可もなく不可もなし、というときって、ドンピシャってわけではないんだな
それを痛感した日

このところ、インナーを探し続けていた

ひとにきいたりウェブサイトやSNSで調べたりするうちに、Aという製品が目に留まった
実店舗どころか取り扱い店もなく、基本的にはオンラインでの販売のみ
直に触れるものだからこそ、できることなら試着してフィット感を確かめたい
それに、現物を手に取って素材の肌ざわりを知りたかったりもする
このあたりに対して、一定期間は返品交換を受け付ける体制でケアしているとのこ
それならばと背中を押され、購入目前まで進んだ
しかし、些細なデザインの点で気がかりが生じて、結局見送ってしまった

“やっぱり実物をみて、できたら試着してから、納得して手元に迎え入れたい”
自分のなかに、そうしたニーズが眠っているのを自覚した

その後、さらなるリサーチを経て、BとCを見つけた
このふたつはともに、おなじ街の別のお店で扱っていることがわかり、これを機に見にいくことにした

まずはBからいこう
取り扱い店舗に着き、お店の方にお伺いしお尋ねすると、同店では3種類ほどの展開があるとのこと
さっそく、3型とも試着をお願いする

いざ用意してもらい、実際に試してみると…
決定的な違和感があるわけではないけれど、しっくりとはこなかった

一旦着替えてご担当くださった方をお呼びして、サイズ違いもご用意いただいた
いざ着比べてみたけれど、それでもピンとこない

これまでなら
「まぁ、着ているうちに馴染んでくるでしょう」
とか
「おあつらえではないんだから、既製品なんてそんなものだ」
と、半ば丸めこむかのように、無理やりにも納得させていたように思う

けれど今回に関しては、”そうじゃない”に敏感というか、それこそがヒントになった
少なくとも『これは違うんだ』と悟るに至った
つまりそれは、わたしにとってはぴったんこではないということだ

お昼ごはんをはさんで、Cの取り扱い店へと足を伸ばす

こちらはひと型のみ
幸いにも希望する色の在庫があり、最初からふたつのサイズをお渡しくださった
一度に着比べられる状況をつくってもらえたことで、試着室のなかから再三お店の方をお呼びする必要もない
これはストレスが少ないばかりか、家族を待たせている身にとってはより短い時間で検討できるから助かった

肝心のお品物は、想像以上に質感がやわらかくやさしかった
サイズについては想定したものよりもワンサイズ上のほうが身体つきに合っていることが判明した

結局Cを手元に迎えることに決めた
在庫状況があってこそだけれども、なにより、対応してくださった方の機転のきいたご配慮がありがたい
ほんとうに気持ちよくお買い物ができた

実物を目の当たりにすること、殊試着においては、ブラウザ越しに思案するときとは比べようもないほどにたくさんのことがわかるものだね
このこともまた、おおきな収穫となった

モノ自体の魅力ももちろんあるけれど、誰からどうやって授かるかという、経緯やプロセスもとっても大事なことがよくよくわかった

わたしが誰かになにかを伝えたり託したりするときも、そうやって心を添えて橋渡ししていこう
なによりもまず、そこを大切にしていきたい