見出し画像

あなたの言葉を今日も待つ

「もう寝ちゃうの?」

何度この言葉を待って、この言葉に殺されただろうか。

彼氏だろうと、彼氏じゃなかろうと、好きな人に言われて「えっ…♡」ってなる言葉ランキング上位5位には入ります。(私調べ)

だけど今の私は、好きな人に言われると嬉しいだけじゃ終われないのです。

セフレなのにね

私たちは会うと必ずセックスをする、いわゆる“セフレ”である。
だけど会う時は2人とも、「セックスします!!!!」というテンションではない。

彼の家に行き、酒を飲み、テレビを見て互いにシャワーを浴び、たまに蹴りあったりしながら歯を磨く。ベッドに入って電気を消して、彼の肩に頭をのせてまたおしゃべり。

私がウトウトし始めて話さなくなったら開始の合図。でも天邪鬼な私は「寝る〜」と先手を打つ。

あの言葉を待っているから。あなたに求められていることを証明できる、あの言葉が欲しいから。

セフレだもんね

「もう寝ちゃうの?」

期待に応えてくれるあなたに、絶望する。
どこまで天邪鬼なのか。

ああ、やらないといけないのか。私の存在価値は結局そこなんだなあと、ネガティブ特有の天邪鬼が現れる。

抱かれなかったら抱かれないで絶望するくせに。

バカタレ、抱かれずに寝られる訳がない。
どこかで私も自分の存在価値がそこにしかないことを理解しているから。


眠くないのに眠いふりしてるんだ。眠そうにしてたらあなたがニヤニヤするから、目をこすってモゴモゴ話すんだ。



そうやって今日もあなたからの“あの言葉”を待っている。
こんな深夜になるまで。
今夜は私しかいないのに。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?