大衆の反逆オルテガ・イ・ガセット       

読んだ目的
・スペイン建築は内藤廣にどのような影響を与えているか。
・スペイン思想は内藤廣にどのように影響を与えているか。
・そもそもスペイン思想は内藤廣の建築に影響を与えているか。

要約
・オルテガ、大衆の誕生で政治が衆愚化すると考えた。
・重要なことは、大衆の誕生により衆愚化せずに
 大衆1人、1人が現代(1930年代)においてはかつての貴族の様に自由を
 与えられているので、かつての貴族がそうであったようにそれぞれが意思をもつ必要があると説いている。
・言語や国境は国民性の後についてくるものであると考えの基、スペイン内の多様性を説明し、その説明の元ヨーロッパの統合へ発展させている。
・1930年代の情勢からすると先見性があるが非常に理想主義的。

感想、雑考
・オルテガの師であるウナムーノは、スペイン人の本質を感情と言ったが、
この部分について、オルテガがどのように考えているかを掘り下げたかったが特に掘り下げた話はしていなかった。
・スペインの建築も文化も共感するところが多いが、どうもスペインの思想には腑に落ちるところがない。(ウナムーノについては、腑に落ちた。)
・今の所、オルテガをスペイン思想の代表とすると、それと建築やスペイン美術がどのように関係しているか判断できない。
・オーウェルのアニマルファームは腑に落ちたが、カタロニア賛歌には心情が動かない。
・ドン・キホーテも翻訳が読みにくかったからか、途中で辞めてその後読む気が起きない。
・ドン・キホーテに関する省察は、読む価値がありそう。

・内藤廣の言っているゲルマンの抽象化とラーメン構造、ラテンの具象化とアーチ構造という対比につながるような部分は特に見受けられない。

・スペインはスペインでいいから、国内についても考えを広げる。

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