マガジンのカバー画像

小説

35
小説です
運営しているクリエイター

記事一覧

【小説】すごいものができた!

現在ミステリ講座の準備をみこちゃんと進めている。 そんなおり、みこちゃんがすごいものを作…

【大学受験】高校時代にいた天才

 現在中学一年生の息子は、私立の中高一貫校に通っている。  公立中学とは学習のカリキュラ…

【雑記】ChatGPT先生に、感動する小説を依頼してみた(完)

500

母に叱られた思い出

 三年前、母が他界した。  癌だった。まだ八十歳前半で頭もしっかりしていたので、当時私は…

【小説】「待った」

「ん? ▲9八玉じゃ詰んでしまうかな? ▲9七玉にしとこう」  とある将棋道場で対局中、相…

『8月32日』

 僕の名前は吉川翔太。公立小学校に通う小学4年生だ。  今日は夏休み最後の8月31日。僕…

【パロディ】坊っちゃん(夏目宝石)

 親譲りの馬鹿野郎で小供の時から損ばかりしている。小学校に居る時分全校式の厳粛な雰囲気の中、自分の椅子に座る時に「ゴォー」と言いながら座り、校長に目玉が飛び出るほど叱られた事がある。なぜそんな無謀をしたと聞く人があるかも知れぬ。別段深い理由でもない。緊張した司会の先生が裏返りそうな声でマイクに「ちゃ、着陸っ」と言ったからである。  親に連絡が入り苦情を言われた時、おやじが大きな眼をしてゴォーと言って座る奴があるかと言ったから、この次は「ヒィー。キュッキュキュッ」とアプローチの

蜘蛛の糸 ~自分だけ助かろうとしなかったカンダタの末路~

一  ある日の事でございます。御釈迦様は極楽の蓮池のふちを、独りでぶらぶら御歩きになって…

 僕が体験した話です。  いつも行ってる将棋センターが火事になったと聞き、近所に住んでい…

部室に

 大学の先輩から聞いた話をします。  大学将棋部の部室は、対局者が外部からの雑音などに煩…

雨の夜には……

 これは私が大学時代に聞いた話です。  私たちの大学のグラウンドは、○○大学グラウンドと…

二十年目の同級生

 二十年ぶりの故郷のベンチに一人座り、私はうなだれていた。  会社が倒産した。  創業から…

静かにしろ

 博多着の東海道新幹線「のぞみ」が東京駅から出発するのは朝九時のことだった。  その日、…

教授への言い訳

 級友の嶋田が私に電話してきて、開口一番に言った。 「おい、谷口。甘木教授が帰りにもう一度出席取ってたぜ。おまえだけだったよ。途中で抜けたのは」  聞いた瞬間、私の心臓は跳ね上がった。  なんてことだ。今日私は出席を取ったあと、こっそり教室から抜け出していたのだ。まさか二回も出席を取るとは思わなかった。しかも今日の授業は必修科目。落とすと留年確定になってしまう。 「教授、相当怒ってたぜ。代わりに、みんながとばっちりを受けて説教くらったんだぞ。まったく、人騒がせなやつだな」