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卒業式でのお返事とあの日の卒業式

卒業式での返事。みなさんはどんな気持ちでされていましたか?

卒業式練習が始まりました。
今年の卒業式はこれまでと異なり、来賓なし、在校生なしの実施時間30分以内を目指して行われます。
その中でも子供たちの呼名&証書授与は一人一人丁寧に行います。
昨日は、証書授与の動きを返事とともに練習しました。

1組の子供たちの返事がとても小さい

証書授与役をしていた僕は、演台から下のようなことを話しました。

#おうちの人が想いを込めてつけてくれた名前
#そんな名前に自信を持って、呼ばれたら返事をしましょう。
#先生たちはたまたま最後の1年間を持った先生
#これまでの6年間には君たちを担任してくれた先生たちとの日々がある
#担任してくれた先生は絶対、卒業式当日には「今日はあの子たちの卒業式か・・・」と思う
#教師とはそういうもの
#だから、6年担任の私たちにも、おうちの方にも、この会場にいない先生たちにも全員に聴こえるように返事をして欲しいし、それが僕たちの願い

すると2組の子供たちも1組の子供たちも少し、返事に変化がありました。
そこをすかさず褒めることが大切です。

3月からは健康観察を教室の外に出して行っています。廊下からドア越しに教室の中にいる僕に聞こえるほどの挨拶を目指し、合格なら「ピンポーン」と手持ちのブザーを鳴らしています。

卒業式当日は、大きな返事が誰の心にも響き渡って欲しいなと思います。

いつもならここで終わるものですが、「返事」をテーマにもう一つ思い出すことがあったので続けますね。

初めての卒業担任を務めた卒業式。
2名の返事を当日は聞くことができなかった話。
当時Facebookにあげた投稿を紹介します。


昨日は3年間受けもった子どもたちの卒業式でした。
こどもたちの美しい歌声が織りなす「旅たちの日に」は圧巻でした。
こどもたちとの思い出がぶぁっとよみがえり涙涙でした。
子どもと保護者の方々に感謝です。

式後の学級活動では、一人一人への手紙と写真を送りました。
子どもたちもからもたくさん手紙をいただき、保護者の方々からも記念品をたくさんいただきました。

今日はゴールではなくスタートの日だということを子どもたちと約束して別れました。
達成感で胸がいっぱいです。

この子達との思い出を支え・励みにして来年度も頑張ろうと思います。
インフルエンザのため卒業式当日に参加できない子2名がいました。1人のお父さんが、卒業式前日、職員室に尋ねてこられました。
どうしても、息子を出してやりたい。
出席停止だけど、参加させてやりたい。
とのこと。
僕もその気持ちは同じでした。全員を送り出したかったから。
でもお断りするしかありませんでした。
当日2名の呼名をしましたが、もちろん返事はありませんでした。
代休明けの火曜日。
その子たちだけの卒業式を体育館で行いました。
「2名だけどしっかりと卒業させよう!送り出そう!」
と思い,準備のためにとりあえず教室へ向かいました。
すると「子ども」がもう来ていました。
でも
違うんです。
休んでいた「その子」ではなく,
あの日卒業式で送り出した子たちが教室にいました。
その後も次から次へと教室へ帰ってくるあの日の子どもたち。

「2人と卒業したくて来ました。」
「あのままで終わってしまったらなかなか会えなくなるから,ちゃんと一緒に卒業したくて来ました。」
「みんなで卒業しに来まし。た」
と気がつけばその数は30人弱。

それぞれが自分の意思で,2人のために登校してきたのです。

この1年間の子どもたちの心の成長を最後の最後まで感じました。
心がジーンとしました。
式では2人の名前をしっかり呼名し,みんなが見守る中,2人は卒業証書を手にしました。あの日全員がそろって卒業はできなかったけれど,とても温かな卒業式となりました。最高の火曜日でした。
職員室で話し合ったお父さんも、お母さんも涙しながら喜んでくださいました。
忘れられない卒業式となりました。

今年は、インフルエンザに心配をしてないなと昨日、ふと思いました。

来週の卒業式は、良き門出の日となるよう残りの日々を大切にします。

スキをいただけると幸いです。

僕の教育観に興味を持ってくださった方はこちらもご覧ください。

ヘッダーのイラストもぜひご活用くださいね。

それではガンTでした。ではまた!

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