自分のビジネスで戦うべき土俵をきちんと設計してますか?

こんにちわ!今回は、自分のビジネスで戦うべき土俵をきちんと設計してますか?というテーマでお話させていただきたいと思います。

分かりやすいところで言うと、私は映像メインの広告制作と宿泊業を生業にしていますが、自分で手を動かしてすごく格好良い映像を作れるわけでも、温泉付きで豪勢な食事が付いて、美人女将がすごいホスピタリティーで接客してくれる宿泊施設でもありません。

要するに、まともに広告制作とか宿泊業とかを大きい組織でやっているところには、スキルも規模も負けているのに何故私に映像制作をお願いする人がいて、高級温泉旅館に泊まらずにうちのゲストハウスに泊まる人がいるのか?ということを解像度を上げてご説明したいと思います。

映像制作に関しては、映像を作るというところに、自分の力点を置いてません。自分は、映像を作る人のお手伝いをするというところで、自分を売っています。

企業で映像を作りたいと思って、インターネットで映像制作って検索しても、色々な会社さんが出てきて、それこそ予算もバラバラで、クオリティーに関してもまちまちで、結構困っている人(企業)は多い中、

相談を受けて、予算、納期、どういうプロモーションにしたいのかなどを打ち合わせさせていただき、その上で、本当に映像を作った方が良いのかというところまで言及して親身になって話を聞くのがメインの仕事です。

その最適解を出してあげてから、実際に手を動かせる映像制作会社さんを紹介すると、間に入って一緒に映像を作るのを手伝ってほしいと言われることが多く、結果として映像を作ることになるのです。

実際、私が前職で映像制作会社の人間として仕事を受注する際も、広告代理店さんの名刺を持たせてもらい、クライアントとの打ち合わせに同席させていただき、映像の受注業務を広告代理店さんと一緒に行なっていたこともあるので、きちんと出口を見据えて映像を作るという提案ができるのです。

ただ手を動かすだけの映像制作会社さんだと、映像を作らないと売上にならないので、なるべく予算を多くして、映像の仕事を受注したいと目先の利益に捉われがちですが、それだと、結局、短期的な仕事の関係になってしまい、極端な話一度映像を作ったら、次は依頼されないということも出てきてしまうのです。

voicyでキングコングの西野さんも、回収を急いで負ける人というテーマでお話をされておりますので、それも参考にすると分かりやすいかなと…。

広告制作のお話は業界が近くないと分かりにくいかもしれませんので、宿泊業でも説明させていただきます。

今、インバウンドの訪日外国人旅行客もおらず、国内旅行も憚られるという状況で、宿泊業は大ピンチなのですが、うちのゲストハウスは8月はほぼ埋まっている状況です。

これは単に自慢したいわけではなく、ターゲットの設計が観光客でないからです。

普通、宿泊施設で設定するお客は観光地を訪れる観光客で、そのためになるべくその観光地に近いところで、他のホテルと差別化を図りながら、より良いサービスをするというのが宿泊施設が考えることだと思うのですが、私は観光客を第一に考えておりません。

なので、愛媛県松山市で宿泊業をしていますが、ライバルは道後温泉の老舗温泉旅館や松山市の中心にある高級ホテルやビジネスホテルではないのです。

それでは、どこがライバルかというと、居酒屋さんなのです。

宿泊業なのにライバルが居酒屋さんとは、どういうことか、それは、うちのゲストハウスに泊まった方がどういうマインドになれば満足してくれるかということを考えれば理解できると思います。

うちのゲストハウスは、10人程度で泊まれば1人1泊7,000円程度です。10人くらいのグループで居酒屋で飲み食いしたら2時間で1人5,000円から6,000円くらいかかると思います。そこから2次会、3次会とお腹はいっぱいだけど、お酒を飲むだけでもお店を変えるごとに数千円ずつかかって、最後はタクシーで家に変えるので代行タクシー使って数千円とかで、結局1晩で2万くらい使ってしまうことってあると思いますが、それだったら1人7,000円で泊まって、食事とかは自分で持ち寄った方が安上がりだし、わざわざ場所変えたりもないし楽じゃない!?って考えて泊まってくれる人もいるのです。

このコロナ渦で、国内旅行とはいえ、遠くには泊まれないけど地元で楽しみたいとしてマイクロツーリズムというのが今年の夏の旅行の主流になりつつありますが、他の旅館やホテルはそもそもサービスの対象を観光客にしか設定していないので、地元の人に対してサービスを行うというところはめちゃくちゃ下手くそです。

多くの客室がある旅館やホテルは、従業員を多く抱え、固定費が掛かるので、稼働率が30%くらいであれば休業して国に補償してもらった方が割に合うようなところも多く、口でも地元の人に泊まってほしいと言ってても、そんなに稼働率が上がらないなら休業して補償してもらいたいと思っている旅館やホテルもあると思いますし、

一方、地元で宿泊する人たちとしては、今まで地元の人を相手にせず、観光客にしか相手にしていない旅館やホテルに対して泊まってあげてるという思いで宿泊している人もいるではないでしょうか。

そうなってしまうと、旅館やホテル側と地元の宿泊客でも思惑に大きな乖離があるんですよね。

お互いが良く思わないと、国が補助してくれるから宿泊するというスキームにしかならず、点滴を打ち続けて延命しているようなものです。

うちのゲストハウスは観光客ももちろんおりますが、今年はマイクロツーリズムで地元での宿泊を促進するために、地元のタウン誌の見開き広告で宣伝しました。

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この広告もあってか地元での宿泊客も増えております。広告費は結構高かったですが、コロナ渦で追加融資をしていただけたので、それで賄いました。

宿泊業は結局、埋まらなければ機会損失で、売上が戻って入ることはありませんので、広告宣伝で先にお金をかけたのです。

本当にニーズがどこにあって、そのニーズに対してどうアクションするかはとても大事なことで、前の記事の自分で考え抜いて決めきるための考え方の一つの方法として捉えれていただけると良いかと思われます。

それではまた!


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