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逆転の宣言をしてちょ。

自らの弱さを真に知らされたものは、日々の生活の中で、いかに弱さへの誘惑が自己と社会にみちみちていることかに驚く。

            池田勇諦


相田みつをさんの詩に「受け身」というものがある。

好きな詩だ。

柔道の基本は受身
受身とは投げ飛ばされる練習 
人の前で叩きつけられる練習
人の前でころぶ練習 
人の前で負ける練習です。  

つまり、人の前で失敗をしたり、恥をさらす練習です。
自分のカッコの悪さを 多くの人の前で、
ぶざまにさらけ出す練習
それが受身です。  

柔道の基本では カッコよく勝つことを教えない
素直にころぶことを教える 
いさぎよく負けることを教える

長い人生には カッコよく勝つことよりも
ぶざまに負けたり
だらしなく恥をさらすことのほうが 
はるかに多いからです。
だから柔道では 初めに負け方を教える
しかも、本腰を入れて 負けることを教える  

その代わり ころんでもすぐ起き上がる 
負けてもすぐ立ち直る
それが受身の極意
極意が身につけば達人だ  

若者よ 失敗を気にするな
負けるときにはさらりと負けるがいい
口惜しいときには「こんちくしょう!!」
と、正直に叫ぶがいい 弁解なんか一切するな
泣きたいときには 思いきり泣くがいい
やせ我慢などすることはない  

そのかわり
スカッーと泣いて ケロリと止めるんだ
早くから勝つことを覚えるな
負けることをうんと学べ 
恥をさらすことにうまくなれ
そして下積みや下働きの苦しみをたっぷり体験することだ
体験したものは身につく
身についたものー それはほんものだ  

若者よ
頭と体のやわらかいうちに 受身をうんと習っておけ
受身さえ身につけておけば
何回失敗しても
すぐに立ち直ることができるから……  

そして
負け方や受身の ほんとうに身についた人間が
世の中の悲しみや苦しみに耐えて
ひと(他人)の胸の痛みを 心の底から理解できる
やさしく暖かい人間になれるんです

そういう悲しみに耐えた 
暖かいこころの人間のことを
観音さま、仏さま、と呼ぶんです。

弱点を、弱さを見つめることは、勝ち負けの世界から飛び出す一歩だと思う。

なかなか、難しいことだが、弱さを見つめる、陰を見つめるのは。。。

でもそれができる人間は強い、芯がしっかりしているのではないかな。

若い頃、プロレスが大好きだった。
特に全日本プロレスが好きだった。

受けて受けて、受けきって、最期に勝つ、そういうレスラーに憧れた。

化け物のように攻撃力があり、あっというまに勝つレスラーよりも、相手の技を受けきって最期には勝つレスラーに強さを感じた。

その勝ち方をするトップにいたのが、当時のNWA世界チャンピオンやAWA世界チャンピオンだった。

派手さはなかったが、いまのレスラーのようにスタイルがいいわけでもなかったが、カッコよかったし、圧倒される貫禄があった。

そういえば今日は東京五輪の開会式だったな。

JOCの会長である山下泰裕は受け身を忘れちまったんだろうな。
現役時代、あまりに負けなかったから「受け身」をとる必要なかったのか?
悲しいロートルだぜ。

いえば、菅義偉も小池百合子も橋本聖子も。受け身の練習をしてこなかった人間だな。
もちろん安倍晋三や麻生太郎なんていうまでもなくその再たる人間だが。
負けるのが怖くて怖くて、負けを認めるのが怖くて怖くて、やたらなんの根拠もなく虚勢を張る恥ずかしいロートルたちだ。

いま、海外から多くのメデイア関係者が日本に来ている。
海外の、特に欧米のメディア関係者は、日本のそれとは違い、ほとんどの人が思想と理念というものを持っているという、
そして人権問題というものが常に念頭にあるという。
それがたとえスポーツジャーナリストという人々であろうが、スポーツのみを追うのではなく、その環境や地域や国、住民や国民を見ている。

バレちゃうよ、日本の弱点。

ガラパゴス人権
ガラパゴス社会制度
ガラパゴス民意

弱さを知ることから始まる。

どしどし、日本の弱点を暴いてもらいたい。

きっとそこにはわたしにとって耳の痛いことが、いま時点気づいていないわたしの人権や差別に対するガラパゴス的価値観がいっぱいあるだろう。
教えてもらいたい。

弱さを見つけられたら、それををどうするかを考えられる。

その弱さをどう転化すればいいのかとかも考えられる。

そこからようやく新たな一歩が始まる。

弱さを認めることは、恐怖から、畏れから抜け出すことに繋がる。

日本はいまだにコロナにボコられて国民挙げて受け切ってやると頑張っている最中なので五輪は中止します!
と、開会式で弱さを認めた強い宣言をしてもらいたいね。

#いまからでも五輪中止を

#五輪やめて命守れ

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