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1.牧野富太郎記念館(東京都)内藤廣


1.牧野富太郎記念館(東京)   
2.東京ちひろ美術館(東京)                                                  3.内藤廣の建築の解釈                                                           (牧野富太郎記念館、東京ちひろ美術館、フォレストイン益子)

11/5に練馬区の牧野富太郎記念館と東京ちひろ美術館を訪問。まずは、牧野富太郎記念館について内藤廣の著書「形態デザイン講義」の「技術の翻訳」「場所の翻訳」「時間の翻訳」の観点から解釈。

1.牧野富太郎記念館(東京) 
技術の翻訳
・牧野富太郎記念館は、外装がRCの上に天然木仕上げ、サッシは全てスチールと消してグレードの低くない材料を使用しているので、通常考えれば贅沢に材料を使った有名建築家らしい建築となっている印象がある。
・ただ、良く見ると例えば、あえてスチールサッシのみを使用することでアルミサッシという工程を1つ丸ごとなくすことで工程の合理化、簡略化を図っていると思われる。
場所の翻訳
・屋根形状が大きな特徴となっている。この形状がどこから来ているのかと考えるとおそらく、植物の枝と葉の作る形状を踏襲し植物園の建物が馴染む作りとしていると思われる。
時間の翻訳
・RCの躯体、天然木の外装、非対称で枝葉の流れに同調する屋根からスチールに繊細な庇の構成は、そのまま庭園内の木を隠喩していると思われる。
・強固なRCは建築の中でもっとも朽ちることが無く木の幹に、外装の天然木、金属屋根は、竣工から10年経過し色褪せて、周辺の樹木の時間変化と同調しているようである。
・これはフォレスト益子同様に建物が時間経過を感じさせることで、周期的な変化を繰り返しながら、変化していく周囲の状態と馴染んでいる。


枝と葉の形状になじむ屋根形状
木の幹の肌理の様な外壁仕上


庇やサッシはスチールで統一

内藤廣と菊竹清訓「か・かた・かたち」の要約 |tkm1982 (note.com)
内藤廣とオルテガ(の個人的解釈)|tkm1982 (note.com)
フォレストイン益子 内藤廣|tkm1982 (note.com)
2.東京ちひろ美術館 内藤廣|tkm1982 (note.com)
3.内藤廣の建築の解釈 (牧野富太郎記念館、東京ちひろ美術館、フォレストイン益子)|tkm1982 (note.com)


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