若松英輔さん「言葉のちから」信念について〜小林秀雄・論語・坂村真民/日本経済新聞2023.11.11

 日本経済新聞土曜の若松英輔さんのエッセイ「言葉の力」を毎週楽しみに読んでます。

 11.11は「信念について」

 記事に引用された坂村真民(さかむらしんみん)という詩人の「念ずれば花ひらく」の一節が印象に残ります。

念ずれば 花ひらく 
苦しいとき 
母がいつも口にしていた このことばを
わたしもいつのころからか 
となえるようになった

「あることを信念に据え、生きて行きたい、そう多くの人が感じるだろう。私たちの人生は、信念との対決の中にあり、その挫折のなかに営まれるのではないだろうか。」

「言葉のちから」若松英輔/日本経済新聞2023.11.11

 理想と現実の狭間にあるのが、人生だと感じます。収容所に入れられるほどの苦難ではなくとも、精神的に辛くなることがあると「得体のしれない存在への救い」を求めるようになりますが、「自分のできる範囲で努力しよう」と念じながら毎日を生きているのが実状だと思います。

「念ずれば 花ひらく」の後半は記事に引用されていませんが、下記のように続きます。

そうしてそのたび
わたしの花がふしぎと
ひとつひとつ
ひらいていった

いい言葉を教えていただきました。

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