一目瞭然でした。

実際に現場に行くことで、ユーザーに対する解像度と仮説の精度を飛躍的に高められます。
カミナシは100名規模の会社です。
この規模になると、PMやUX Designer が実際のユーザーにインタビューをすることはあっても、エンジニアが一次情報を取りに行くことは少ないのではないでしょうか。
価値を生むために一次情報にこだわり、見極め、プロダクトに落とし込むことは、カミナシのエンジニアならではです。

全てはオーナーシップ

物事を進めるにはオーナーシップを持って進めなくてはなりません。
どこの会社でも、オーナーシップは重視されていますが、カミナシのエンジニアは特に頻繁に口に出します。
カミナシのエンジニア一人一人がオーナーシップを重視するからであり、そのための環境があると思います。

私は新規プロダクトの開発チームにいて、今は技術選定をしています。
もちろん妥当な意思決定のために熟慮することは前提ですが、究極的には、どの技術を選んでどんな設計をしようと、オーナーシップを持つことが一番大事だと思っています。

どれだけ枯れているか、保守性・拡張性に優れるか、人材を獲得できるか。非常に多くの視点で検討をしても、自身にオーナーシップがなければ、無意味です。
逆に、例えば多少リスクがある新しい技術であっても、自分でコントリビュートしてコミュニティを盛り上げる、あるいは厳しくなった時に周りを説得して置き換えをリードするのであれば、GO サインが出る、そういう会社だと思います。

意識レベルの話とは別に、仕組みとして、そもそもオーナーシップを持てるような環境があります。

入社前にCTOと話した時、サービスチームが独立して意思決定を進められるように意識してチームを分けていると語っていて、「良いな」と思いました。
実際、意思決定をする際に、他のチームとの調整はほとんどありません。

半年前の入社理由と、現実

一応この記事は入社エントリでもあるので、私がそもそもなぜ転職したか、なぜカミナシを選んだのか、に触れさせてください。

前職も、カミナシ同様に働きやすい会社でした。機能をリリースすればすぐに大量のアクセスが来て、予想外の発見があったり、多くの学びもありました。
ただ、その中でも、

  • 成熟したプロダクトにおいては、課題を見極め、選択肢を比較して意思決定するという自分の強みがうまくいきなかった

  • 他チームとのコミュニケーション、全社的な取り組みのために割かれる時間が多かった

  • 大きな不満はないが、comfort zone に落ち着いている自覚があった

といった違和感を感じ、転職しました。

カミナシを選んだ理由は、特徴にあげた話がまさにそうなのですが、他にも、

  • 世の中にbetter ではなく different な価値を生み出していると感じた

  • documentation を大事にしていて、自分のdocumentation も評価してもらえた

  • 面接で技術課題の Feedback を聞いて、しっかりと人を見る会社だと感じた。それゆえに今後も優秀な人材を集め続けるだろうと考えた

  • CTOが言語化の鬼だった

などがあります。

実際に働いてみると期待以上で、自分の強みも活かしつつ、日々新しい学びを得ています。
documentation してしっかり議論する文化は、スケールする上でも大事ですし、優秀でかつカミナシとマッチする人材もどんどん集まっています。

チームが開発しているプロダクトはまだリリース前で、世の中への価値提供はこれからです。
different な価値を生み出すのが、直近目指す大きなチャレンジです。

カミナシののびしろ

人材の偏り

最後に、カミナシの課題に思うポイントに触れておきます。

私は履歴書上はそれなりに珍しい経歴です。
言語系の大学出身で、在学中にカナダに1年間留学しました。大学院で情報分野の研究室に進み、画像系機械学習の研究をして、ソフトウェアエンジニアとしてキャリアを始めています。

そしてなぜか、カミナシのエンジニアには珍しい経歴の人が多いです。具体的にどんな人がいるの?というのはぜひカミナシの他の発信を見ていただきたいのですが、バックグラウンドが多様です。
感覚の違いから思わぬポイントで議論が生まれたりして、良いことです。

むしろ、正統派が少なくない?と思います。
個人的にはもっと「東大情報系卒→某有名企業出身」みたいな、典型的なエリートがもっといても良い気がします。
一応断っておくと、コンピュータサイエンスの知識などに課題があるわけではないです。単純に、バランスが偏っているかも、という話です。

他にも人材の傾向としてあるのが、

  • バックエンドやインフラを得意とするソフトウェアエンジニアが多い

  • ソフトウェアエンジニアはほぼ同性(男性)

という点です。

同質性が高ければスピードは早まりますが、視点が固まって大事な観点を見落とすリスクが高まります。
自分たちがどういった方向に偏りを持っているか自覚して、要所で慎重な意思決定をすること、必要に応じて偏りをなくしていく意識が必要になると思っています。

最後に

カミナシでは一緒に働く仲間を募集しています。
ポジションは頻繁に開いたり閉じたりしています。
興味のある方は求人ページを watch していただけると嬉しいです。

また、私が初めて CTO と話した Startup Aquarium というスタートアップキャリア・フェアが2024 年も開催されます。こちらもおすすめです。


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