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ついに発掘されたヒコーキの墓場

本日も大片付け絶好調です。先日ついに、長年積み上げられた荷物の向こうで見えなくなっていた、飛行機プラモデルの展示棚が発掘されました。精魂込めて作ったヒコーキたちは、残念ながら長年堆積したホコリとタバコのヤニの付着で、目も当てられない状況になっておりました(泣)


◉7年ほど前、不意に飛行機プラモを手に取った

『最近、仕事でストレス溜まりまくりで憂さ晴らしに地味にプラモやってる』とFaceBookに投稿しているのが2016年11月中旬なので、その頃に僕のプラモ熱は再燃したようです。ガンプラやダンボール戦記を幾つか作ったのを最後にしばらく途絶えていたのですが、友人が教えてくれた隣町の模型屋さんをのぞいたのがきっかけでした。積まれたプラモデルの中にアリイの<一式戦"隼"一型 甲>のキット(¥600)が目が留まり「これくらいのボリュームならサクッと作れそうだ」と思ったんですね(基本、僕の着手判断材料はお手軽かどうか、という部分はブレてない模様w)。それを衝動的に連れ帰ったのが始まりでした。

これが購入した実際のパッケージ。この商品、最初はLSが1960年代に発売。
その後、マイクロエースを経て現在のアリイに辿り着いたキットのようです
こちらが一番最初に発売されたときのものと思われるパッケージ。
中身はほぼ一緒なのですが、パッケージイラストのテイストで全然イメージ違いますよね。
当時1/75スケールで売られてたのに、今は1/72になっているという・・・(笑)
この時はスタンドもついて¥100ですが、今は¥5000越えで取引されてます

◉昭和のプラモってなんだかあったかい

基本的に飛行機だけでなく、車や戦車などビークル大好き人間ではありますが、それまで飛行機のプラモを真面目に作ったことはありませんでした。実際に作り始めてみると、レトロなキットゆえの面白さとか楽しみ方に気付いてしまいました。例えばこの<隼>のキット、60年ほど前の商品なわけですが、操縦席のキャノピーがスライドしたり、翼のフラップがパタパタ動く設計になってるんです。昨今のこのスケールの飛行機プラモではまず見ないです。ガンプラなんか無い時代には、こういう乗り物が子どもたちの憧れの対象であり、それを作って手に持って遊ぶというのがスタンダードだったんですよね。塗装なんてほぼされることはなく、もしかしたら今付いているデカールなんかも入っていなかったのかもしれません(日の丸までモールドされているので)。綺麗にリアルに作って飾るもの、ではなく玩具としてのプラモデルの原点がここにあるなあと感じます。

主翼だけでなく尾翼のフラップも垂直尾翼のラダーもパタパタします♪
日の丸マークは機体側面のほうのも彫り込まれています

◉発表の場<ホビコム>が失くなって

そんな感じでハマっていった飛行機プラモデルですが、冒頭に書いたように雑な展示のせいでベッタベタのホコリまみれになってしまい、とても画像で紹介できる状態ではなくなっていました(涙)。クリーニングも試みてみましたが、一部塗装が剥げてしまったりするので、原状回復は難しそうです。このまま埋葬するしかないかもしれません。実は当時、ディアゴスティーニさんが運営していた<ホビコム>に作品投稿をしていたのですが、このサイトは惜しまれながら昨年9月30日に閉鎖されてしまいました。活動の場として重宝していたモデラーたちの間ではそこそこ話題になっていたと思いますが、世間一般的にはひっそりと幕を閉じた感じです。僕も当時はもっぱらソフビや消しゴムの【塗る活】や【ワルモノ絵】のほうに熱中していたので、そこまで気にもかけず。しかしながら、手元に残っている投稿画像はともかく、想いを綴ったテキストを失ってしまった寂しさを今になって感じているところです。

懐かしの<ホビコム>のサイト画面

◉ミリタリープレーンの魅力について

飛行機プラモデルといっても、僕が好んで作っていたのは第二次世界大戦中のプロペラ機です。1/72スケールだとディティールは諦めないといけないものの、手のひらサイズで場所も取らないので沢山作っても邪魔にならないのが魅力でした。実際に作り始めると歴史について顧みることが増えました。上述したようなプラモデルキットそのものの歴史も興味深いですが、実機が背負っていた役割や技術的エピソードなんかも、いろいろ調べてみると実にドラマチックだったりします。また、海軍、陸軍それぞれの飛行機に対する思想の違いや、技術者たちが開発要件をどのように形にしてきたのかなど、好奇心をくすぐる世界がそこにはありました。ネットだけでなく、専門書籍やムックを買って勉強したりもしました。実は最近もアシェットさんが発行されていた『日本陸海軍機大百科』全200巻(冊子のみで付属のプレーンモデル無し)がヤフオクで1000円で売りに出ていたので、思わずポチってしまいました。このシリーズ、各機のカラー図面なんかも豊富に載っていて、見ているとムズムズしてきます(笑) 

あえてヤフオクで海外製の古いキットなんかも買ったりしました。まだ作っていないものが多いのですが(なんだか勿体なくて)、英語圏じゃない国のプラモとかは、組立て説明書を読み解いたりするところから楽しいです。国産メーカーの定番キットもそうですが、海外製品もそれに輪をかけてキットのクオリティが低く、隙間があったりズレたり、バリだらけだったりなので普通に組み立てるだけでも大変なのですが、それも含めて愛おしいんです。手間暇かけて形を整えて完成させると感動ひとしおです。

これがひとつ目の作品、アリイの<一式戦"隼"一型 甲>。
チッピングで塗装のハゲにチャレンジするも全然上手くいきませんでした
デカールもそのまま貼ったせいで下地の暗さが影響しちゃってますね
初期の陸軍機は側面の日の丸は描かれないことも多かったそうで、
この飛行第64戦隊の加藤健夫隊長機のカラーリングもそれ。
でもキットには日の丸のモールドが入っているので妙な感じに(笑)

惜しくも墓場行きになりそうな思い出の飛行機プラモ作品たちも、供養がてら、こちらで回顧しつつ、時間にゆとりを作って、体の衰えが来る前にまた作ってみたいですね。

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