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駒井さんが本を出した

駒井さんが本をだした。

「やさしい韓氏意拳入門」だ。

思えば駒井さんとのつきあいはかれこれ20年くらいになる。

いやほんと長いね。僕が甲野先生のとこに初めて訪れたのが22歳の時だから。

顔をあわせるのは年に数えるほどだし、全く会わない年もあるけど、FBだのTwitterだのでつねに互いの近況を把握している。

駒井さんと僕は生年月日が1日違いだからなのか、なんだか勝手に似た者同士な気がしている。決して器用な部類ではなく、人付き合いがうまいわけでもない。スパッと切れるような頭の良さもないけど、妙な持続力がある。一つのことを延々と延々と、息長く考え続け、取り組み続けることができる。独自の価値観に対してやたらストイックで、周囲から浮いてしまいがち。でもそのストイックさを評価する人が一定数いて、助けられている。奥さんが7学年年上ってとこまで同じ。ただ駒井さんの方がおそらく純度が高い。僕の方が世の中に媚びていろいろ妥協している。

その駒井さんがいよいよ本を出した。それも僕が紹介した出版社から。こんなにうれしいことはない。

本を読んでみるとわかりやすいのはもちろんだけど、文章が読みやすくて面白い。ところどころに出てくる駒井節もウィットが効いてて、退屈しないようになっている。これは負けたと思った。僕が技術書を書くとどうしても素っ気なくなる。自分という個の存在感は技術書には不要だと思うからだ。でも駒井さんの本は駒井さんの佇まいが感じられながら、一切邪魔にも嫌味にもなってない。この絶妙なバランスは、実はとても難しいのだ。

韓氏意拳というテーマがら、いろいろな側面を切り出してたくさん本を書くとか難しいだろう。だから二作目が出るとしても、かなり間が空くに違いない。もしやれるとしたら、養生功を前面に押し出した「養生編」かな。

体が動く時に何が起きているのか。韓氏意拳は、その本質にまっしぐらに突き進んでいくための体系という印象です。多くの人が足を踏み入れる脇道や寄り道を一切省いた、まっすぐな体系。武術カテゴリに収めておくには惜しいくらい、価値ある体系だと思います。僕はまあ性格的にあれこれ動くシステマの方が性に合ってたってだけで、もしこの世にシステマがなければ韓氏意拳にハマってたかも知れません。ぜひ皆さん、読んでみてください。

あと駒井さんはnoteも執筆中。こちらもぜひ。

https://note.mu/komainote

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