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中学校3年間で1冊しか読まなかった人

朝渋 note 部今月のテーマ「読書感想文」について。

「読書感想文」と言えば、小学校や中学校の夏休みに出される嫌いな宿題のひとつでした。そして、私は嫌いなものを後回しにする性格でしたから、夏休みの最終日8月31日に嫌々やっていた記憶があります。なんせ、8月31日になって本を読むところから始めるわけですから(笑)。

本を読みたくない

読書感想文を書いていた小学生くらいのときの気持ちを思い出してみると、なんといっても「本を読みたい」という気持ちがありませんでした。まず、読書をする習慣は当然ありません。本を読むことによって得られる楽しさや感動みたいなものを当時はまだまったく知りませんでした。漫画すら読む子どもではありませんでした。とにかく字を読むということが苦手でした。たしか、国語の授業で文字を読むこと自体はそんなに遅くなかったと思いますが、読んでも頭の中でイメージするとか、文字から内容を理解するのが苦手でした。普通、読み進めていくと本に出てくる風景や本の中の世界に入り込んでしまう感覚が出てきたりしますが、そういう感覚を覚えていませんでしたので、本を読む楽しさを知らないまま、大きくなってしまいました。

読みたい本が無い

本を読みたくないわけですから、特に読みたい本もありません。本屋で本を買うことも無いし、図書館に行くこともない。いや、親が時々市立図書館に行っていたのでそれについていくことはありました。でもその時借りていたのが数学の参考書とかだったので。。。

下の写真は、数年前、部屋を整理していたとき発掘した、中学校の図書室で使っていた本の貸出カードです。当時はまだ手書きだったんですね。自分が借りる本を自分の貸出カードに追記していくわけです。良く見てください。上の方に、1年、2年、3年と書いてます。これ、中学校3年間で借りた本がたったの1冊だった、ということです。そして、1冊だけ借りた本が、「電卓なるほど活用術」!!これを久しぶりに見つけたときは自分でも笑いました。

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書くのが恥ずかしい

文章を読むこと自体が苦手だった私にとっては、書くことはさらにハードルが高かったため、自分で考えたことを文章に書き出すという行為がめちゃくちゃ恥ずかしかったのです。読書感想文なんかどうせ担任の先生しか見ないのに、それでも恥ずかしかった。親に見られたらどうしようとか思っていました。

音楽にハマりすぎた

私はとにかく小さい頃から音楽にハマっていました。私の記憶では幼稚園か小学校1年生くらいから音楽に興味を持ち始めました。先生がピアノを弾いているのを見たり、みんなで歌ったりするのが自分にとって心地良かったのでしょう。たまたま3年生のとき、捨てられかけたエレクトーンを譲っていただいてからというもの、学校から帰ってきては取り憑かれたように何時間も弾いていました。1年経っても、5年経っても全然飽きることなく。小学校の教室にあった電子ピアノを休み時間の間ずっと弾いていた気がします。今思うと周りからは迷惑だったかもしれない。

人には向き不向きというものがあり、私には音で表現することは向いていましたが、文字で表現することは向いていなかったのだと思います。

社会人になって

こんな私ですが大学に入りようやく本を読むことの重要性を理解するようになってきました(遅っ)。そして、興味の無い本でも読んでみると意外と楽しかったりするものだということも分かりました。未だに文学小説とかコミック系の書籍は読みませんが、ビジネス本とか暮らしに役立つ本とかは読んでいます。中学校3年間に1冊しか本を手に取らなかった人からしたらたいしたもんです。読書感想文は書いていませんが、今は Twitter、Facebook、そしてこの note を書いています。読むだけよりも自分の言葉で書き記す方が何倍も理解が捗ることを知りました。8月31日の自分に戻ってこのことを少しでも教えてあげたいなと思いました。


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