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2020年を見据えたITエンジニアのキャリアについて考えてみた。(イベントレポート)

こんにちは。元ITインフラエンジニアの亀田です。
私はもともと某SIer企業で、ITインフラ(サーバー、ハイパーバイザー、ストレージ、OS、DB etc)のプリセールス 兼 導入エンジニアとして働いていました。

現在はその経験を活かし、IT業界担当のキャリアアドバイザーとして、IT業界で働いている方々の転職を支援する仕事をしています。

エンジニアとして現役で働いている時は、遅延・トラブルなく案件対応をこなすことで頭の中がいっぱいで、中~長期的なキャリアというものを考える機会をなかなか持てていませんでした。自分自身の体験から「自分のキャリア(=人生)について定期的に考える」というのはとても重要だと考えています。

しかし、現場の第一線で働きながら自身のキャリアについて考える機会を持つことはなかなか難しいのが実情だと思います。
そこで、1人でも多くの方に自分のキャリア(=人生)を考えるきっかけを提供できればと思い、私はキャリアアドバイザー業務と並行して、ITエンジニアの方が自身のキャリアを考えるきっかけの提供を目的としたイベントの企画・実行も行っています。

先日、「2020年を見据えたエンジニア転職ってどうすべき?」というテーマのトークセッションイベントを企画・実施しました。
※わたしもインタビューアーとして登壇しました。

今回はそのイベントレポートとなります。

今回は「つくる人を増やす」を経営理念に掲げ、古都鎌倉から、ゲーム・広告・Webサービスなど、面白くてバズるコンテンツを次々とリリースするクリエイター集団 面白法人カヤックと、
世界で55社、日本で7社しか認定されていないAWS最上位パートナーである、プレミアパートナーに5年連続で認定されているcloudpackという、
大変豪華なコラボが実現しました!

【登壇者】
cloudpack Solution Architect/ソリューションアーキテクト 石田 知也 様

財務省入省後、電子申告基盤に関するPJに参画。その後、大手製造業をターゲットとするコンサルティングファーム系SIerにて、グローバル向けの大規模web・Mail、Mobile、セキュリティ分野の戦略立案、コンサルティング、プロジェクトマネージメント、アーキテクト、開発・保守運用フルアウトソーシングビジネスに参画。
2014年1月よりcloudpackに参画。エバンジェリスト及びソリューションアーキテクトとして活動。幅広い経験と知識を活かした、クライアント企業の経営に資するシステム提案とその具現化を信条とする。

株式会社カヤック 技術部/フロントエンドエンジニア 永沼 拓士 様
大学院修了後にソニー株式会社に入社。
組み込みソフトウェアエンジニアとして長めの年月を過ごしたのち、Webサービスに関わりたく新規サービスアプリケーション開発部門へ異動し、スマートフォン向けコミュニケーションアプリの新規開発を経験。
携わったサービスの終了を機に、10年以上勤めたソニーを退社。ブランディングやデザインを見る立場として誘われ、知人の立ち上げたスタートアップにジョイン。新しいキャリアに挑戦するも、働き方や事業の方向性など、より自分の性分に合った場所を求めて、カヤックへ転職。

パソナキャリア IT担当キャリアアドバイザー 元エンジニア 亀田 隆明
某SIer企業に新卒で入社。ITインフラエンジニアとして、大手メーカー企業、大手小売企業等に対して、ITインフラの提案、要件定義、設計、構築に携わる。SIerで働いていくなかで、IT業界で働く方々の待遇改善の一助となりたいとの想いから2016年4月にパソナキャリア入社。大手外資系SWベンダーを中心に、大手日系SIerや外資系/内資系ITベンダーの企業担当、そして、キャリアアドバイザーを兼務。

※当日の内容詳細※

【実施概要】
・実施日時:2017年11月21日(火)19:30~21:30
・実施会場:<TRAVEL HUB MIX>(東京都千代田区大手町2-6-2 日本ビルヂング1階)
・主催:エンジニア転職サイト「GeekOut」、アイレット株式会社、株式会社カヤック
・企画運営:パソナキャリアITイベント企画チーム(亀田・金子・枝松・冨田・柳川・角・奥田)

<あと3年。いまがピークのエンジニア市場>
ディスカッションの冒頭で「2017年の有効求人倍率が過去30年間で最高値を更新したにもかかわらず、若手層(25~34歳)・ミドル層(35~44歳)における雇用の流動性は転職市場のニーズの高まりとはリンクしていない」という転職市場のリアルな状況を説明。

なぜこのような状況になっているのか?どうすればいいのか?についてお二人に率直に聞いてみました。

cloudpack石田様
「今の忙しい仕事をしながら空いた時間でパラパラ自分で勉強するより、圧倒的なノウハウと事例を持つ企業で働く方が、はるかに効率的に自分の能力を伸ばせる一番シンプルな解決策だと思いますね」

また、2020年の東京オリンピックが作る波に乗る方法としてカヤック永沼様からこんなアドバイスが。

カヤック永沼様
「自分のフレームワークを取っ払うという視点で、オリンピックに選手として出場することを考えてみるのはどうでしょうか?」(会場から笑いが)

と冗談を交えつつも

カヤック永沼様
「どうすればあと3年でオリンピックに出場できるのか?種目は?方法は?とリサーチしたり考えるうちに、新しいビジネスの発想が生まれるかもしれません。また、それをきっかけにスポーツ関連の会社に興味が湧いて、飛び込むきっかけになる可能性もあると思います」

と個性的な視点から、新たな仕事を見つける方法を示唆してくださいました。

<嫌いなことから逃げるのも未来につながる>
次は、かなり赤裸々トークが炸裂したこのテーマ。お二人の経験談が余すところなく語られました。

カヤック永沼様
「過去に働いていた企業に社内SNSがあったんですが、そこで炎上させてしまったことがあったんです。その時に目を背けたくなるコメントを投稿されたことがきっかけで、JavaScriptという素晴らしい技術に出会いました。フィルターをかけることで、嫌な投稿を見ずに済むようにできると知ったんです。これを機に、それまで触れてこなかった技術に目覚めて、今では本業としてフロントエンドエンジニアをやっています。(笑)」

cloupack石田様
「私も似たような経験がありますね。ある業種のコンサルティングをしていた時に、分厚い仕様書を作って、細かい設定を手順書にして、何人もの役員の承認が必要なプロセスにうんざりしていたんですよ。そこでクラウドという技術に出会って感動したんです。そこからは全力で仕様書作りから逃げるために、クラウドという技術を広げていきました。(笑)」

嫌いなことから逃げることは『悪』と捉えられがちですが、お二人は「ただ逃げるだけでなく、苦い思いをした経験をバネにすることで、さらなる自分のステップアップにつなげられる可能性がある」と、自分の経験をもとに教えてくださいました。
壁にぶつかったときにどのようなアクションをとるか。実際にステップアップを遂げている経験者の声は、参加者の方にもとても刺激となったようです。

<『働きやすさ』と『働きがい』は明確に違う>
最後に転職へのアドバイスとして、cloudpack石田様から『働きやすさ』と『働きがい』の違いについてのお話しがありました。

cloudpack石田様は「『働きやすさ』は会社から与えられるもので満足を増やすことにつながり、『働きがい』は会社から与えられたチャンスを自らが掴むもので不満足を減らすことにつながる」と説明。
「エンジニアが幸せになるためには『働きやすさ』と『働きがい』の両軸のバランスをしっかりと見据えることから始めよう」と、参加者へエールを送りました。
ここでは、熱心にメモを取る参加者も多く、「今の環境に対しての問題を解決するためのベクトルが見えた」と生の声も聞くことができました。

最後の質疑応答では、「将来が不安」「転職を考えているが忙しく時間がない」「妻に転職を反対されているが、どうすればいいか?」などの生々しい質問に対し、「不安に対して何も行動を起こさないのはもったいない」「迷ってる間に自分のキャリアが陳腐化するかもしれない。本気で転職を考えるなら何かを割り切ることも大事」など、親身な回答で会場を盛り上げ、イベントは終了。

今回のイベント終了後のアンケートでは、90.7%が自身のキャリアについて考え直そうと思ったと回答がありました。約30名の現役エンジニアが参加した今回のイベント。エンジニアの方にとって、今後のキャリア形成の課題整理と、前向きに転職を考える良いきっかけとなったようです。

イベント後の懇親会ではみなさんのお話しがヒートアップ。盛り上がりすぎて、帰りに急遽「蛍の光」をBGMとして用意したほどでした。(笑)

今回話し足りなかった方、ぜひ次回のご参加もお待ちしております!!

【次回イベント告知(開催日:2/14】
転職市場でモテる市場価値の高いエンジニアになるにはどうしたらいいのか?
https://note.mu/tkameda/n/n288e6e5fd793

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