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日本は世界一外出しやすい。でも、外出したくなるかは別

先日、出演した朝まで生テレビ。僕が伝えたことについて、多くの反響があった。深夜かつ長時間の放送だったのに、とってもありがたく思う。

「日を間違えた」「見逃した」「寝た!!!」という方々のお声に応え、放送中にお伝えしたトピックを、僕が覚えている範囲で書き留めておきたい。

■障害者の歴史1
徳川家9代目の家重と13代目の家定には障害があった。世襲制度や強固な官僚制度があったからこそだが、300年前から障害者は大切に生かされた。日本はバリアフリー化の歴史も長く、戦後から少しずつ始まり、1970年の万博で点字ブロックが普及した。

図2

■障害者の歴史2
江戸時代、視覚障害者への保護は手厚く行われた。特に検校(けんぎょう)制度がそれにあたり、あんま・ハリ・灸を広めた杉山検校、琴の名人でもあり指導者でもあった八橋検校が名を残した。もちろん全員ではないが、日本は古くから障害者が自身の価値を発揮できた国。

図3

■日本のバリアフリー1
パリは3%、ロンドンは18%、ニューヨークは25%。これは地下鉄のバリアフリー化率。東京は88%、大阪は100%。メディアは報じていないが、日本は世界一外出しやすい国。とはいえ、外出したくなるかどうかは別。社会全体が障害者に対して、「無関心」か「過剰」になっているから。

■日本のバリアフリー2
地方の場合は家から職場、家から店など、移動が車で完結してしまう。そのため、交通機関のバリアフリー化が進みづらい状況。外出意欲、消費意欲が高まらなければ、障害者の就労意欲は高まらない。これからは、店や施設などのバリアフリー化が必要。

■障害者雇用1
障害者の高等教育は充足しつつある。10年前は4,900人しか大学に通っていなかったが、今は33,000人を超えた。障害者雇用の水増しはあるまじき行為だが、形式的な制度設計が不正の温床にもなる。法定雇用率に囚われず、柔軟に雇用を進めていくべき。

■障害者雇用2
スペインのイルニオン社は、従業員35,000人中14,000人が障害者。最初に100人の障害者を同時に採用したことが成功した要因。仮に1人の障害者しか組織にいなければ、障害者は「特別」の域を越えないが、多くいればその中で自然な競争が生まれ、成長へ繋がる。

https://www.ilunion.com/en/diversity-and-talent

■障害者雇用3
目が見えなくても、パソコン、スマホの操作はできる。AndroidはTalkBack、iPhoneはVoiceOverという機能。さらに、障害があるから、できることもある。見えなくてもテレアポが、外へ出られなくてもプログラミングができている。精神障害、知的障害、それぞれにも可能性がある。

皆さんから一番多くの感想を頂いた、ミライロの企業理念「バリアバリュー」。ここに至るまでの流れや、アルバイト時代の上司との話は、パッと書き切れないから、ぜひ拙著をご覧頂けたら。。。ここまで書いておいて、最後に手抜き&プチ宣伝ですみませんm(__)m


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