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ネガティブの解決ではなくポジティブの増幅

2ヶ月ちょい前に@Todays_menusというTwitterBotを作った。
これは、「毎朝7時に旬の食材2種を使ったクックパッドのレシピをツイートする」というbotだ。

作った動機

自分としては「毎日献立を考えるのが大変」「今日何食べたい?と聞かれて応えられないストレス」の解消みたいな所を狙って作った。

スクリプトは
●旬の食材リストから食材2種をランダムで選出して、クックパッドを検索
●検索結果からランダムにレシピを選出
●ツイート
という物だ。

これなら、ツイートするレシピの重複が少ないし、あまり認知されていない旬の食材との出会いや、埋もれているレシピとの出会いもあるはず。
使える食材が増える事でレパートリーの幅が広がって食生活が豊かになると思った。

また、食材リストはcsv形式のファイルから読み込んでいるので、スーパーや商店で「目玉商品」と「売りたい商品」の組合せでレシピを提供するなんて事も出来るんじゃないかと思って作ってある。

「朝ツイートを見て作ろうと思ったらLikeしておいて、夕方買い出しの際に参照する」みたいな流れが出来れば便利なんじゃなかろうか。
スーパーや商店で、必要食材セットの販売をすれば買い物もレジもスムーズなんじゃなかろうか。
なんて事を妄想した。

ターゲットの想定

最初は「献立」でツイッター検索して毎日の献立に困っている人をフォローした。
大変有り難い事に、中にはフォローしてくれる人も居たが、ブロックされる事もあった。botなので仕方ないと思う。

「献立」で検索すると、リプライのやり取りの中で「献立が決まらなくて困る」というツイートが多く、このケースでフォローするのは会話を盗み見して割り込むようで気が引けるので除外した。
誰に向けるでもなく「献立決まらなくて困る」というツイートをしている人を選んで手動でフォローした。

また、同様の需要を狙ったであろうbotやサービスのプロモーションツイートも多かった。

検索結果の中から、上記のようなルールで手動フォローをするのは面倒で、暇な時間であっても検索してフォローする作業はしなくなった。

ターゲットの想定変更

特に何があったわけではないが、フと思い付いて「#料理好きな人と繋がりたい」というハッシュタグを付けたツイートをしている人をフォローしてみた。

すると、「献立」で検索してフォローしていた時と比べてフォローして頂ける事が増えた。
「献立」で検索してフォローしていた時のリフォロー率を計測していなかったので、数字での比較は出来ないが、体感では倍を越える。

また、「#料理好きな人と繋がりたい」でフォローした人は、こちらをフォローして下さる際に過去のツイートも参照して気に入ったレシピのツイートをLikeしてくれる人が凄く多い。

ネガティブの解決ではなくポジティブの増幅

「献立が決まらなくて困っている」人は、きっと献立を考える事にストレスを感じているんだと思う。
この場合、献立を提案するbotやサービスすらも「考えたくない事を思い起こさせる」と感じる、ストレスの原因を増やす事になるのかも知れない。
「献立を考えたくない人」にとって必要なのは、献立を提案するbotやサービスではなく、「献立を考えなくて済むサービス」だ。
決められた献立に必要な食材を配送するサービスが既にあるので、情報の出番ではない。そういったサービスへの導線や、そういったサービスを採用する経済的な余裕が解決になる。

一方で「#料理好きな人と繋がりたい」というハッシュタグを使っている人は、自身も「料理好きな人」であり、「料理好きな人との繋がり」で得られる物は、自身の好きな料理へのモチベーションやレパートリーで、情報に需要があるんだと思う。

私が作ったbotは、「毎日献立を考えるのが大変」「今日何食べたい?と聞かれて応えられないストレス」という問題の解決を想定していたが、実際には問題を解決できる物ではなく、それを楽しんでいる人がより楽しむ為の情報を提供する物だった。

まとめ

商売の基本は「面倒の肩代わり」と言われている。
実際に「問題の解決」をベースにしたサービスも多い。
しかし、このようにコレに固執する必要がないという事に気付かされた。

@Todays_menusは、ようやくフォロワー100人って程度だが、技術的な部分や、こういった気付きと得る物が多く、作って良かったと思っている。

普段は 測量士 測量士補 試験合格テクニック のnoteを書いているので、コチラも是非。

最後までお読み頂き有難う御座います。モチベーション維持の燃料にサポートいただけると有り難いです。